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小林啓倫

小林 啓倫
東京都内のコンサルティングファームで働くシロクマ。吉祥寺近辺に出没中。

家探しをするときに使えるWEBサイトを求めて、日本国内から海外のサイトまで、様々なサービスを探って行きます。

本人は18歳の時に親元を離れ、以来国内で6回・海外で1回の引越しを経験しました。現在は家族(妻1・娘1)と一緒に、賃貸マンションに生息しています。

スマッチブログと共に、POLAR BEAR BLOG(個人ブログ)、シロクマ日報(ITmedia オルタナティブ・ブログ)という2つのブログも更新中です。また有志と共に、社内ブログ/SNS研究会を運営しています。


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クリエイティビティを刺激するための住宅サイト

一人暮らしを始めるため、転勤のため、家族が増えたため。人が家を替える理由は様々ですが、ちょっとユニークな目的を達成してくれる住宅サイトがオーストラリアで立ち上がったとのこと:

House swapping & letting for creatives (Springwise)

紹介されているのは"Creative Caravan"というサービス。「クリエイティブ・キャラバン」という名前の通り、何かを創造する仕事(映画監督やメーキャップアーティスト、写真家などなど)をターゲットにしたもので、彼らがキャラバンのように短期間で住宅を替えることを可能にすることを目的としています。家探しする人もアーティストなら、家主になるのもアーティスト。なのでオシャレな部屋だけに移り住むことができて、クリエイティビティを刺激するのに役立つというわけですね。しかも同じような仕事をしていれば、「こんな使い方をするだろう」「こんな使い方をしても許されるだろう」といった共通認識も生まれやすいでしょう。

例えばいま現在リストに掲載されている物件を見ると……


ニューサウスウェールズ州にあるこんなお部屋や……


ビクトリア州にある教会として使われていた建物や……


同じくビクトリア州のネコつきのお部屋なんかが登場しています。確かに感性を刺激してくれそうな、ヒトクセある物件が多いかも?

同じようなサービス、日本で展開してもウケるかもしれませんね。アーティストだけじゃなくて「音楽家限定」や「シェフ限定」、「〜県出身者限定」などなど、ターゲットもいろいろと考えられるかもしれません。

貸しオフィス、机1分のスペースから

不況の関係か、オフィス用スペースに空きが出ているそうですが、このご時世にオフィスに余分なお金をかけられるという会社もなかなかないでしょう。そこでイギリスでは、机1つ分のスペース単位でオフィスが借りられる、というサービスが登場したそうです:

Office space rented out by the desk (Springwise)

紹介されているのは"Desk Space Genie"というサービス。直訳すれば、「デスクスペースの魔神」といったところでしょうか。その名の通り魔神(らしきキャラクター)がマスコットとなっていて、まさしく「小さな仕事用スペースを探すための強力な味方」となってくれそうなサイトです:



と同時にこのサービスは、「オフィスで余ったスペースを貸せる」サイトにもなっています。つまり「急に不況になってしまったので、以前から使っているオフィスを維持するのが大変になった。しかし移転する訳にもいかないし……」という場合に、少しでも余ったスペースからお金を生み出すことができるわけですね。二重の意味で不況時にもってこいのサービス、と言えるかもしれません。

これから"Desk Space Genie"のように、従来にはなかった単位で物件が探せる・借りれる・貸せるサービスが生まれてくると面白いですね。実はもともと"Desk Space Genie"はモバイルワーカー(携帯情報機器を駆使して、社外で仕事をする人々)が遠隔オフィスを設けたいときに利用するサービスとして生まれたそうですが、それ以外にも上記の「不況対策」のように、様々な目的で使えるのではないでしょうか。

公園の情報を、クチコミで

家探しするときにポイントとなるものは色々とあると思いますが、小さなお子さんをお持ちの方なら(僕もその一人です)、近くに良い公園があるかどうかというのもその中の1つでしょう。しかし中に動物園があるような大きな公園ならいざ知らず、ブランコと鉄棒ぐらいしか遊具のない小さな公園の情報というのはなかなか手に入らないもの。それなら皆でクチコミを寄せ合おう、というサイトが米国で登場しました:

Playgrounds, mapped & reviewed (Springwise)

紹介されているのは KaBOOM! Playspace Finder というサイト。以下のスクリーンショットで分かると思いますが、最近お馴染みとなった「地図上に様々な場所の情報が表示される」というタイプのサービスです。地図上から探したり、住所で検索するなどして、公園の情報が確認できるわけですね。



これも最近お馴染みのスタイルですが、単に情報が掲載されているだけでなく、ユーザーが5段階評価を行えるようになっています。例えば上にあるのはオクラホマの"Green Thumb Avenue"という公園ですが、星5つの高評価となっていますね。これ以外にも、テキストでコメントを書き込めるようになっています。

こういったスタイルのサイトは、飲食店やホテルなどではお馴染みのものですが、公園に応用したというのはナイスアイデアかもしれません。飲食店やホテルは専門で情報集めをしている方々がいらっしゃいますし、クチコミが威力を発揮するのは公園の方かもしれませんね。

携帯電話で不動産検索する時代

「ネットで検索」するのにPCではなく、ケータイを使う。そんな人が珍しくない時代になりましたが、不動産検索も例外ではありません。既に「ケータイで不動産検索」できる様々なサービスが登場していますが、大手の企業も次々に参入してきています。この度、NTTレゾナントが「goo住宅・不動産」の携帯電話版サービスを開始したとのこと:

「goo住宅・不動産」の携帯電話版サービスを開始 NTTレゾナント (asahi.com)

タイトルそのまんまですが、「goo住宅・不動産」にケータイサイトが登場したというニュース。ちなみに公式発表は以下の通り:

携帯版goo住宅・不動産がオープン!(goo住宅・不動産)

全国約120万件の賃貸・売買物件情報が閲覧可能なほか、携帯電話のGPS機能を活かして、現在位置から周辺の不動産情報を検索するという機能も付いているとのこと。サイトのURLは“http://house.mobile.goo.ne.jp/”になりますので、ご興味のある方はぜひご自身でアクセスして確認してみて下さい。

確かに街中を散歩していたり、ドライブしている時にふと「この辺って雰囲気いいな、住むとしたらどれくらいかかるんだろう?」と思うことってありますよね。そんな時、携帯電話から位置情報を送って簡単に物件情報が確認できたら、便利に違いありません。単純に「PCサイトをケータイに移しました!」という時代から、携帯電話ならではの物件検索ができる時代へと、確実に移っていくと思います。

内定者に良い部屋を

経済情勢の悪化で、「派遣切り」「内定切り」などという問題が出て来ているのはご存知の通り。働く人々には厳しい時代が続きますが、そんな中、内定者のために部屋探しサポートを行うサービスが登場したとのこと:

内定者向けSNS「フレッシャーズ」で部屋探しをサポート (日経BPネット)

ご存知の方も多いかもしれませんが、最近企業内で社員をメンバーとしたSNSを設置するという例が増えています。その対象を内定者にしたのが「内定者向けSNS」。内定しても他の企業に行ってしまう、ということを防ぐために、社員や他の内定者と交流・相談する場を設けるというのがその目的です(もっともこの経済情勢では、「内定者を引き留めなくては!」というニーズは減っているかもしれませんが)。

で、今回のニュース。ガイアックスが提供する内定者向けSNS構築サービス「フレッシャーズ」に、賃貸物件検索サービスが追加されたとのこと。不動産仲介を手がけるボーダレスジャパンが、同社のサービス「お部屋探しコンシェルジュ」をフレッシャーズから利用可能にしたもので、ここを通じて契約した場合は仲介手数料が10%割引となるそうです。

内定者に対して様々なサポートを行う、という企業は当然ながらこれまでも存在しています(特にバブル期をご存知の方なら十分ご理解されているでしょう)。そのサポートがデジタルの領域でも行われるようになってきたことで、こうした「不動産検索」も融合しやすくなったわけですね。こういった提携が増えれば、内定者に限らず普通の会社員も、「転勤で部屋を探すときは社内の不動産検索サービスを使った方が便利」というケースが一般的になるかもしれません。

気に入っているマチと似ているマチが探せる「似たマチサーチ」

これはちょっと面白いかも。例えば「いま住んでる街が気に入ってるから、ここと同じ感じの街に住みたいんだけど」という気持ちで検索ができる住宅情報検索だそうです:

似たマチサーチ



賃貸物件サイト「CHINTAI」が開設したもので、「住むマチサーチ」内の一機能になります。例えば僕はお隣ということもあって、ベタに吉祥寺が大好きなのですが、吉祥寺に似たマチを探してみると……

■ 石川町 (神奈川県横浜市中区):似てる度84.8pt
■ 立川 (東京都立川市):似てる度83.9pt
■ 大宮 (埼玉県さいたま市大宮区):似てる度82.1pt
■ 柏 (千葉県柏市):似てる度82.1pt
■ 原宿 (東京都渋谷区):似てる度81.7pt

という結果になりました(詳細はこちらのページで確認できます)。うーむ、立川や原宿は納得なのですが、石川町、大宮、柏というのは想定していませんでした。僕は残念ながらこの3つの街にあまり詳しくないのですが、吉祥寺と両方の街をご存知の方、「似てる度」は納得できるでしょうか?もちろん「似てる」と評価された理由もちゃんと示してあるので、興味のある方は詳細を確認してみて下さい。

また面白いのは、これらの候補に対してそれぞれ「元となった街との家賃相場比較」を載せていてくれる点。例えば石川町の場合、吉祥寺との差は-0.1万円。立川の場合は-1.3万円と、同じ雰囲気をよりお手軽な家賃で味わえる、ということになります。「憧れの○○町に住みたいんだけど、家賃相場が高くて……」という場合に、その代わりを探すためにも使うことができるかもしれません。

こういう風に、いろんな探し方ができるようになるのは楽しいですよね。特に今回の「似たマチサーチ」は、思いもよらなかった候補地を見つけるチャンスになるのではないかなと思います。

名前も重要?

誰もが一度は考えたであろう疑問。その1つに確実に入りそうなのが、「なんで集合住宅の名前ってあんなに変なの?」ではないでしょうか。「ハイツ〜」「メゾン〜」は定番ですが、「キャッスル(城)」だの「パレス(宮殿)」だの、やたらゴージャスな外国語が使われていたりしますよね。

マンションの名前ギャラリー

「マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいると、自分の住所を書く時に恥ずかしい人が結構いるのではないか。」

この気持ち、よく分かります。かく言う自分も、某フランス語が名前に用いられた集合住宅に住んでいるのですが、他人に(特に電話越しに)住所を伝えるとき顔が赤くなります。そんなに大きな家じゃないのに、ご大層な名前つけやがって、ってな感じで。

「ここでは住んでいる人のそんな気持ちを想像するべく勝手にマンションの写真を集めてみました。
自分ちのマンションが写ってても怒らないでね 」


ってなことで、恥ずかしい名前が付けられた集合住宅の写真と、もちろん名前も掲載されています。こうやって見てみると、やっぱり集合住宅の名付けってヘンですよねぇ。

毎年「新生児につけられた名前ランキング」が発表されていますが、同じ趣旨で「新築の集合住宅につけられた名前ランキング」なんてのが発表されたら面白いかもしれません。ついでにその2〜3年後に追跡調査して、「入居者が多かった名前ランキング」なんてのを公表したりして。そのランキングを元に、大家やデベロッパーが新しいマンションの名前を考えるようになる……そのうち「集合住宅命名辞典」「集合住宅名称画数占い」なんて出版されたりしてね。

「普通の生活」がのぞける「みんなの住みか」

住宅情報誌やインテリア雑誌に紹介されるお部屋は、どれもキレイに整えられたものばかり。それも楽しいけれど、もっと「普通に生活感のある部屋が見たい!」という願望を叶えてくれるサイトが登場しています:

みんなの住みか



ユーザーが自分の部屋写真をアップロードして、公開してしまおうというサイト。投稿は「寝室」「キッチン」などカテゴリー分けされているので、見たい部屋をすぐに探すことができます。例えばこちらは、「子供部屋」に投稿された写真:

ほんとは居間ですが・・・ほぼ子供部屋!?

分かる分かる、分かります。ウチも子供部屋らしきものはあるのですが、仕切り1枚隔ててリビングなので、リビングだか子供部屋なんだか分からないような状況です。この写真はまだまだ甘いですね(笑)

というわけで、僕も写真を投稿しようと思い、部屋を片付けてみたのですが

「部屋や周辺を(なるべく)片付けず、生活居住空間をそのままお撮りください。」

との注意書きが。うーん、片付けないと本当に人様の目にできるようなものではなくなりますよ?というところなのですが、生活臭が感じられる写真が見れるというのがこのサイトの存在意義のはず。僕は断念しますが(?)、皆さんも生活感溢れる写真の投稿にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ちなみに「住みかじゃなくて仕事場が見たい!」という方には、こんなサイトも登場しています:

みんなの仕事場

こちらは文字通り、オフィスの写真をみんなで投稿するサイト。「こんなところで働きたいなー」とか、逆に「こんなところで働かされなくて良かった(笑)」など、いろいろな気分に浸れますよ。

オークションで家を買うのは危険?

ネットオークションは、日本でもごく一般的な存在となりましたが、米国では日本以上に様々なものがネット上で売買されています。住宅関係も例外ではないのですが、実は最近こんな事件が起きていたとのこと:

Abandoned home sold for $1.75 on eBay (USA Today)

米国最大手のネットオークションサイト、eBay を舞台にしたトラブルについて。シカゴ在住の30歳の女性、Joanne Smith さんが eBay 上で住宅が売りに出されているのを知り、(冗談で?)1.75ドルで入札したところ——何とそれが最高値(ちなみに他に7人の入札者が存在していたとのこと)。彼女がそれを手にしてしまったのだそうです。

もちろん Smith さんが手に入れた家に住む意図を持っていればハッピーエンドだったのですが、その家があるのはミシガン州の Saginaw という街で、シカゴからは300キロほど離れています。Smith さんに引越しをするつもりはなく、Saginaw を訪れて実際の物件を見るということすらしていないそうで、このまま誰かに売却したいと考えているそうなのですが……そもそもオークションで1.75ドル以上の買値がつかなかった物件。他の買い手を探すのに苦労しているようです(このニュースで話題となって、「ぜひ欲しい!」と名乗り出る人が現れるかもしれませんが)。

ちなみにこのまま買い手がつかなかった場合、税金や内部の清掃費用として、Smith さんは850ドル近く払う必要が出てくるのだとか。いくら安い物件だからって、ふざけ半分でオークションに参加すると痛い目に遭う、という話でした。

「この部屋に、こんな家具を置いたら?」をイメージできるシステム

住宅情報サイトの進化により、詳しい物件情報を簡単に手にすることができるようになりました。中には3次元イメージが表示され、まるでその部屋にいるかのような雰囲気まで確認できるサイトもありますが、部屋の雰囲気は家具のあり/なしで大きく違ってしまうもの。ということで、物件情報を3Dで表現するだけでなく、その中に家具を置いてみることまでできるシステムが登場しました:

マイクロネット、家具配置を自由に再現 室内立体表現装置開発 (NIKKEI NET)

システム開発の株式会社マイクロネットが開発した、物件情報に家具を配置したイメージが確認できるシステムについて。物件情報を3Dで再現できるシステムと、部屋の中に家具を置けるシステムは既にありましたが、今回はこれらを組み合わせたところがポイント。

同社が独自開発した3次元CG作成システムを活用。マイクロネットのサーバーに蓄積された物件情報に接続し、賃貸マンションの間取りやインテリア、厨房(ちゅうぼう)機器など、実際に住んだ際のイメージを入居希望者に伝えることができる。実際に室内を歩く視点で眺めることも可能。ベッドなど家具の配置や壁の色も変更しながら試せる。

とのことです。つまり「この部屋に、こんな家具を置いたら?」がイメージできるわけですね。詳しいシステムの内容と、デモをこちらのページで確認できますので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

この技術を応用すれば、将来的には「あらかじめ既に持っている家具を登録しておくと、気になる物件をクリックするだけで、登録して置いた家具を配置したイメージを確認できる」なんて住宅情報サイトが実現できるかもしれませんね。ついでに「この家具があればもっと楽しいお部屋になりますよ」なんていま持っていない家具を提案してくれる上に、「ご購入はこちらからどうぞ」などとECサイトと連動するサービスまで登場したりしてね。

不動産で「もめない」ためのSNS登場

これもネーミングのインパクト勝負!的なニュースですが(笑)

日本初! 有限会社創和エイジェンシー 「不動産トラブル解決SNS。隣人も大家もローンも相続もモメルーナ!」開設 (@Press)

創和エイジェンシーが開設したSNSサイト「不動産トラブル解決SNS。隣人も大家もローンも相続もモメルーナ!」について。長い名前ですが、略称は「不動産トラブル解決モメルーナ!」だそうです。以下の画像は、トップページのスクリーンショット:



その名の通り、このSNSが目指すのは「不動産トラブルの解決」。同じ悩みを持つ人々や、専門家の方々が参加していて、様々な問題についてディスカッションすることができる、とのこと。実際に、

12月末からのプレオープン期間中に500名以上の登録があり、「敷金は戻って
くるお金ですよ!」「住人の騒音問題」「相続不動産の処分について」などの
トピックで熱心なカキコミがされています。

参加者の質問については、協力企業の司法書士、宅建取引主任、建築士、
税理士などの専門家からアドバイスがあります。

と解説されています。専門家の方々から意見をもらえるというのは心強いですね。

まあ本来は、トラブルが起きないような物件を借りない・買わないようにするのが一番なわけですが……こうしたSNSに参加しなくてもいいように、予防機能もこれからの不動産関連サイトに望まれるところかもしれませんね。


かしこい買い方

値下り物件を探せ!

つい先日も「物件の相場が見えるサービス」なんてのを取り上げましたが、家探しにおいては言うまでもなく「値段が分かること」だけじゃなくて「その値段を他と比較すること」が重要なわけですね。それを他の物件と比較するのが相場情報ということになりますが、過去の推移と比較して、値下り物件を探せるというサービスがこちら:

property snake

"property snake"(不動産蛇)とはまた凄いサービス名ですが、イギリスの中で値下り率の高い物件を探してくれるというもの。例えばトップページには、いきなりこんなリストが掲載されています:



「44%ダウン!」「37%ダウン!」などの情報が踊っています。さらに検索機能を使って、狙った地域の値下り物件情報を引っ張り出せるという仕組み。もちろん個々の物件をクリックすれば、詳細情報が見れるようになっています。

うーん、日本人の感覚だと「こんなに下がるのにはワケ(オバケが出るとか!?)があるんじゃないか」と思って敬遠してしまいそうですが、逆にそういった物件を避けられるという意味でも、こういったサービスには価値があるかもしれませんね。もちろん値下り物件を探して、賢く不動産を手に入れるという正当な使い方もできるでしょうが。いずれ日本にも、こんな対象限定検索が登場するかもしれません。

家賃相場をメーター表示 -- Rentometer

家賃の相場が確認できるサービス、というのはこのブログでも何度か取り上げてきましたが、これもなかなか面白いサイトです。指定した地域の家賃相場を、メーターで表示してくれるというもの:

Rentometer

残念ながら、米国・カナダ・ロンドンの2カ国+1都市限定のサービスなのですが。住所/郵便番号+現在の家賃(もしくは狙っている物件の家賃)+物件の内容(ベッドルームの数と、1つの建物に何世帯入居できるようになっているか)を入力すると、指定された地域の家賃相場情報を返してくれます。その見せ方が面白い:



これはボストン時代の住所でテストしてみたもの。ちょっと画像が小さいのですが(このブログは「クリックで拡大」する画像が入れられないので不便……)、画面中央の左側にあるのが「相場メーター」。結果が出ると、目盛がグイーンと回るアクションを見せてくれます。僕が住んでいた物件は、(似たような物件の)平均よりは多少高いものの、相場(黄緑色で示される範囲)の中に収まっていますね。

またメーターの右に表示されているのは、実際に指定された範囲の中にある物件。ピンの中に「+」と書かれているのは入力した家賃よりも高い家賃の物件、「−」は安い物件で、「=」が一緒ということですね。ここでクリックすると詳細情報が見れる……のですが、緑色で表示されている物件しか、名前やコンタクト先などを確認することができません。全ての物件で詳細を見ることができれば、家探しの強い味方になるのですが。

ということで、同じ情報でも「見せ方」を工夫してくれているサイトは楽しいですね。日本でもこんな遊び心のあるサイト、もっと増えるといいのですが。

「インターネットで家探し」の感想

日経BPの不動産情報サイト「ケンプラッツ」で、インターネットで家探ししてみた感想についてのアンケートが掲載されています:

【調査】住宅や土地を実際にインターネットで探して感じたことは? (ケンプラッツ)

調査会社ヤフーバリューインサイトと協力し、インターネット経由で実施したアンケートの結果について。新築の戸建て住宅を購入する予定がある、25歳以上の200人から回答を得たとのこと。

詳細は日経アーキテクチュアの2007年10月22日号で公開されているそうですが、「住宅を探して感じたこと」について回答が掲載されています。それによると

 1. 不動産会社を回るより楽だ……57.5%
 2. 立地や価格などの条件で検索できて便利だ……37.5%
 3. 全国どこでも探せて便利だ……26.7%
 4. 新聞のチラシを見るより楽だ……14.2%
 5. 写真や動画などが豊富でわかりやすい……12.5%
 6. 不動産会社を回るより楽ではない……5.8%
 7. 対面でやり取りできないので面倒だ……5.0%
 8. 新聞のチラシを見るより楽ではない……3.3%
 9. 電子メールなどで問い合わせしやすくて便利だ……3.3%
10. 特にない……2.5%

という結果になっています。

「不動産会社を回るより楽」「条件検索が便利」「どこでも探せる」というのは、まぁ当然の結果ですよね。自宅にいながらにして、また様々な条件でどこでも探せるというのが、ネットを使った家探しの最大の長所でしょう。しかしその逆の感想「楽ではない」「面倒」というのは、誰でも操作できるというレベルには達していないということなのでしょう。PCやネットに慣れない人でもストレスなく使えるように、操作性の向上が望まれるのでしょうね。

一方、「写真や動画が豊富でわかりやすい」「電子メールなどで問い合わせしやすくて便利」といった、ネットならではの特徴について挙げる人は少数派に留まっています。本来であれば、ネットの不動産サイトには「不動産会社を回る+アルファ」の価値があってしかるべきですよね。会社めぐりをする手間が省けた、という程度では、インターネットの特性を活かせずじまいになってしまうでしょう。

ということで、「ネットで家探し」はある程度便利なものとして定着しつつも、さらに改善点が残されているというのが現状なのではないでしょうか。いずれその辺りを突いた、既存サイトを脅かすようなサービスが登場するのではないかなぁと期待しています。

マンションもクチコミで

普通の人でもネットに様々な書き込みができるようになり、「クチコミ」のパワーがさらに大きくなっているわけですが、マンション探しに使える新しいクチコミサイトが生まれたとのこと:

NTTレゾナント、「goo 住宅・不動産」で新築分譲マンションの口コミ情報サービスを提供 (CNET Japan)

紹介されているのは、goo 不動産の新コーナー「みんなのマンション探し」。有限会社eマンションが運営するマンション情報掲示板サイト「マンションコミュニティ」に書き込まれたクチコミ(新築マンション物件に関するもの)を、エリアやマンション名などから検索・閲覧できるサービスとのことです。

例えば僕にも他人事ではない(笑)、三鷹駅前に建設中の「三鷹駅前タワーマンション」に関するクチコミがこちら:

三鷹駅前タワーマンション

おぉ、かなりの書き込みがありますねー。もちろん公式な情報でもなければ、専門家によるアドバイスでもないのですが、建設中のマンションは頼れる情報が極端に少ないことがありますよね。かといって業者の言う事を鵜呑みにすることもできませんから(本当に駅までバスで10分!?など)、こういったクチコミ情報が頼りになる場面は多いと思います。

ということで、「みんなのマンション探し」のようなクチコミサイトは、今後も次々に登場してくるのでしょうね。また最近はネット上にあるブログから、キーワードを検出してくれる検索エンジンなどもありますから、将来的には特定のサイトに書き込まれたクチコミだけでなく「ネット上に存在するすべての情報から、○○マンションに関するクチコミを探す」などといったことも可能になるのかもしれません。

2人に1人が「ネットで家探し」

これはさほど驚きではないニュースかもしれませんが。日経アーキテクチュアが調べたところによると、「2人に1人がネットで住宅を探したことがある」という結果が出たそうです:

二人に一人はインターネットで住宅を探す時代に (ケンプラッツ)

日経アーキテクチュアが、調査会社ヤフーバリューインサイトと協力して行った調査について。インターネット上でのアンケートで、新築の戸建て住宅を購入する予定がある25歳以上の200人から回答を得たとのこと。ネットユーザー対象なので、ネット使用の傾向が強い結果になってしまうのは当然なのですが、それでも「ほぼ二人に一人」という調査結果は「ネットで家探し」が当たり前の時代になりつつあると言えるでしょうか。

もはやネットで買えない物はない、と言われるほどですから、家を探すときにもネットが使われて当然ですよね。またこのブログでもご紹介してきた通り、住宅検索の分野では次々と新しいサービスが登場しつつあります。既存サイトの利便性も上がるでしょうから、ネットで家探し派の割合は今後も上昇していくことでしょう。

その一方で、「評判のいい設計者を探せるサイトが欲しい」などという意見があるように、まだまだカバーされていないニーズというものも数多くあるのかもしれません。私達が「不動産検索サイト」という言葉からイメージするようなものと掛離れたサービスが、今後登場してくるのではないでしょうか。また逆に、そんなサービスが次々と登場してきて欲しいですよね。

ヨーロッパの現代建築を集めたサイト"MIMOA"

今日はちょっと趣向を変えて。これも一種の「不動産検索」かもしれません:

MIMOA

ヨーロッパの街(現在アムステルダム、バルセロナなど14都市)にある現代建築を、ユーザーの手でまとめようというサイト。所在地や解説などのテキストデータは当然のこと、写真やインタラクティブな地図、ユーザーからの評価やコメントなども掲載されています。この辺は、最近のWEB2.0サービスに慣れている方にはお馴染みですね。

例えば以下は、パリにある「タワー・フラワー(Tower Flower)」という集合住宅。緑と白のコントラストが印象的で、まさに現代建築といった感じですね。実は緑の部分は竹なのだそうです(詳しいページはこちら)。

という感じで、住むための不動産を検索するためのサイトではなく、現代アートを堪能するためのサイトですが。建築に興味があって、この冬休みにでもヨーロッパを旅行する……というウラヤマシイ予定がある方は、ぜひご利用下さい。旅行から帰ってきたら、旅先で見つけた現代建築の情報をアップしてみても良いかもしれませんね。

「近所の雰囲気」で家探ししよう

またまた海外サイトのご紹介ですが、ちょっとユニークな試みかも。物件がどんな場所にあるか、というのは家探しで無視できない要素ですよね。極端な話、どんなにゴージャズな物件でも、犯罪が多発するような場所にあったら誰も借りようとしないでしょう。ということで、そんな「近所の雰囲気」を検索条件に含められるサイトがスタートしたとのこと:

A neighbourhood matchmaker for rentals (Springwise)

紹介されているのは"hubbuzz.com"というサイト。要は不動産検索サイトなのですが、注目すべきは検索コーナーにある"My perfect neighborhood is:"(私の理想の近所とは)という条件。ここで、以下の15の要素を選択(複数選択も可)することができます:
 
 −人口密度が高い
 −住民が多種多様
 −故郷のような雰囲気
 −都会的
 −ハイソ
 −都心に出やすい
 −にぎやか
 −トレンディ
 −子供にやさしい
 −伝統的
 −様々な顔を持つ
 −きちんと都市設計されている
 −オープンスペースがある
 −歩きで生活できる
 −ビーチに近い

一部意訳してみましたが、こんな感じ。「故郷のような雰囲気」といった主観的な要素もあって、いったいどうやって判断してるんだ?という気もしますが、一定の基準を示してくれるというのは有り難いですね。確かに「賑やかな場所に住みたいんだけど……」というのは地図だけでは確認できないニーズですから、こういった検索ができるというのは便利でしょう。

「間取り」「家賃」「駅からの距離」など、客観的に捉えられるデータならば、ほとんどは既存の住宅サイトで条件として指定できるのではないでしょうか。これからはこうした主観的な条件でも検索できることが、サイトを差別化するポイントとなるのかもしれませんね。そうなるとサイト運営者のセンスが問われる(「都会的」という条件で出てくる物件が、古くさいデザインのものばかり!」なんてことになったらマズいですよね)ことになり、大手サイトでも人気を失うところが出てくるかもしれません。

シングル・カップル向けのマンション評価サイト、登場

まだオープン前のサイトの話ですが。山手線圏内、しかもシングル・カップル世帯向けマンションの専門評価サイトが登場するそうです:

マンション評価サイトを9月にオープン 風 (asahi.com)
不動産コンサルの風、ディンクスや単身者向けマンション評価サイト (日経住宅サーチ)

住宅に関するマーケティング/コンサルティングを提供している株式会社「風」が、9月にオープンさせるサイト「マンション評価ナビ」について。文字通りマンションを評価するサイトになるとのことですが、面白いのが「最寄駅が山手線各駅から乗車時間20分以内、最寄駅から徒歩10分以内の1Rから2LDKの物件を対象にしている点。日経の記事によれば、「都心で増加傾向にあるシングル・ディンクス物件の評価サイトがないことに着目、新たなマーケット開拓が可能と判断した」とのことです。

評価は専門家によって行われ、チェック項目は品質、居住性や周辺環境など104にも渡るそうです。また中立性を保つため、対象マンションからの広告料を徴収しないとのこと。まだどこまで充実するかは分かりませんが、面白い試みですよね。

以前も「男性専用住宅サイト」なんていうものが存在していることについて書きましたが、ある1つの視点を持っている住宅サイトって、意外と重宝するのではないでしょうか。そもそも住宅に何が必要か、という点は年齢・ライフスタイルによって大きく変わるものですよね。もちろん対象ユーザーを絞ってしまうことで、お客が減ってしまうことも考えられますが、対象となった人々にとっては非常に使い勝手のよいサイトが誕生するでしょう。「マンション評価ナビ」がどの程度シングル・カップルのニーズに答えられるか、注目ですね。

「アツい」地域が一目で分かる!?

またまた海外サイトのお話ですが、ユニークな仕掛けをしている不動産サイトのご紹介。正確には物件紹介のサイトではないのですが、家賃の「アツさ」が一目で分かるというものです:

CraigStats

米国のサイトに"Craigslist"というものがあります。サンフランシスコを中心にしたローカル情報サイト(現在は全米各都市に進出)で、一部のコーナーを除き誰でも無料で広告が出せるというサイトなのですが、ここには無数の不動産物件情報が掲載されています。で、その情報を加工し、地図上に表示してくれるのがこの"CraigStats"。中でも面白い"Heatmap"という機能をご紹介しましょう。


いつものように画像拡大機能がないこのブログ、上の画像ではちょっと分かりづらいかもしれませんが、中央に大きく表示されているのがサンフランシスコの地図(衛星写真)。で、その上にぼやーんと覆いかぶさっているのが、物件の相場を示すデータです。"Heatmap"(熱地図)という名前が示しているように、ここでは家賃が高い地域ほど炎のような濃い色で表示され、安い地域は薄くなっています。上図では、北側の海岸を中心に相場の高いエリアが広がっていることが分かりますね。

ちなみに地図は拡大/縮小が可能なので、より細かく「どこの相場が高いか」を確認することができます。また物件の広さによってデータを切り替えることができるので、「ワンルーム型物件の相場を確認したい」なんてことも可能。直接個別の物件データには飛べないのですが、ここで相場観を養ってから物件を探す、なんてことができそうですね。

相場が一覧できるサイト、というのは他にもたくさんありますが、こんな風に「一目で把握できる」という工夫がされているのはユニークですね。データが羅列されているだけではなかなかアタマには入りませんから、目で見て分かる工夫がもっと一般的になることを願います。

歩いて楽しい街探し

不動産検索サイト、ではないのですが。しかもアメリカ国内限定のサービスですが、「歩いて楽しい街」を探せるサイトが登場しました:

Walk Score

"Walk Score"、直訳すれば「歩きの点数」ということになりますが、ある地域の歩きやすさを評価してくれるサービスです。具体的には、お店やレストラン、カフェ、映画館などの有無をカウントして、100点満点で計算してくれるというもの。さっそく僕も、以前ボストンに住んでいた時の住所で試してみました:



このブログには「クリックして画像を拡大」機能がないので、ちょっと分かりづらいと思いますが……上のスクリーンショットが、郵便番号"02141"で検索した結果。ボストンの北側にある「ケンブリッジ」という町になります。これを見ると、地図上にたくさんのお店(青いアイコン)がプロットされていますね。さらに画面左サイドには、種類別に並べられたお店の一覧が。ここをクリックすると、詳細情報の他に、各店舗・施設までの距離を確認することもできます。

ちなみに気になる点数はというと、僕の住んでた場所は「77点」だそうです(画面上部にある家のマークが表示されている部分)。この点数がどのくらいのレベルかというと……

* 90〜100点:「歩行者天国」クルマなしでも生活できる
* 70〜90点:「非常に歩きやすい」クルマなしでも大丈夫かもしれない
* 50〜70点:「ある程度歩きやすい」一部の店舗にはクルマなしで大丈夫
* 25〜50点:「歩きにくい」ほとんどの場合クルマが必要
* 0〜25点:「ドライバー天国」クルマが必要不可欠

こんな感じ、とのこと。「非常に歩きやすい」という結果でしたが、確かに歩きでも生活できる場所でしたよ。アメリカの町では珍しく(?)公共交通機関が充実していたし。ただやっぱりクルマは必要でしたが……。

ともあれ、こんなサービスが日本にも登場したら面白そうですね。物件検索と合わせて使ったら便利そうです。ちなみに Walk Score では、「歩きやすい町」の条件として以下のポイントを掲げています。なるほど、確かに以下のような配慮がされていれば歩きやすいですよね:

■ 明確な中心街がある。
■ 街全体がコンパクトにまとまっていて、人々や施設が密集している。
■ 収入の大小や年齢に関わらず、誰でも住むことができる。また居住地区と商業地区が隣接している。
■ 駐車場や公共エリアが十分にある。
■ 車椅子でも移動可能、歩道が整備されているなど、アクセシビリティに配慮が行われている。
■ 道路が網の目のようになっていて、どんな場所に移動するのも楽。またスピードが出せない構造になっているなど、通行人を守る工夫がされている。
■ 駐車場がビルの裏側に配置されているなど、通行人を中心に街の設計がなされている。
■ 学校やオフィスが歩いて行けるほど近い。

物件選びは「似顔絵」で?

物件選びは「条件」「間取り」「家賃」などの基準を使うのが普通ですが、「デザインした人の顔」で選んでみるというのはどうでしょうか?

■ 【ウェブサイト】建築家の自信は顔に表れる──国内外118組の建築家似顔絵集が完成 (ケンプラッツ)

東京・神保町の建築専門書店「南洋堂」のウェブサイトに登場した、118組の建築家の似顔絵について。上図のような絵がずらりと取り揃えられています。それぞれの建築家の似顔絵をクリックすると、その建築家に関連する書籍が一覧表示されるという仕掛け。実物を確認したい方はこちらからどうぞ:

建築家特集ページ

おそらくプロのイラストレーターでも、建築家の似顔絵を100人以上描いたことのある人はいるまい。その経験から一言それらしいことを言わせてもらうと、筆者は40人くらい描いたところである傾向に気付いた。「世界の○○○」と言われる建築家は似顔絵が描きやすい、ということである。

似顔絵の作者である宮沢洋さんが、こんなコメントをされているのですが、確かにユニークな才能を持つ人はその才能が顔に表れるのかもしれませんね。だとしたら、建築家の「見た目」から物件を検索してみる、なんてのも面白いかもしれません。

まあ半分冗談だとしても、物件を手がけた(デザインした・企画したetc.)人という側面から家探しをしてみるというのも面白いのではないでしょうか。そのうち住宅検索でも、「企業名」と同じレベルで「企画者名」「デザイナー名」という条件設定が可能になったりして。


デザイナーの顔、わかるかな?

古民家を救うネット

歴史的な建造物が、人知れず消えていっています。とは言っても、何千年も前に建てられた王家の邸宅などではなく、比較的近年に立てられた民家の話。例えばうちの実家の近くでも、「蔵」のある家がどんどん減ってきています。所有者にしてみれば、ガラクタしか入っていない蔵を残しておくよりも、賃貸住宅でも建てた方が儲かるわけです。こうした「貴重性が中レベルの文化遺産」の破壊は、日本全国いたるところで見られる現象でしょう -- 何か対策が考えられないものでしょうか。

先日の朝日新聞に、ネットの力で古民家を守った例が紹介されていました:

古民家をネット販売 山中湖から佐世保に移築 (asahi.com)

山梨県の山中湖畔にある推定築160年の古民家が、ネットでの呼びかけにより、長崎県佐世保市に移築されることになったというニュース。この古民家は4代続いた農家の家を移築したもので、最近は使われることがなくなっていたとのこと。この物件情報を古材流通業者のネットワーク「古材倉庫」のホームページ(古材ねっと)やブログに掲載したことで買い手が集まり、最終的に今年3月に売却が決定したそうです。

確かに移築というのは大変な作業で、この話は特別な例かもしれません。しかしネットを活用すれば、日本のどこかにいる買い手を探し出す可能性が生まれることを示しているのではないでしょうか。仮に全体の移築が無理だったとしても、柱の一部を新しい住宅に使用して残すなどの可能性もあるでしょう。いずれにしても、「人知れず消えていく」ということだけは避けることができます。

ちょっと「家探し」とは違いますが、こうした分野でもネットが活用されるケース、もっと生まれてくると良いですね。

突然、家探ししたくなる?

皆さん、毎日家探ししてますか?スマッチ!をお読みの方であれば、答えは「YES」かもしれませんが、普通の(?)人であれば家探しは非日常的行為でしょう。従って住宅情報サービスを提供する企業は、様々な場面で人々の気を引くように努力しなければなりません。

実はつい先ほど、うちの奥さんが住宅情報サービスの仕掛けたワナに捕まってしまいました。そのワナを仕掛けたのは、こんなサービスです:

住まいる駅探

経路検索サービス「駅探」が運営する住宅情報サイト(といっても情報はHOME'Sから提供されたものですが)。当然、経路検索サービスと連動していて、検索に使用した駅名から周辺の物件情報へと誘導されるようになっています。最寄り駅から自宅にまっすぐ帰ろうとしていたのに、気付いたらラーメン屋に立ち寄っているようなものでしょうか(ちょっと違う?)。

以前からこのサイトがあることを知ってはいたのですが、僕自身は「経路を調べたいのに住宅情報なんて出されても」と感じていました。ところがうちの奥さんは違ったようです。確かに経路を調べていたはずが、気付いたら庭付き一戸建てを探していました。

「乗り換え案内」->「家探し」というのは想像しやすい関連ですが、もしかしたら他にも住宅情報と親和性の高いサイトがあるのかもしれませんね。家具や自動車、意外に料理なんかも!?いや、冗談ではなく、気付いたら高級物件の資料請求をしていないようにご注意を!

Google で家探し

久しぶりに本題に戻って。言わずと知れた大手検索エンジン、Google で不動産検索が可能になったそうです:

「Googleで家探し」が可能に (ITmedia News)

残念ながら日本語版ではなく、Google.com での追加機能。しかも米国内からアクセスした場合にのみ表示される機能ということで、実際に使ってみることはできなかったのですが、スクリーンショットを公開されている人がいました:

Google Promoting Real Estate Search, Base (Screenwerk)

ITmedia の記事でも例として出ていた、"Seattle real estate"というキーワードで検索した場合の結果を見ることができます。以下の画像は上記記事から転載したものですが、確かに「地名」と「タイプ(賃貸か分譲か etc.)」という欄が表示されていますね。



で、ここでさらに"Go(実行)"ボタンを押すと、おなじみの Google Maps を活用した物件一覧が表示される、と。確かにこれなら、「不動産業者を検索する->不動産業者のサイトで検索する->物件を調べる」という流れから「不動産業者を検索する」という手順を省くことができて、便利そうです。

既に日常生活になくてはならない存在となっている検索エンジンが、あらゆる情報の窓口として機能し始めるというのは当然の流れだと思います。そのうち日本でも同じ機能が実装されて、スマッチ!の最大のライバルが Google になる、なんて日が来るのかも!?

学校名で住宅検索

おぉ、久しぶりに本来のテーマにあったニュースが。NTTレゾナントが運営するポータルサイト「goo」で、学校名から住宅が検索できるというコーナーが登場したそうです:

学校名から探せる賃貸物件情報を提供 goo住宅・不動産 (asahi.com)

紹介されているのは「goo 新生活応援特集」。この中で、「賃貸物件検索」として学校(大学・短大・専門学校)周辺のおすすめ賃貸物件が検索できるようになっています。確かに「新入学」というのは引越しする大きな理由ですから、学校名から検索できるというのは便利ですね。

さっそく懐かしの母校(の1つ)、筑波大学で検索してみました:


な、なんとヒットゼロ……よく読んでみると「大学の周辺にある物件」ではなく「各学校周辺の駅の物件」を検索してくれるのですね。そりゃ筑波大学ではヒットしないわけだわ(※つくばエクスプレス登場後はよく分かりませんが)。

しかし我が家の近くの国際基督教大学で検索しても、ヒットはゼロ。もうちょっと範囲を広くしてくれてもいいように思うのですが。

ともあれ、検索条件に様々なものが設定できるようになるのは嬉しいですね。受験生はこのサイトで住宅検索して、志望校と一緒に将来の一人暮らし生活に夢を馳せて勉強を頑張る……というのもいいかも。

ビジュアル系不動産サイト

「家を買う」のは特殊なイベントです。コンビニでお茶を買うのとは違い、「買う」というプロセス自体が楽しめるものでなければならないでしょう。その意味で、住宅業者が用意するサイトはできるだけワクワクするようなものである必要があると思います。

そこでこんなサイトはどうでしょうか。アメリカ・ミズーリ州の企業になってしまいますが、"The Canyon Estates"という業者が開設しているサイトです:

Interactive Plat Map (The Canyon Estates)



一見すると、童話か何かの挿絵のような地図。しかし実際に販売中の地区が絵地図になったもので、数字が付いている区画にマウスオーバーすると、個々の物件のサムネイルが表示されます(上のスクリーンショット参照)。ここでさらにサムネイルをクリックすると、個別の物件紹介にジャンプできるようになっています。

ごく簡単な仕掛けですが、非常に美しくできていて、サイトを触っているだけでもこの世界に引き込まれてしまうのではないでしょうか。「実際に行ってみてガッカリ」という可能性もあると思いますが、「床面積がいくつで、駅から○分で、部屋がいくつあって・・・」というデータ一辺倒の情報では味わえないワクワク感を提供してくれていると思います。

というわけで、たまにはこんなビジュアル系のサイトがあっても良いですよね。とは言え日本の住宅事情では、なかなかこんなメルヘンな世界を描けない(実際に行ってみたら周囲が工場だらけ、とか)と思いますが・・・。

家探しには「性格診断」も必要?

先日、日経流通新聞で面白い記事を読みました。最近若者の間で「ゲストハウス」(スマッチ!読者の方々には説明不要だと思いますが、安価で借りれる共用型賃貸住宅のことですよね)が流行しているという内容なのですが、その中でこんな指摘があったのです:

共同生活ゆえの問題点もある。例えば、人間関係。「物件ごとに“アグレッシブ系”や“まったり系”などカラーがあり、入居希望者を振り分ける苦労がある」(水谷代表※)。仲介側としても、入居者の個性の見極めが大切だ。

※ゲストハウスを運営する「チューリップ不動産」の代表(筆者注)

(「ブームの裏側 -- 若者呼ぶゲストハウス」 日経流通新聞 2007年1月8日 第16面)

ゲストハウスに済むことを希望しているなら、当然他人との交流を楽しみにしていると思いきや。あくまでも自分のペースでコミュニケーションできないとイヤということですね。だったら一人暮しして外に遊びに行けばいいんじゃ・・・とも思うのですが、新しいコミュニケーションの形が可能になってきているということなのでしょう。

ところで、入居者の性格を見て物件紹介をしてくれる業者がいるならば、性格診断してくれる住宅検索サイトがあってもいいかもしれませんね。ゲストハウス検索に限らず、入居希望者の性格を見極めたうえで物件を選んでくれるとか・・・「あなたはワンルームを探しているけれど、無理をしてでもこの物件の方がいい!」みたいな。

その他にも、性格テストするだけで相性の良い街が分かったり、必要な設備を教えてくれたり、陥りやすい間違いまで判明したり・・・住宅選びは悩みの多い作業だけに、大きな助けになるかも!?

「オンラインで家探し」が当たり前の時代に

アメリカでの調査の話ですが、家探しにもインターネットを活用するというのがいよいよ当たり前の時代になってきたようです:

米ネットユーザーの約4割が「オンラインで家探し」——米調査 (ITmedia News)

これによると、18歳以上のインターネット利用者の39%が、家探しの際にネットを活用した経験があるとのこと。また当然のことかもしれませんが、若い世代やネット歴の長い人々ほど、この傾向が強いという結果が出ているそうです。まぁ若い人ほど家を移る機会も多いだろうし、ネット歴が長ければWEB上にどれほど価値のある情報が落ちているか分かっているでしょうから、この結果は驚くことではありませんね。

ちなみに上記記事の元データがこちらで確認できます:

PEW INTERNET PROJECT DATA MEMO -- Looking for information about a place to live (PDFファイル)

これを見ると、低所得者層・高所得者層の両極端はネット活用率が高いのに、中間層は平均以下(32%)という結果が出ています。この辺の原因を探ると、なぜネットを活用「しない」のかが探れそうですが、残念ながらデータはここまで。

いずれにしても、過去の同様の経験と比較して順調に「ネットで家探し」層が増えているようですので、家探しとインターネットが切っても切れない関係になる時代になりつつあると言えますね。これからは「ネットを使うのは当然として、さらにその上を行く」サービスというものがどんどん登場してくることを期待したいと思います。

「売ってなくても検索できる」検索サイト

前回は「業界最大級の物件数」を誇る検索サイトについてでしたが、今回は「売っているか否かに関わらず物件が掲載されている」というサイトが登場した、というニュースを:

大阪市の全中古マンションを売り物件の有無にかかわらず掲載目指す(マンション管理新時代)

昨日12月8日にスタートしたサイト「ZENBU」について。大阪にある中古マンションの情報を掲載しているサイトで、その名の通り「すべての既存中古マンション情報の閲覧ができるサービス」を目指しているそうです。つまりそのマンションに売り物件があるかどうかは関係なく、「あのマンションってどうなの?」っていう疑問に答えてくれるサイト、ということですね。

以前このブログで、フィンランドで同様のサービスが誕生していることを書きました:

「売られていない」住宅を注文するサービス

その時にも書きましたが、売られていなくてもとにかく紹介することによって、「本当はあっちのマンションが良かったんだけど、売りに出ている物件が無いのなら」という諦めにより消えてしまっていた需要が表に出てくるかもしれませんね。また消費者にとっては、これまでよりも多くの情報が手に入ることになり、より正しい選択というものができるようになるでしょう。もしかしたら、売りに出ていない物件の環境・条件を知ることによって、「売りに出ているのはハズレ物件ばかりだな」といった判断が可能になるかも。

また「ZENBU」では、

概要だけでなく、実際にこのマンションに住んだらどのような生活を送ることができるだろうか、という観点で情報を伝えることによって、ユーザーニーズに応えるとともに、不動産業界の業者ごとに情報が違うといったギャップや、地元の仲介業者を何件もまわらなくてはならない手間を解消し、中古市場を動かしている女性にも検討しやすい市場の確保を図る。


ことを目指しているのだとか。単に数多くの情報が掲載されることだけでなく、どんな新しい切り口で情報が出てくるかについても、期待したいですね。

「業界最大級の住宅情報ライブラリー」登場

最近、不動産検索に様々な機能が追加されてきていますが、やっぱり基本になくてはならないのが「扱っている物件の多さ」ですよね。ということで、今回は「業界最大級の住宅情報ライブラリー」が登場したというニュース:

日本全国250万棟の賃貸物件をデータベース化へ ユナイテッドルームズ(週刊住宅Online)



住宅の建築途中の映像を配信する事業などを手がけるユナイテッドルームズがオープンしたサイト「UNITEDROOMS SEARCH」がそれ。ユナイテッドルームズについては、以前このブログでもご紹介したことがありますね。さて今回のサイト、若干デザイン先行気味という感じがしますが、問題は中身。「最大級」のデータベースであれば、多少使いづらくても関係ないですからね。早速、「吉祥寺」をキーワードに検索してみました:



うーん、ヒットした物件がリスト形式ではなく、外観写真のサムネイルで表示されるのですが、ちょっと使いづらいでしょうか。どんな物件かを知るためには、1つ1つ写真をクリックして、詳細画面にジャンプしなければなりません。さらに何件ヒットしているかが分からないので、「いったいいつまで『クリック>ジャンプ>戻る』を繰り返さなければならないんだ?」という気持ちにさせられてしまいます。またこの見え方だと、いい物件が見つかった場合でも「この先にもっと好条件の物件があるかも・・・」と不安になってしまうかもしれません。

さらに指摘をすると、通常の不動産サイトなら揃っているはずの間取り情報・設備・周囲の環境といったデータが入っていない物件が多いです。「特徴マトリクス」というレーダーチャートが表示されているのですが、基準が示されていないので「ふーん、売りは快適性なのね。けどその理由は?」という気持ちになってしまいます。要は入れ物(個々の物件ページ)だけ用意して、中身はこれから・・・といったところなのでしょうか(オーナーさんや住人さんからのコメント投稿に期待しているようなフシがありますし)。

ということで、できたばかりのサイトを批判するのも悪いのですが、ちょっと見かけ倒しといった印象を受けました。物件数とデザインに力を入れるのもいいですが、やはりちゃんとユーザーの使い勝手という方に目を向けて欲しいですよね。ユーザーが欲しい情報が、欲しいだけ、欲しい時に手に入らなければ、その情報は存在しないのと一緒です。まずは先行他社のサイト作りを研究して、そのノウハウを応用することが必要なのではないか、と思います。

「代行検索」サービスがスタート

インターネットの時代になって、家探しはずいぶん楽になった・・・ということを確かめていくのがこのブログの目的だったりしますが(ほとんど脱線した記事ばかりですが)、そもそもパソコンやネットに詳しくない人々にとっては、ネットが進化するだけではちっとも便利になりません。そんな問題を解決してくれるサービスが、我らが(?)リクルートから登場しました:

リクルート 注文住宅情報サイト『ハウジングナビ』電話でサイト検索!ネットとコールセンターの新スタイル開始 (News2u.net)

注文住宅の専門サイト「ハウジングナビ」において、コールセンターに電話すると、オペレーターが自分の代わりにネットを検索してくれるというサービスがスタートしたそうです。もちろん勝手に検索するのではなく、ユーザーの希望を電話で聞いた上での調査。「代行運転」ならぬ「代行検索」サービスと言えるでしょうか。

ちなみにこちらのページにサービス詳細が載っています:

資料請求・予約受付センター (ハウジングナビ)

このブログを読まれている方々は、「そんなサービスが無くたって・・・」という人ばかりでしょう。しかしパソコンやネットに触れている人々でも、自分の欲しい情報を自由自在に引き出せる人というのは、まだ一部に限られているはずです。実際「検索機能を使ったけど、イマイチ使える情報が探せなくて・・・」という経験をすることが意外にあるのではないでしょうか。そんな時に、

「条件検索はお手のもの。オペレータがお手伝いします!
条件やテーマからでも情報検索いたします。例えば、「家の近くの施工会社」や「輸入住宅のモデルハウス」などのキーワードから情報検索をお手伝いします。」

などというサービスがあれば、重宝する人は多いと思います。

住宅サイトの目的は、ユーザーに様々な機能を使いこなしてもらうことではなく、探している情報を見つけてもらうこと。そんな視点に立てば、一見アナログで不要なものに思える「代行検索」というサービスも、ユーザーに大きな価値を提供していることが理解できるのではないでしょうか。

「松下電工製品つき物件」はいかが?

ボストンで物件探しをした時、驚いたことの1つは「家具付き物件」というものが結構多かったこと。文字通りある程度の家具や電化製品が最初から備え付けられている物件で、実際僕が借りたのも、洗濯機・乾燥機・電子レンジ・冷蔵庫・食器洗い機が付いている部屋でした。なのでアメリカで物件検索したときは「家具付きか否か・付いているとしたらどこまで備わっているか」まで指定する必要があったのですが、そこからさらに一歩進んで、「どのメーカーの製品が設置してあるか」まで指定することが普通にるかもしれない・・・というニュース:

松下電工製品を中古マンションのセールスポイントに (マンション管理新時代)

中古マンションの改装と販売を手がけるインテリックスが、すべての住宅設備や建材に松下電工の製品を使っていることをセールスポイントとした中古マンションを手がけることを発表した、というニュース。ちなみにプレスリリースはこちら(PDFファイル):

「リノヴェックスマンション」新プロジェクトのお知らせ

ある特定ブランドで統一されていることをセールスポイントとする、というのは面白いですね。最近はトラブル続きですが、例えばSONYのようにブランドイメージが際立っているメーカーであれば、このような手法も有効ではないでしょうか。インテリックスは松下の製品で統一したからといって、価格を高めに設定することはないとしていますが、「○○社の大型液晶テレビが設置済み!」といった売り方であれば、今後は価格にプレミアをのせることも可能かもしれません。

しかしこのような物件が増えてくると、不動産検索サイトでも「SONY製品設置済み物件に限定する」のようなボタンが用意してあることが普通になるかもしれませんね。とはいえ、リコール騒ぎが起きるととたんに物件の価値が下がってしまいそうですが・・・。

フリーワード検索の楽しさ

スマッチ!サーチがリニューアルされましたということで、触ってみました。なるほど、早くも他のスマッチ!ブロガーの皆さまがレポートされているように、いろいろと改良されているようです:

スマッチ!サーチに物申す!

魅力的な機能満載なのですが、あえてスマッチ!サーチの魅力は「フリーワードによる検索」にあると言い切ってしまいましょう!

例えば「中華料理」というキーワードで検索すると・・・

スマッチ!サーチ「中華料理」検索結果

このように、1階が中華料理屋になっている物件を簡単に検索することができます。これで「毎日中華料理を食べないと生きていけない!」というマニアの方々も安心ですね。

また「東京タワー」というキーワードで検索すると・・・

スマッチ!サーチ「東京タワー」検索結果

というように、東京タワーが展望できる物件などを中心に50件のヒットが出てきます。これで「東京タワーを見ないと東京にいる気分がしない!」というロマンチックな方々も安心ですね。

とまあ冗談はさておき、フリーキーワードで検索できるというのはなかなか便利です。通常、住宅サイトでの検索というと「最寄り駅」「間取り」「ペット可」など、最初からサイト側で指定されている条件に従わなければならないですよね。そうではなく、自分自身のこだわりや外せないポイント、説明しにくい条件などで調べることができるフリーキーワード検索は、まさに「自分にピッタリの物件が探せる」機能でしょう。

これまで「なんか住宅情報サイトって、どこも同じだよなぁ」と感じていたあなた。ぜひ「これはないだろ」と思うようなキーワードで家探ししてみることをオススメします。意外な物件が見つかるかもしれませんよ。残念ながら、それが遠く離れた地方にある場合が多いことが難点ですが・・・。

まちかど検索連動型広告

今日、地元・三鷹の商店街を歩いている時に見つけた看板。



これは!最近よく見かける「検索させる広告」ではないですか。CMや車内広告などでは珍しくなくなりましたが、こんなローカルな立て看板でやっているのは初めて見ました。

しかし、これって効果があるんだろうか・・・三鷹という地味な土地柄に加え、ネットで調べるぐらいなら直接お店に入る人も多いだろうに・・・。

ちなみにYahoo!で「第一建設 三鷹」をキーワードに検索した結果はこちら。なるほど、けっこうウェブサイトにチカラを入れている会社なのですね。そのうち町の不動産屋さんも、「QRコードでケータイから物件情報をチェック!」みたいなことを始めるんだろうなぁ。

文化を守る住宅サイト

時にはITが、貴重な文化財を守るチカラになるという話。伝統的な工法で立てられた家屋「町家」に住みたいという人と、住む人を失って取り壊されるのを待つばかりとなっていた町家を、ウェブを通じて引き合わせようという動きが始まっているそうです。

■ 住みたいけれど、見つからない・・・ 町家暮らし「仲人」します (朝日新聞 2006年10月3日 朝刊 第27面)

金沢に残る町家・古民家の物件情報を集めたサイト「かなざわ町家情報バンク」を紹介した記事。このサイトは金沢市が業界団体と協力して設立したもので、1年余りで売買5件・賃貸5件の契約が既に行われたそうです。金沢市内には町家が約9000棟残っているものの、年270棟以上のペースで取り壊されており、「町家に住みたい」という個人が物件を簡単に探せるようにするために開設された、とのこと。

サイトを使わずとも、こうした仲介業務を行う団体は各地に広がっているそうです。その先駆けとなったのは京都の「町家倶楽部」で、1995年の設立以降、これまでに約170件の契約をまとめたのだとか。仲介業務のニーズ、意外と広いようですね。

最近流行りのリフォームによって、こちらの記事のように、エレベーター付の物件なんてものも登場しているそうです。であれば、単に趣味的に「古い民家に住みたい」という人々だけでなく、普通の家探しをしている人々の中にも町家を選ぶケースが増えてくるのではないでしょうか。「かなざわ町家情報バンク」のような専門サイトにアクセスするのではなく、例えば住宅情報ナビで普通に検索した結果の中に、町家のリフォーム物件がいくつも表示される・・・なんてことになったら素晴らしいですね。

そのうち検索条件のチェックボックスに「歴史のある家」なんて項目が登場したりして。それは冗談にしても、住宅情報サイトが文化遺産を守るチカラになる可能性、まだまだ残されているのではないでしょうか。

占いで家探し?

突然ですが、占いって気にしますか?僕はあまり気にしない(気にしないようにしている)タイプなのですが、こだわる人は絶対に無視しませんよね。住宅で占い、というと風水が有名ですが、やはりこだわる人が多く、ビジネス的にも無視できない存在になっているようです:

「風水」の知識は住宅ビジネスに有効か?(ケンプラッツ)

確かに書店に行けば、風水関連の本は簡単に見つかりますし、気にする人は多いのでしょう。中身は「赤いハンカチを持て」とか「南側のカーテンは黄色にしろ」など、効くのか効かないのかよく分からないアドバイスが多いですが、風水は本来「運気の良い場所を探す」ための学問だったそうですから、住宅分野に活用するのは正しいあり方だと言えるかもしれません。

しかし住宅検索サイトでは、あまり風水を扱ったものは見かけませんよね。「占いサイト」なんてものは山のようにありますから、占いとITの相性が悪いということもなさそうです。例えば「この物件の風水をチェック!」のように、ボタン1つで簡単に占いができるようになっていても面白いと思うのですが・・・。

さらに機能を進めて、「個人情報(生年月日や漢字の氏名など)を入力しておくと、様々な占いを元にオススメ物件を自動的に選んでくれるサイト」なんてどうでしょうか?風水から星占い・血液型診断・姓名判断・カバラなどなど、ありとあらゆる占いから総合的に判断してくれるサイトなんて、占い好きにとっては夢のようなサービスでしょう。

冗談っぽく聞こえるかもしれませんが、実は人間の脳って、「理論+感性」で決断を下しているんだそうです。「1+1=2」と理性的に考えられる部分と、「うーん、なんとなく赤い方がいいカンジかな」と非合理的な判断をする部分の両方がなければ、いつまでも結論を出すことができないのだとか。その意味で、「占いによればこれがベスト物件です!」と肩を押してくれる機能というものも、実は必要なものなのかもしれません。

・・・ということで、リクルートの皆さま、「日本初!(世界初?)占い住宅サイト」なんてどうですか?

住宅でも「カスタマーレビュー」が一般化する?

以前、アメリカでオープンした Zillow というサービスについてエントリしたことがありました。Zillow は「興味を持っている不動産物件の評価額をWEB上で知ることができる」というサービスで、人気を集めているのですが、一方で「情報ソースが限定されている上に、内容が古い」という批判の声が上げられています。

Zillow と情報の信頼性

この批判に対して、最近 Zillow で新たな機能が追加されました。なんでもオーナーや居住者が、自由に自分の住居に関する情報を更新できる機能とのこと:

Zillow, ユーザーによる物件情報追加機能をリリース (TechCrunch Japanese)

ただし当然ながら、「情報をアップロードするのに先立ってユーザーはその物件を所有していることを証明する手続きを踏まねばならない」というチェックがかけられていて、正確な情報が更新されるような仕組みとなっています。

これにより「情報が古い」という批判を防ぐことができるようになるかもしれませんが、情報の信頼性という面はどうなるのでしょうか?ちょっとでも評価を良くして物件を売ってしまいたいというオーナーが、ウソとは言わないまでも誇大な表現を使ってしまう・・・ということは避けられないように思うのですが。

しかし、これでますます住宅分野にも WEB2.0 的な仕組みの導入が進むことは間違いないですね。Zillow は売買物件だけですが、例えば賃貸物件でも居住者からのコメントを収集/公開できるような仕組み -- ちょうどアマゾンのカスタマーレビューのようなイメージ -- が一般的になるかもしれません。そのコメントを読んで契約が決まれば、コメントを書いた人にもいくばくかの謝礼が払われるような、アフィリエイト的な仕組みも進んだりして。

住宅は「実際に使ってみたらどうなるか」が最も想像しにくいモノです。こうした「実際の使用者(=居住者/オーナー)」の声が集約されるような仕組みは、日本でも発展して欲しいですね。

みんなの力が日本の住宅を変える?

不動産情報ポータルサイトの「HOME'S」に、面白い機能が登場しました。注文住宅のコーナー「家づくりHOME'S」に追加された機能なのですが、注文住宅の完成事例をクリッピングして、評価やコメントの保存までできるとのこと:

注文住宅ポータルサイト「家づくりHOME'S」 -- 注文住宅の完成事例をクリッピング!『お気に入りリスト』サービス開始(News2u.net)

【お気に入りリスト】という名前が示しているように、家を建てようと考えている人が完成事例を見ながら「これ、ちょっといいな」と思った物件をクリッピング+評価/コメントし、後で比較検討に役立てるための機能です。最近はソーシャル・ブックマークサービスなどを活用し、WEB上の気になった情報をササッと保存・後でじっくり考えるという行動が定着しつつありますから、【お気に入りリスト】も便利な機能としてすぐに受け入れられるのではないでしょうか。

しかし【お気に入りリスト】のポイントはもう1つあります。上記のプレスリリースによれば、

さらに「家づくりHOME'S」では、このエンドユーザーの『お気に入りリスト』への登録情報を、掲載企業に提供する『お気に入り!お知らせサービス』を 10月に予定しております。 これにより、「家づくりHOME’S」に情報を掲載している企業は、自社の完成事例がユーザーにどのような評価を受けているのかを、リアルタイムで把握できるようになり、商品開発やマーケティングに活用することが可能になります。 

とのこと。つまりユーザーが下した評価が、消費者の生の声として企業側に伝えられるということですね。ユーザーひとりひとりの何気ない行動が、ちりも積もって日本の住宅を変えていく -- ことになる可能性があるわけです。

そんな大げさな話、と思われますか?しかし最近流行のWEB2.0では、どこもこの「みんなの声を大きな力に変える」という仕組みを活用しています。「他人がどんな本を買っているか」というデータを他人へのレコメンデーション(オススメ)機能として活用したり、ユーザーの投票で注目すべきニュースを決めて上位に表示したり・・・などなど。あたかも選挙において、一票一票が積もって重要な結果をもたらすように、ユーザー一人一人の行動が全体として価値を生むわけです。

実は最近、Google がゲーム形式で「この画像にタイトルを付けるとしたら?」というデータを収集するという試みを始めました:

ゲームで集合知 -- Google Image Labeler

住宅の分野でも、こんなゲーム感覚で物件の評価を下してもらい、結果を業者にマーケティングデータとして使ってもらう・・・という試みがあっても面白いかもしれませんね。いずれにしても、これからは不動産サイトを利用するだけで素敵な住宅が増えていくことになるのかも?

音で家を選ぶ、という発想

以前「集合住宅に多い苦情ランキング」という調査があったことをご紹介しましたが(参考:集合住宅の苦情第1位は?)、その際多かったトラブルはやはり「騒音」に関するものでした。「静かな環境」というものは、リラックスには欠かせない要素ですから、それが失われる→トラブルに向かう、というのはやはり多いのでしょうね。

というわけで、「音」は家にとって重要な要素ですが、「音を楽しむ」という住宅が登場したとのこと:

9パターンの遮音・音場効果から選べる“音を楽しむ家”、積水ハウスが展開(ケンプラッツ)

積水ハウスが発表した住宅で、音響・遮音効果の組み合わせ9パターンの中から好きなものを選べる、とのこと。僕も実はピアノを弾いたりするのですが、いくら電子式でヘッドホンが使えるといっても、たまには大きな音を出して思いっきり弾きたいものです。しかしそんなことを(特に夜中)したら、それこそ先ほどのランキングではありませんが、周囲の住民とのトラブルになってしまいます。最近はクラシック音楽がブームとのことですし、遮音室・音響効果施した部屋が欲しいというニーズは大きいのでしょう。

こんな風に、「音」を基準に家を選ぶという発想で住宅情報サイトを考えてみても面白いかもしれませんね。例えば「音楽室(として使える部屋)の有無」という条件で検索ができるというのは割と簡単に実現できそうです。また「周囲の静けさ」という条件で選べても面白いかもしれません。検索結果に「ボリューム」と称されたスライドバーが用意されていて、それを絞ると静かな環境にある住宅だけが次々と残っていく・・・というようなインターフェースだったら、感覚的で分かりやすいでしょう。

そう考えると、現在は問題になる可能性が高い割に、あまり住宅サイトでサポートされていないのが「音」という面かもしれませんね。住宅業界の企業ではなく、音楽業界の企業が「音」という面から住宅を紹介・検索するサイトを作ったら、意外とアクセスが集まるかもしれません。

お化けと検索

今回のスマッチ!トラックバックテーマは「おばけと家」ということで、早くも9月を迎えてしまいますが、僕も1つエントリ。

僕は残念ながら(?)、霊感とかの類が一切ありません。だからと言ってお化けとか幽霊の存在を信じていないわけではなく、人並みにラップ音を聞いたり、何かの気配を感じたり、今思い返すとあれは・・・!といったような体験をしています(どの程度が人並みか分かりませんが)。中でも一番の恐怖体験は、小学生の頃にいった臨海学校での話です。

僕らが宿泊に使った旅館は、なんでもかつて病院として使われていたのだとか(ありがちな設定です)。そこで昔、僕らと同じように臨海学校にきて、台風の海に飲まれて亡くなってしまった子供たちが安置されていたのだとか・・・。そんな先生の話、最初は半信半疑に聞いていたのですが、1日目・2日目の晩と幽霊の目撃情報が続出。それじゃ・・・というので、3日目に有志で近くのお墓へ肝試しに行くことになりました。

最初は「出る訳ないじゃん」と強がりを言っていた僕たちも、お墓が近づくにつれて重ーいムードに。しかし心のどこかでは「出ないだろ、フツー」という気持ち(願い)がありました。そしたら・・・出てしまったんですねぇ。僕らが墓場に到着するのを出迎えるかのように、奥の方で立ってこちらを見ている青白い影が1体・・・2体・・・3体・・・全部で10体近く見えたでしょうか。姿ははっきりしていないのに、なぜか「子供だ」と感じます。しかも小さな声のようなものまで聞こえる!!僕らは一目散に駆け出して、宿舎に逃げ帰りました(まぁ、そこだって安全じゃないわけだったのですが)。

もう20年以上前のことなので、誰もが1つはもっている(?)夏の昔話になってしまいましたが。しかしこんな恐怖体験、出来ることなら話に聞くぐらいでとどめておきたいものです。「お化けがでない」という検索条件で、不動産物件を検索することができないのでしょうか?そんなの無茶だ・・・と思われるかもしれませんが、実は現代技術の粋を集めた、こんな製品も発売されています:

お化け探知携帯ストラップを、ビビりながらレビューする(ITmedia)

ストラップで「お化け探知」できるなら、もっとシステマチックにお化けの存在を把握できるはず!そして集めたデータを使って、「お化けが出そうな地域地図」を作成すれば良いのではないでしょうか。あと1〜2年もすれば、お化けが出ない物件だけを見つけられるようになるはず・・・と願っています。

<追記>

もしかしたら、「この辺にお化けがでるよ」というクチコミ情報を集約するだけでも、「お化けが出そうな地域マップ」を作ることができるかもしれませんね。その方がある意味(?)確実かも・・・。

不動産検索+画像共有+位置データ=?

最近のWEBサービス(インターネットを通じて提供されるさまざまなサービス)は、1つのサイトが独立して動くのではなく、複数のサイトが協力し合って価値を提供するという例が増えています。例えば Google は Google Maps というサービスを行っていますが、ここで提供される地図情報を活用し、不動産物件情報を地図上で示す・イベント情報を地図上で示すなどを行う(Google が運営するのではない)サービスがあります。

しかし(我らがスマッチ!を除き)日本の不動産情報サイトでは、外部とつながったり、外部のデータを活用したりという例が一般化するのはこれからのようですね。逆に言えば、様々なデータと不動産データを組み合わせて新しいサービスを生み出すということには、まだまだ多くの可能性が残されています。

例えば・・・最近、写真共有サービスの Flickr で、アップロードされた画像に位置情報(その写真が撮られた場所・関係する場所の位置)を簡単に追加する機能、というものがリリースされました:

Flickrのジオタグ(位置情報タグ付け)機能、今スタート!(TechCrunch Japanese)

これは簡単に言えば、「Flickr に登録されている写真は、地球上のどこで撮られたものか確認可能になる」ということです。Flickr にアップされている写真は、投稿者が「非公開」に設定しない限り誰でも自由に閲覧ができますから、例えば「六本木一丁目近辺の位置情報が設定された写真は?」などという基準で Flickr 内の無数の写真を検索可能になるわけです。

例えば将来、このデータを活用して、「紹介されている物件の近くで撮影された写真を検索し、自動的に表示してくれる」不動産サイト、などといったものが登場するのではないでしょうか。基本的に不動産を提供する側から与えられる情報は、口当たりの良いものばかりであり、写真も例外ではありません。しかしその物件とは何の関係もない人が偶然撮影した写真を確認できれば、物件周囲の雰囲気をリアルに感じることができるでしょう。例えば「物件情報では何も指摘されていなかったけれど、交通量の激しい大通りの様子を写した画像が何枚も見つかった」などということが起きるかもしれません。

不動産に限らず、扱われるモノに関する情報が、提供者からのみ与えられるという時代は終わろうとしています。また今回の Flickr のように、他のサービスに応用可能なデータの公開は今後も続いていくはずです。不動産の分野でも、他の企業や一般人から提供される情報を組み合わせ、より正確な情報を伝えるという姿勢が求められるようになるのではないでしょうか。

不動産・・・の買い手を探すサイト

これまでこのブログで取り上げてきたのは「不動産物件を探すためのサービス」でしたが、今回は「不動産の買い手を探す」ためのサービス。正確に言うと「ルームシェア、もしくは物件の共同購入をしてくれる人を探すサイト」です:

Matching first-time homebuyers (Springwise)

イギリスで始まった、Shared Spaces というサービス。SNS のようなイメージで、会員登録すると自分のプロフィールを入力し、好み・ルームシェア/共同購入者に求めること・住みたい場所などの要素を登録することができます。後はサイトを通じて、物件をシェアする相手を見つければOK。サイトでは「探している場所」「性別」「年齢」「タバコを吸うかどうか」「ペットの有無」などといった条件で他のユーザーを検索することができます。またサイトには、「理想の家を手に入れるには?」などといったハウツー記事も掲載されています。

個人の紹介ページはまさにSNSといった感じで、写真を3枚まで掲載することができます。自己紹介文のほか、「タバコを吸うか」「興味を持っていることは何か」といった具体的なプロフィールを登録可能。また「相手に期待すること」といった項目もあります(Springwise の記事でも指摘されていますが、全体的にちょっと「出会い系」っぽい雰囲気を感じさせます)。こうして詳細なプロフィールを見て、気が合いそうであればメッセージを送ることができるわけです。

例えば以下のスクリーンショットは、22歳の女性(!)ellechorley さんのプロフィール(の一部):



「私は外に出かけていって、いろんな人に会って、新しいことにチャレンジするのが好き!」だそうです。いかんいかん、やっぱり出会い系のノリになっている・・・。

いずれにしても、「物件をシェアする相手を探すこと」に特化したSNS、といった感じですね。なかなか面白いのではないでしょうか。日本ではあまり部屋/家をシェアするという概念がありませんが、逆に日本で展開したら隠れたニーズをサポートするサイトとして人気がでるかもしれません(まったく別の理由で有名になってしまう危険もありますが)。

こうした「借り手/買い手」の側に焦点を当てたサービスというのも、不動産検索サイトの派生系として様々な企業が取り組んでみても良いのではないでしょうか。日本で実現するとしたら、実現するのはリクルートか、はたまたミクシィか?

他人の視点を忘れずに。

小さな子供がいると、自宅は安心ばかりしていられるスペースではありません。あの子がここにオデコをぶつけないか、この段から落ちてしまわないか、ここを開けて中のものを触ってしまうのではないか・・・と、不安は尽きません。

問題は、オトナになってしまった僕らでは、子供がどんな世界にいるのかを完全に理解することはできないという点です。大人の目から見て「大丈夫」と感じた部屋でも、子供にとっては危険がいっぱいだった -- という経験は、小さいお子さんをお持ちの親御さんなら誰しも経験しているのではないでしょうか。

そんなわけで、このニュースには非常に関心を惹かれました:

1.6倍スケールの部屋で大人も子どもの視点を体験(ケンプラッツ)

サンケイリビング新聞社の「園児とママの情報誌あんふぁん」が主催した、「いすもベッドもソファも通常サイズの約1.6倍の部屋」という企画について。記事の写真を見てもらえれば一目瞭然だと思いますが、たった1.6倍で世界は大きく変わります。この部屋に入れば、部屋のどこが危険なのか、何が危ないのか、まさに身をもって知ることができるのではないでしょうか。

最近、詳細なグラフィックで物件を紹介してくれる住宅情報サイト、というニュースを耳にするようになりましたが、一歩進んで「子供の視点で室内を見せてくれるサイト」というものがあっても便利かもしれませんね。また子供だけでなく、お年寄りや障害者からは物件がどう見えるのか、どう感じられるのかを表現するという方向性もあるでしょう。そんな「他人の視点で見せる」という仕組みは、デジタル技術であれば簡単に実現することができるはずです。

残念ながら、実際にはまだそんなサイトは存在していないわけですが。しかし子供が危険な場所に入るのを防ぐ構造になっていることをチェックできたりとか、ベランダに十分な手すりや柵が設けられていることを確認できたりとか、そんなところから始めるサイトが現れてくれたら嬉しいですね。

夏限定家探し?

今日からいよいよ8月になりました。と言っても、僕が住む東京都は涼しい日が続いていて、とても真夏とは思えないくらい。スーツを着て行動する立場としては嬉しいのですが・・・。

とはいえ、夏場はなんとかして涼める場所が欲しいもの。個人的にそんな場所No.1はプールなので、「プールが近くにある物件」が探せるかどうか確かめてみたいと思います。

まずは住宅情報ナビ。中古マンションを買うと仮定して、東京市部で物件を探してみると・・・しまった、住宅情報ナビはFirefoxに対応していないのでした。残念ですが、早くIE以外のブラウザにも対応して欲しいものです。

気を取り直してIEでチャレンジ。東京市部を指定して「もっと詳しい条件で探す」をクリックしてみると・・・やはり、と言うべきか、「近くにプールがある」という条件は設定できませんでした。住宅情報ナビには「フリーワード検索」という機能もあるのですが、こちらは地名しか受け付けてくれない様子。「プール」で検索しても何もヒットしませんでした。

次にフォレント。こちらも詳細条件で何が指定できるか見てみたのですが、当然のように?「プールが近い」などという条件はなし。またフリーワード検索のような機能も無かったので、残念ながらこちらでも「プールで涼める生活」を探すことはできなさそうです。

続いてCHINTAI NET。こちらはベータ版ですが、「キーワードから探す」という機能があるので、こちらで「プール」+「東京(家賃9万円以上)」という条件で検索してみました。すると、わずかに4件の物件がヒット。しかしそのうち3件は「共有施設としてプールが付いている」という豪華な物件で、当然家賃も高い!「プールが近い」という条件からは外れてしまうので、これもちょっと使えないかな・・・。(ちなみに「プールが近い」というキーワードでは該当する物件がありませんでした。)

その他、いろいろなサイトを覗いてみたのですが、やはり「プールが近い」という条件を最初から用意してくれているところは無さそうですね。CHINTAI NETのように、フリーのキーワードで検索してくれているサイトを使えば、ちょっとは希望の物件が見つかるかもといったところです。ちなみに我らが Smatch!サーチですが、「プールが近い」というキーワードでは物件が見つからなかったものの、「プール」+「三鷹駅近辺」という条件設定では、5件の物件がヒットしました。物件の数では、Smatch!サーチに軍配が上がりそうです。

確かに「プールが近い」という条件は一年中必要なものではありませんが、例えば夏季限定でそんな条件設定が可能になっても面白いのではないでしょうか。「プールが近い」だけでなく、「花火が見れる」「花火ができる(敷地内/近くに空き地がある)」「お化けが出るスポットが近い」などといった条件設定もアリですよね。また、イベントっぽい感じにして、トップページで「夏を満喫できる物件ベスト100!」みたいな企画をしてくれても良いと思うのですが・・・。家探し自体、一種のイベントのようなものですからね。

Zillow と Yahoo! が提携

残念ながら、日本ではなくアメリカの話題ですが。以前このブログでもご紹介した、不動産物件の評価額をWEBで検索できるというサービス"Zillow.com"が、米Yahoo!と提携したとのこと:

Finding Home Values in Web Search (Yahoo! Search Blog)

ちなみに以前 Zillow について書いたエントリはこちら:

Zillow と情報の信頼性

Yahoo.com のメニューの1つ"Yahoo! Real Estate"の中で、Buyers(買い手)のための機能の1つとして Zillow の不動産評価額が見えるようになっています。面白いのは、「Yahoo! Real Estate にアクセスして"Buyers"のタブをクリックする」という手間をかけなくても、通常のWEB検索で"home values"というキーワードをクリックするだけで以下のような「ショートカットメニュー」が表示されるようになっている点:



縮小したのでちょっと見づらくなっていますが、画面中央付近に2つの入力項目が表示されています。ここに住所と市区町村名。もしくは州名/郵便番号を入力して「検索」ボタンを押すと、Yahoo! Real Estate で用意されている機能を実行したのと同じ検索結果が得られます。ちなみに以下のスクリーンショットがその結果の例:



画面上部に地図があり、検索された物件の位置がプロットされています。下部には各物件の評価額と、過去1年間の相場の推移が表示されています。当然のように(?)地図はカーソルでスクロール可能で、拡大・縮小、衛星画像の表示が可能です。

この「検索エンジンに様々な機能を載せてしまう」というアイデア、Google を使っている人なら馴染み深いものではないでしょうか。例えば Google で「吉祥寺」「ラーメン」と入力して実行ボタンを押すと、Google マップへのリンクが最上部に表示され、具体的なラーメン屋の位置を即座に確認することができます。今後は Google や日本の Yahoo! でも、住宅に関する情報に即座にアクセスできる「ショートカット」が何らかの形で提供されるようになるかもしれません。もしかしたら、「不動産サイトで家探ししよう」と思い立たなくても、検索エンジンで情報集めをしているうちに住宅情報を目にしていた・・・ということが一般的になるかもしれませんよ。

動画が標準装備になるか?

某お笑い芸能人の片方が、未成年にみだらな行為をしたということで事務所を解雇されました。このニュースも驚きだったのですが、さらに驚いたのはこのニュースがテレビで報じられてから、アメリカのビデオ共有サイト"YouTube"に関連する映像が次々にアップされたこと。僕もそのうちのいくつかを食い入るように観てしまいました。

もちろん他人が著作権を持つ映像をアップするのはかなり問題のある行為です。しかし動く映像というものは、テキストや静止画による情報よりも魅力的で、より多くの情報を伝えるものであるということも事実。YouTube が爆発的なヒットを記録していることを見れば、今後は動画コンテンツを上手く利用するサイトが人気を集めることは確かでしょう。

それは住宅情報の分野も例外ではなさそうです。以前から映像コンテンツを活用したサイトを見てきましたが、今日の日経産業新聞にはこんなニュースが掲載されていました:

■ アットホーム 物件情報、動画で紹介 -- 外観・間取り 自社サイトに(日経産業新聞 2006年7月19日 第18面)

住宅情報サービスのアットホームが、自社のサイトで掲載物件の動画を提供するサービスを始めたとのこと。ユーザーが現場に見に行く前に具体的なイメージをつかめるようにし、成約率向上を目指しているそうです。

動画作成を手がけるのは、以前のエントリ(「過程を見せる」サービス)でも登場したユナイテッドルームズ。動画は建物の外観から玄関、内部の間取りを紹介するとのこと。賃貸物件の場合は間取りが似ているため、一部屋の動画を掲載すれば十分なんだとか(本当に?)。いずれにしても、ちょっと見てみたいですね。

と、親切なことに、検索条件に「ムービーあり」があるじゃないですか。さっそくこの条件をオンにして、世田谷区近辺で検索してみたところ、こんな物件がありました:

サンクボンユール尾山台105

動画は2分弱程の長さ。外観から始まり、内部の各部屋を紹介しています。良くも悪くも、静止画で見るよりも物件の本当の姿が生々しく伝わってくる感じ。動画つきの物件数はまだまだ少ないのですが、確かに動画があるだけで情報がぐっと豊かになります。他社も様々な形で動画掲載の取り組みを始めていますし、今後は映像があることが普通になっていくのかもしれませんね。

ただ、YouTube がヒットした隠れた理由の1つに「動画を自分のホームページ/ブログに貼り付けられる」という点があります。自分が「これは面白い!他の人にも見て欲しい」と思ったビデオを、簡単なHTMLを書くだけで簡単に(しかも自分のサイトで)共有できるわけです。それがクチコミ効果を生み、面白いコンテンツにアクセスが集中する結果を生むのですが、同様の仕組みを住宅情報映像で実現しても面白いのではないでしょうか。気になった物件のビデオを、自分のブログで紹介し合う --- 将来はそんなことも一般的になるのかもしれません。

子育てと家探し

朝日新聞のサイトに、「子育ての面からマンション選びを考える」という内容の記事がありました。うちにも小さな娘がいるので、これは無視できません:

子育てで選ぶマンション 「賢い買い方」 (asahi.com)

防犯や周囲の環境、コミュニティの有無などの視点で選ぼう、というのは想像できたのですが、意外だったのは学校。これまでの「学区」を越え、自由に学校選びができるようになった「学校選択制」の導入により、むしろ良い学校の学区内に住むことのメリットは上がっているとのこと。小中学生の親にとっては、「安心して子供を通わせることのできる学校が周囲にあるかどうか」がこれまで以上に重要な条件になっているようです。

また同様に深刻なのが、幼稚園・保育園の問題。僕も今年から娘を保育園に通わせているので、良い保育園・幼稚園から入園許可をもらうこと、毎日送り迎えすることの難しさは身に染みて分かっています。それに加え、近ごろ道路交通法が改正されて短時間での路上駐車も取り締まりの対象となったことから、送り迎えに車を使うことがさらに困難になりました。従ってこちらでも「良い(そして通える可能性のある)保育園・幼稚園が近くにあること」が重要な条件になっています。

こうなってくると、家探しは単に「駅から近いか・住みやすいか」といった要素だけの問題ではなくなってきますね。極端な話をすれば、子供の一生を左右する問題、と言えるかもしれません。さらに直近のニーズだけでなく、5年後、10年後にどんなニーズが発生するかを考えないと、住み始めは良かったけれど・・・ということになってしまうと思います。

しかし、ある地域の教育・福祉がどれだけ進んでいるか、また自分の人生の中でどのようなイベントが発生するかは、腰をすえて考えてみなければ分かりません。そうなると、じっくり時間をかけて話し合いができるサービスとして、対面型店舗の重要性が再びクローズアップされることがあるのではないかと思います。もしかしたら、銀行や保険などといった業界がこの分野に参入し、「5年後にはお子さんが中学生になっているから、この学校に通わせることを考えて、この辺りで家を探しましょう。となると資金は○○円ぐらいかかりますから、いまから毎月○○円ぐらいの積み立てを」などといったコンサルティングを行う可能性もあるのではないでしょうか。

とりあえずいまの住宅検索サイトには、「良い保育園・幼稚園が近くにある」という検索条件を追加して欲しいですね。保育園選び(&入園手続き)、本当に苦労したので・・・。

mixi で家探し

みなさん、mixi に参加されてますか?実は昨日、ふと「Smatch! コミュニティってあるんだろうか」と思い立ち、探してみたらありました!ちゃんとあるじゃないですか、「スマッチ!住まいの達人ブログ」コミュニティが:

「スマッチ!住まいの達人ブログ」コミュニティ

さっそく僕も登録させていただきました。で、ちょっと気になったので「mixi で家探ししている人っているんだろうか?」という調査をしてみました。まず見つけたのがこんなコミュニティ:

アムステルダム 家探し 物件

文字通り、アムステルダムで家探ししている人たちが集まっているコミュニティ。管理人さんの言葉によれば、「アムステルダムの部屋探しが大変だという経験からこのコミュニティーを立ち上げました! 」とのことです。他にもアメリカやドイツなど、異なる地域・街で同じようなコミュニティが存在しています。

僕もボストンに住んだ経験があるので、遠く離れた街で家を探す苦労というのがよく分かります。インターネットの時代、物件自体を探すことはそれほど難しくないのですが、その物件の周囲がどんな環境なのか、ある設備がどの程度重要なのか、相場から見て家賃は適正レベルかどうか、単なる検索だけでは分からないことが山のようにあります。そんな時、同じような悩みを抱えた人たちや経験者、専門家が交流できるコミュニティが存在していたら便利ですよね。

次に見つけたのはこんなコミュニティ:

良い家探しましょ☆

こちらは地域を特定せず、「良い家とはなにか」を考えていくコミュニティのようです。この種のコミュでは他に、住みたい街探しやメンバー限定の「家探しコミュ」がありました。メンバー限定にしているのは、恐らく身近な人々で構成されたグループが、ネット上で議論するために開設しているのでしょう。そんなコミュニティの使い方もアリですよね。

最後に番外編:

ジュータロー マドリ マンシロー

このタイトルだけで何のことか分かった方は、かなりのリクルート通です。誕生したばかりのマンシローが加わっているのはさすが。

というわけで、量や数では判断できない「家探し」を追及するには、様々な議論が交わせる SNS はピッタリのツールなのかもしれませんね。mixi のように汎用的な SNS の中にコミュニティが立ったり、家探しに特化した SNS が生まれるなどの動きが、今後も続いていくのではないでしょうか。そうなると、使い手の側には「物件を見つけるツールとしての検索サイト」と、「見つけた物件の良し悪しを判断するためのコミュニティサイト」を上手に使ってゆくことが要求されるようになると思います。

携帯電話で物件情報をGET

携帯電話からインターネットに接続することが一般的となり、様々なモバイル・サービスが生まれています。しかし家探しの分野では?というと、PCの住宅検索サイトを携帯電話でも見れるようにしただけ、というものが目立ちます。「街を歩いていたら突然家探ししたくなった」というケースはまれですから、取り組みが遅れているのも理解できますが、海外ではこんなサービスが登場しているそうです:

See-snap-buy? (Springwise)

紹介されているのは"Real Estate Depot (RED)"というサービス。「不動産倉庫」というユニークな名前の通り、不動産業者が蓄積しておいた住宅情報を、ユーザーが自由に取り出すことができるというものです。

仕組みは次の通り。まずは不動産業者が、自社の持つ物件をテキスト/画像データ化し、RED に登録します。登録の際、物件ごとに PIXCODE というコードが発行されるので、業者はこのコードを広告や看板などに記載しておきます。広告や看板で物件に興味を持ったユーザーは、携帯電話(SMS経由)で PIXCODE を送ると、不動産業者が登録しておいた詳細データを受け取ることができるという流れ。言ってみれば、広告や看板の機能を拡張する(スペースの関係で載せられなかった情報を届ける)仕組みと捉えられるでしょうか。

先ほど「街を歩いていて突然家探ししたくなることはない」と書きましたが、「街を歩いていて気になる物件を見つけた」というケースはよくあるのではないでしょうか。久しぶりに近所の空き地を通りかかったら、よさげなマンションができていた -- なんて時に「詳しい情報はこちらで!PIXCODE: XXXXX」という看板があれば、その場で情報を確認したくなるはずです。家に帰ってから不動産検索サイトにアクセスしてもらい、他の物件と見比べることが可能な状態で情報を与えるよりも、はるかにアピール力の強いPR方法でしょう。

モバイル端末の持つ「いつでも・どこでも情報にアクセスできる」という特性を活かせば、不動産情報の分野でもまだまだユニークなサービスを生み出すことができるはずです。私たち消費者の側にとっても、ますます家探しが簡単になっていくわけですから、RED のようなサービスが増えることを期待したいですね。

消費者保護としての不動産検索サイト

国土交通省の国土交通政策研究所が発表した報告書によると、消費者は住宅の質を重視したいが、判断のための情報が少なく、その代わりとして「施工会社」を重視している可能性が高いそうです:

「住宅の資産価値に関する研究」報告書(PDFファイル)

詳細なデータが掲載されていないので、どの程度信頼性のある結果か分かりませんが、感覚的に「人々は施工会社の名前を品質の指標として捉えている」というのは正しいように思います。それが情報の少なさによるものか、はたまた情報を解釈するスキルが欠けているからなのかは詳しく調べてみる必要がありますが、いずれにしても「あの会社なら安心だ」という心理になるのはよくあることではないでしょうか。

この結果、一見すると施工会社にとって懸念すべきものではないかのように思えるかもしれません。「信頼できる」というブランドイメージのある会社ならば特にそうでしょう。消費者がブランドを気にしているのなら、よりイメージ戦略に走ろう -- と現状を肯定する施工会社も現れるかもしれません。

しかし施工会社名だけが品質の指標となっているのは、誰にとっても危険な状態です。消費者は何の保証も得ていないわけですし、施工会社にとっても本当の努力が理解されず、ちょっとした事故ですべての信頼感を失うリスクを負っています。国土交通政策研究所の提言通り、オープンな情報交換の促進と、消費者のリテラシー向上を図る必要があるでしょう。その結果、より合理的な不動産売買が行われるようになると思います。

現在、「情報発信」と「リテラシー向上」の2つの役目を負っているのが、実は不動産情報サイトではないでしょうか。不動産サイトは物件に関する詳細な情報を掲載し、検索可能にすると共に、読み物的な記事でユーザーの知識を高めます(我らがスマッチ!ブログもその一環ですよね)。そう考えると、不動産サイトは単に消費者と住宅を結び付けているだけではなく、消費者を守る役目を果たしているのかもしれませんね。

「売られていない」住宅を注文するサービス

フィンランドでユニークな不動産検索(?)サイトがオープンしているようです。なんと、売りに出されていない住宅まで注文できるというサービス:

Real estate 3.0: selling houses that aren't for sale (Springwise)

Igglo というサービスなのですが、残念ながらフィンランド語バージョンしか用意されていません。なので Springwise の記事から得た情報だけですが、仕組みは以下の通り。

まず対象となる不動産ですが、ヘルシンキにある建物すべて。なんと Igglo があらゆる建物の写真を撮り、サイトに掲載しているそうです。で、その建物が売りに出されているか否かを問わず、買い手は物件に対して値をつけることができます。で、売り手(もしくは売ろうかなと考えている人)は自分の建物に付いている値段を見て、もし両者の折り合いがつけば Igglo の仲介で交渉が始まるというもの(当然、交渉完了まで買い手が誰かは売り手には開示されないようです)。首尾よく売買が成立すれば、Igglo は手数料を得るという仕組みになっています。

ちなみにスクリーンショットは以下の通り。フィンランド語ばかりで何がどうやらわからないのですが、ご覧の通り地図を見ながら物件を確認することができます。地図上の青い点が値付けできる物件なのですが、カーソルを合わせると、ポップアップ内に各々の写真が表示されるようです(このスクリーンショットではなぜか画像が表示されませんでしたが):



売りに出されていない物件まで値付け可能にしてしまうというのはなかなかスゴイ発想ですが、家を売ることを考えていなかった人でも、自宅に意外と高値が付いていることを知って考え直す・・・といった効果があるのでしょうね。単に紹介できる物件を探してくるのではなく、自ら物件を作り出してしまうサービス、と言えるかもしれません。

Iggio は「不動産物件サイトは単に、情報を右から左へ、あるいは左から右へと伝えるだけに過ぎない」という発想を捨てて考えてみれば、まだまだ独創的なサービスを生み出すことは可能だということを示す良いお手本でしょう。物件を生み出す、あるいは探しやすくするためには他にどんなユニークなアイデアがあるでしょうか。

一人じゃ家は探せない?

家族で住む家を選ぶときには、家族全員の意見を満たす物件を探すことが欠かせません。しかし団塊世代夫婦の場合、これは意外に難しい作業になりそうです:

夫は「君と田舎へ」、妻は「ひとりで行って」——団塊世代夫婦の住み替え意識 (ケンプラッツ)

都心40キロ圏に住む55〜59歳の既婚男女400人を対象に、読売広告社が行ったアンケートによれば、近い将来住み替えを考えている人の中で男性は「都心を離れて妻とのんびりと暮らしたい」という傾向が強く、女性は「便利な都心で楽に暮らしたい」傾向が強いという相反する意識が浮き彫りになったそうです。しかも「住み替え後に誰と住むつもりか」という問い(複数回答)については、男性の95.3%が「妻」と答えているのに対し、「夫」と答えた女性は86.6%とここでも意識に違いがあることが明らかになっています。

この結果が正しいとすれば、団塊世代をターゲットにした不動産検索サイトには工夫が必要なようです。通常、検索サイトはある程度希望条件が絞られていることを前提に作られています。都心部もいいけど田舎もいい、便利な生活をしたいけどのんびり暮らすのもいいなどと二重人格な状態で検索条件を設定したら、該当物件が多くなりすぎて検索の意味をなさなくなってしまうでしょう。相反する希望を持った2人のユーザーがいる -- という前提で設計されないと、団塊世代の住み替えニーズには対応できない可能性があります。

例えば「理想の家(設定1:夫)」「理想の家(設定2:妻)」のように、一連の希望条件をグループ化して保存しておける機能があったらどうでしょうか?しかもそれぞれのグループは、登録したユーザーしか閲覧できないようにしておけばプライバシーも守れます。この条件グループのそれぞれで候補絞込みが行われ、両方のグループに存在する物件のみが候補として表示される -- などのような仕組みにしておけば、簡単に相反する希望から「最小公倍数」的物件を探すことができます(あくまでも操作が簡単という意味で、そんな物件が見つかるかどうかは別の話ですが)。

考えてみれば、団塊世代に限らず、家族それぞれが違った希望を持っていて当然です。不動産検索サイトはもっと、「異なるニーズを持った複数の人間が家探しに関わっている」という前提に立って、使いやすい・物件を見つけやすいサービスを実現する必要があるのではないでしょうか。

賃貸不動産の直接取引サイトがオープン

売買とは、売り手と買い手、2人の間で成立するもの -- というのが基本です。しかし現代では、売り手と買い手の間に様々な業者(流通業者や卸売業者、小売業者など)が介在するのが普通であることはご存知の通り。しかしWEB技術の普及と向上により、「中抜き」と呼ばれる現象が起きているわけです。

当然、この状況は不動産にも当てはまるわけですが、また1つ「中抜き」を実現するサービスが6月中旬にスタートします:

賃貸不動産 直接契約サイト -- ダイレクト・アクセス 家主・消費者向けに (日経産業新聞 2006年6月5日 第17面)

賃貸不動産の直接取引を行うサイトが登場する、というニュース。「ダイレクト・アクセス」というサイトで、家主が物件情報を掲載、それを見た借り手が家主に直接連絡するという仕組みになっているとのこと。記事によれば、不動産仲介業者は一般的に、最大で家賃1ヶ月分の仲介手数料を入居者から受け取っているそうです。従ってダイレクト・アクセスではこの家賃1ヶ月分の手数料がいらないばかりか、成約時に家主から徴収される3万円のうち入居者に1万円が還元されることになっており、借り手に大きなメリットがあるようになっています。

この金銭面でのメリットは非常に分かりやすいですから、借り手にとっては魅力的なサービスに感じるのではないでしょうか。また「心から信頼できる不動産仲介業者に会えた!」という話はあまり聞きませんから、直接家主とコンタクトを取ることで納得感が得られるサービス、という側面もあるかもしれません。しかし「失ってみて初めて価値が分かる」ではないですが、いざ仲介業者がいない仕組みを目の前にすると、不安感のようなものを感じます。

例えば実際の契約にあたり、契約書を作るのは家主・借り手が自主的に行わなければなりません。契約書の作成を不動産業者が代行するサービスも用意するそうですが、当然その分手数料が必要になり(無料サービスとなるのかもしれませんが)、手間もかかります。またサイトに掲載される内部写真なども、家主が撮影することになるそうです。本当は魅力的な物件なのに、アピールの仕方が悪くて問い合わせが少なかった、などということも起きるのではないでしょうか。つまりこれまで仲介業者の責任で行われていた作業が、家主・借り手にバランスよく分散されるのかという点を慎重に見てみる必要があると思います。

まだ実際にサービスがスタートしたわけではありませんから、こんな不安はまったくの杞憂かもしれませんが。WEBの力が新しい賃貸の仕組みを作り出すかどうか、注目してみたいと思います。

ハウジングナビ -- 住宅展示場をWEBで案内

昨日「公園をつぶして造られる住宅展示場」の話をしたのですが、偶然にもリクルートさんが「住宅展示場の案内や来場予約ができるサイト」を開設したというニュースがありました:

■ 住宅展示場 サイト案内 -- リクルート、坪単価など比較 (日経産業新聞 2006年6月1日 第2面)

紹介されているのは「ハウジングナビ」というサイトで、昨日6月1日オープンとのこと。実際にサイトにアクセスしてもらえば分かると思いますが、地域などの条件から住宅展示場が探せるほか、住宅関連企業(住宅メーカー、工務店、設計士など)の情報収集、家作りノウハウ・体験談の閲覧などができるようになっています。日経の記事によれば、まず関東地方で500件の情報を掲載し、10月までに掲載件数2,500件を目指すそうです。

リクルートさんだけあって、サイト作りはお手のもの。シンプルなデザインや分かりやすいナビゲーションなど、使いやすいサイトになっています。残念ながら僕は家を建てる予定はまったくないのですが、「なんでも調査隊がいく!」など読み物記事も多く、カチカチとあちこちクリックしているだけでも楽しめました。

このサイトの最もユニークな点は、住宅展示場や各種セミナー、相談会などのイベント情報が検索できるほか、来場予約まで可能な点だと思います。住宅そのものを検索できるサイトは多くても、展示場やイベントの情報を一気に調べられるというのは珍しいのではないでしょうか。言わば「周辺情報」である住宅展示場・イベントまで検索の対象になるほど、住宅検索サイトの競争が激しくなってきたことの現れかもしれません。

ただ1つ残念なのは、いたって普通のサイトのように感じられてしまうところ。実現している機能は確かにユニークなのですが、従来のスタンス -- 「膨大な情報を握っているリクルートが情報を提供してあげる」といったイメージ -- は変わりません。せっかくWEB2.0などといった言葉で、一般の人々の意見を集約して価値を生むことに注目が集まっているのですから、何らかの形で利用者からのフィードバックを受け付けたらもっと面白いサイトになると思います。利用者の声が集まるサイトであれば、たとえ真似をするサイトが現れてもすぐには同じ価値を再現することはできませんから、リクルートにとっても差別化という利点につながるのではないでしょうか。

まだまだオープンしたばかりのサイトですから、今後さまざまな改善がなされていくでしょう。さらに面白い機能が加わることを期待しています。(別にコメント機能が追加されても、「公園をつぶした住宅展示場」の悪口は書き込まない・・・と思います。)

多様化に対応するのは誰?

「ニーズの多様化」。かつて人々を支配していた社会的・経済的制約が無くなることで、様々な個人の趣向が表面化してきたことを指す言葉です。という説明もいらないくらい、いまでは一般的に使われるフレーズになっていますが、住宅分野でもこの現象が進んでいるようです:

■ 当世マンション事情(下) 崩れる居住「方程式」 -- 変わる生活、ニーズ多様に (日本経済新聞 2006年5月18日 第15面)

タイトル通り、かつて「方程式」と呼べるほどパターン化していた個人の住宅ニーズが崩れ、多様化しつつあることを解説した記事です。この中で、1つ象徴的なデータが登場します:

オリックス・リアルエステーとなどが分譲中の高層物件「ザ東京タワーズ」(東京・中央)は、購入者の16%が単身者で47%が二人家族。こうした層も2LDKや3LDKなどファミリー向けを購入。単身者がワンルームという方程式は通用しない。

ザ東京タワーズ」は都営地下鉄大江戸線「勝どき」駅が最寄り駅で、まさしく都内に通勤するお父さんが家族と一緒に住むマンション、といったイメージです。しかし実際にファミリー層が購入したのは4割弱ということになりますから、不動産業者の想定と実情がずれ始めたことを示しているのではないでしょうか。共有する側が「この空間はこう使うものだ」と規定し、居住者はそれに従うという時代は終わりを告げつつあるのだと思います。

日経の記事では「ペットと住む、趣味の部屋や書斎を持つ、在宅勤務する---。画一的な間取りでマンション供給を続けるわけにはいかない」との指摘があります。まさしくその通りで、多様化したニーズに誰かが応えなければならないのですが、それはいったい誰になるのでしょうか?供給者である不動産業者でしょうか?確かに彼らが責任を持つのがスジですが、前述のような状況を見ると、業者よりも社会の方が早く動いているように思います。供給者にばかり期待するわけにはいかないでしょう。

そうなると、一般人自らが自分のニーズに近い物件を発見する努力を始めるのはないでしょうか。それは供給側から押し付けられた「間取りは3LDK、子供部屋として使える空間がある」などといった既成条件で探すのではなく、「油彩をするから風通しが良くて広い空間が欲しい」といったカスタマイズされた条件で探す、という意味です。そんなごくごく個人的なニーズで検索できる不動産検索エンジンが登場する可能性は低いですから、Q&Aサイトのような「一般人が同じ悩みを抱える一般人に聞く」という仕組みが活用されるのではないかと思います。

いまネットの世界では、「Web 2.0」を旗印に、一般人が自由にWEB上で情報発信・共有する仕組みの構築が進んでいます。その中では、従来のような書き手/読み手といったボーダーはあいまいになり、誰もが読み手であると同時に書き手となります。そういった「集団で考える、助け合う」といったスタイルが住宅分野にも応用され、個人のニーズにあった物件をみんなの知識で探し出す---そんな可能性もあるのではないでしょうか。

Zillow と情報の信頼性

スマッチ!編集部の河内さんが、アメリカでスタートした不動産鑑定サービス"Zillow"についてエントリしていらっしゃいました:

いまさらながらZillow.comのインパクトについて再認識(僕って「家」をゲットできるんだろうか?)

Zillow は簡単に言えば、興味を持っているエリアの不動産の評価額を、WEBを通じて見ることができるというサービス。不動産ブローカー抜きで査定ができるということで、アメリカではかなり注目されています。最近のWeb 2.0的サービスではおなじみですが、地図上にデータをプロットしてくれるなど、見た目にも楽しいサイトです。

河内さんが書かれている通り、Zillow は不動産売買に新しいスタイルをもたらすかもしれないと期待されています。しかしその一方で、こんな批判もあります:

The truthiness of Web 2.0 (Rough Type)

Zillowを例にとり、Web 2.0系サービスの「情報の信頼度」を問題視した記事です。著者のNicholas Carr自身がZillowを使い、自宅の査定額を確認してみたところ、古いデータが表示されたとのこと。3年前に追加した付属施設がまったく考慮されないなど、いくつかおかしな点があったそうです。そこでよくよくZillowを確認してみたところ、以下のような免責事項が:

"We get this information from the tax assessor in your county so their records may not be up-to-date. To change the details about a home, or the tax value or assessment figure, you'll need to contact your county assessor's office."
(私達はこの情報を、各地方自治体の課税額評価担当者から取得していますが、彼らのデータは古い場合があります。物件の詳細情報を変更する、もしくは課税評価額や査定額を変更する場合には、お客様自身が各自治体に連絡する必要があります。)


ということで、Zillowのデータは必ずしも最新の状況を反映していない、というわけです。ちょうどGoogle Mapsの衛星写真データに、けっこう古いものが混じっているのと同じような状況、といったところでしょうか。

データが古いのはZillowの責任ではありません。しかしNicholas Carrは、Zillowの美しいインターフェースを通してしまうと、誤った情報があたかも信頼できる情報であるかのように見えてしまうことを問題視しています。仮にZillowだけを全面的に信頼し、表示された金額で家を売ってしまったら---そして契約を交わした後で、実は相場がもっと高かったことを知ったら---ユーザーが抱く不信感は相当なものになるでしょう。不動産ブローカー達が「それ見たことか、しょせんインターネットの無料サービスからでは無責任な情報しか得られない」と反撃してくる可能性もあります。

Zillowが実現しようとしている状態(売り手が簡単に相場を知ることができる)は、確かにすばらしいものです。しかし、ユーザーにとって最も重要な部分=正しい相場情報の提供、という点が確実でなければ、成功を約束されたサービスとは言えないのではないでしょうか。Web 2.0系サービス全般に言えることですが、ビジネスモデルの新しさに目を奪われず、中身にキチンと目を向けるべきだと思います。

「男性用不動産サイト」の時代

以前このブログで「恋人に望む居住形態とは」についてアンケートが行われたことを書きましたが(参考記事:「男の家探し」)、最近同じようなアンケートが行われていました:

20〜30歳代独身女性の願望、「彼氏の住まいは持ち家」が約6割 (ケンプラッツ)

野村不動産アーバンネットが20歳〜30歳代の独身女性を対象に行った調査についての記事。「理想として、今、もしくは近い将来あなたの彼氏にはどのような家に住んで欲しいですか?」の問いに、「戸建て(持ち家)」と答えた人は36.1%、「マンション(持ち家)」は22.5%を占め、合計58.6%が持ち家を希望したそうです。ちなみに「彼氏に家を購入して欲しい年齢」は、平均で35.9歳だったとのこと。

まあ理想を言えば、戸建の持ち家に住んでいるに越したことはないわけですが・・・。このアンケートは東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県に住む20〜39歳の独身女性1030人と独身男性1028人を対象に、インターネットを通じて実施したそうですが、こうしたアンケートが簡単に行えるようになったのもネットの功罪といったところでしょうか。

いずれにせよ、独身男性にとって住まいもファッションの一部、「モテるためのアイテム」的な位置付けになってきているように感じます。男性誌でもインテリア特集が組まれているのを見かけることがありますし。以前のエントリでも書いたように、いまこそ「独身男性用不動産サイト」を立ち上げる時期だと思うのですが、ちょうどこのアンケートを実施した野村不動産アーバンネットがそんなサイトを立ち上げていました:

nomu.com/formen (ノムコムフォーメン) オレんち。オレ流

タイトルがちょっとイケテナイ気がしますが・・・まあ以下のスクリーンショットからも分かる通り、全面的に「男!」を意識したサイトになっています:



既存の不動産サイトとはかなり違ったイメージで、特集記事もなかなか面白そうですね。男のハダカを見せ付けられるのは何ですが。

こんな風に、住宅情報サイトは次第に世代別・ライフスタイル別に分化・深化していくのかもしれませんね。ちなみに前掲のアンケートでは、「自分で結婚前に住宅購入を考えている女性も約2割いる」とのことでしたから、意外と独身女性をターゲットにした住宅購入お助けサイトなんてものがあってもウケるかもしれません。

Web 2.0でアパート探し?

最近話題の「Web 2.0」。全国紙で取り上げられることも増えてきたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?簡単に言えば、Web 2.0はネット上で行われる活動に、普通の人でも簡単に参加できるようになる仕組みです。多くの人が参加することによって、これまでになかった価値が実現できるようになるというのが、Web 2.0の最大の利点です。

そんなWeb 2.0の技術を使って、アパート探しが行えるサイトが登場したとのこと:

Web 2.0技術を使ったアパート探しサイト、米国に登場(CNET Japan)

残念ながら海外のサービスですが、5月1日に誕生したばかりのサイトです。サービス名は「MyNewPlace」。600万件以上の物件を対象にしているとのことで、話題性だけでなく実力を兼ね備えているようです。

Web 2.0的なのは、ブログサービスと融合している点。ユーザーはブログを通じて自分の経験を発信したり、他の人のアドバイスを参照することができます。また最近おなじみとなった、Google Mapsのデータを使って、物件を地図上にプロットする機能も含まれているとのこと。

残念ながら障害が起きているようで、サイトに接続できていません。なので実際はどんなサイトなのか分かりませんが、もし使い勝手が良く、数多くのユーザーが集まるようであれば、「Rent.comやCraigslistと激しく競合する」サイトに育つかもしれません。ただ消費者による情報発信は既にさまざまなチャネル(ブログに限らず、SNSやBBS、それに従来通り「クチコミ」でも)を通じて行われており、それらを検索する仕組みも整ってきました。既存のチャネルではなく、あえてMyNewPlaceで情報発信する理由を提供できなければ、造るだけ造ってガラガラ---なんていうどっかの国の道路みたいなことになりかねません。

最近はWeb 2.0が万能薬か何かのように捉えられて、「Web 2.0を使っているサイトは素晴らしい!」といった風潮があります。しかし結局はユーザーが集まることでしかWeb 2.0の価値は生まれないわけですから、成功するためには「ユーザーの視点に立っていること」といういたって普通の要素が必要になります。MyNewPlaceが成功するか否かも、まずは「住宅情報サイト」として人々が魅力を感じるつくりになっているかどうか---そこが重要なポイントだと思います。

3Dで家探しを

どんなにWEBサービスの性能が向上したといっても、「百聞は一見にしかず」のことわざ通り、家探しにおいて現地を下見することは欠かせません。しかしわざわざ時間を作って、あちこちの物件を見に行くのは大変。そこでこんなサービスを行うサイトが現れました:

■ マンション室内外の風景 ネットで立体表示 -- 三井物産、米社の技術導入(日経産業新聞 2006年5月1日 第1面)

三井物産が3次元作画技術を使い、マンション室内外の光景をネットで確認できるようにするとのこと。使用するのはアメリカのバレーナテクノロジーズ社が開発した技術で、アメリカでは野球場などでチケットを販売する際に、座席からの視界を表示するために使われているそうです。第1弾として近く「西船橋Plea Garden(プレアガーデン)」の宣伝用サイトに導入し、車寄せやロビーなどの共有部分、全21タイプの部屋の内部や部屋からの風景を見れるようにすることが報じられています。

また面白いのは、部屋ごとに消費者のページ閲覧回数も確認できるそうです。これにより、販売会社は例えば「Bタイプに興味を持つ人はキッチンの光景を気にしている」「Cタイプにアクセスした人はほとんどが外の景色を確認している」といったマーケティング情報が得られるようになるとのこと。

どこまでキレイな3D表示ができるか分かりませんが、データ容量さえ気にしなければ、美しい3D画像がいくらでも表示できる時代です。記事では今回の技術が扱うデータ量は比較的少なく、通信回線やPCに負担をかけずに3次元画像を再現できると報じられているので、それなりにサクサク動くものを期待してよいのではないでしょうか。まずは西船橋Plea Gardenのサイトに期待ですね。

僕がボストンに引越しをするとき、一番不安だったのはやはり「下見もしてないマンションを1年間借りる契約をしてしまったこと」です。行ってみておかしな住宅だったらどうしよう、家族も一緒なのに--という思いで、ボストンに着いてからマンションに向かうタクシーの中でずっとドキドキしていたことを覚えています。写真である程度のことは分かりますが、今回のようなサービスがあったら、不安はずっと解消されていたことでしょう。

その意味では、今回の試みは「Plea Garden」という物件により広い範囲から注目を集める結果になるかもしれませんね。本来ならば「下見してないから検討の対象に入れない」としていた人々も、3次元表示の画像を見て、「これなら考えてみるか」となるかもしれません。また実際に購入に至らないまでも、「こんな部屋いいなぁ」という思いを作り出して三井物産のブランド力を高める効果もあるのではないでしょうか(もちろんその逆も考えられますが)。

いずれにしても、消費者には下見の代替になり、施工者にはマーケティングデータを提供するこの技術、不動産検索でも浸透するかもしれませんね。将来はいくつものウィンドウを立ち上げて、バーチャルの世界であちこちの部屋を行ったり来たりするようになるのかも。

--- ところでこの西船橋プレアガーデン、ブログも開設しています。面白いのは主に西船橋周辺の見所情報や生活情報を扱っていて、「西船橋」という街全体の魅力をアピールするようになっています(コメント、トラックバックを受け付けていないのが残念ですが)。これもブログマーケティングという手法が進んだ時代の販売方法なのでしょうね。ちなみにリンクはこちら:

超ミセスクラブ

究極の不動産検索とは?

いま住んでいるマンションの住人が、引っ越そうとしています。その方が入居されたのは、確か昨年の秋ごろ。少なくとも1年は経過していません。様々な理由があったのでしょうが、住み始めてみたら、予想していたのとは違った生活になってしまったわけです。これは極端なケースかもしれませんが、家探しというのがいかに難しいかということでしょう。

僕はいまの住居に満足していますが、住み始める前の予想と100%合致しているというわけではありません。ズレを生じさせた最大の要因は、子供が生まれたこと。漠然と「近いうちに子供が欲しいな、子供がいても大丈夫な部屋にしよう」と考えて探した結果見つけたマンションなのですが、実際に体験する「子供がいる生活」というものは予想もしていなかったことばかりで、「○○がある家だったら良かったのに」と思うことが時々あります。

年を取れば取るほど、家は長い期間を考えて買う/借りるものとなります。一人暮らしで住んでいるアパートが気に入らなければ、「なんかイヤだから引っ越そう!」と気軽に(本人にとっては大変なことですが)住み替えられます。しかし家族ができ、しかも買った家/マンションともなれば、簡単には引っ越せません。従ってライフスタイルの変化を折り込んで家探ししなければならなくなりますが、僕の例のように、将来の生活の姿を正確に予想することは非常に難しいことです。何か良い方法がないものでしょうか?

最近、仕事の関係で女性誌、しかも主婦層が読むようなものを研究しています。自分の興味とまったく異なる分野の記事を読むのは大変ですが、けっこう面白い体験です。健康についての話題や、食事のこと、老後のこと、教育のことなどなど。僕も間もなく考え始めるであろう話題で、女性の視点とはいえ「将来の自分が考えるであろうこと」を予想するのにとても役立っています。

そこでふと考えたのですが、ブログって実は究極の不動産検索なのではないでしょうか?もちろんブログは「あなたに合う物件はメゾン○○!」なんてことは言ってくれません(アフィリエイト系なら考えられますが)。しかしブログには様々なシチュエーションでの体験談が掲載されており、自分が持っていない視点を得るのには最適のツールです。様々なブログを読んで行くことは回り道かもしれませんが、将来後悔しない家探しをするのに最も効果的な手段なのではないでしょうか。

その点、我らがスマッチ!は様々な住宅系ブログと、不動産検索が一体となったサービスです。スマッチ!が不動産検索サービスのスタンダードとなる日も近い!?と密かに信じているのですが・・・

IKEAが提供するものとは?

スウェーデンの大手家具メーカー、IKEA(イケア)がいよいよ日本に進出。昨日から船橋に国内第1号店がオープンしています:

IKEA船橋ホームページ

旧ザウスの跡地に建設されたということで、ほぼ東京ドーム1個分という広大な敷地の店舗となっています。実店舗も注目なのですが、ホームページもよくできていて、ちょっと面白いのがこちらの「3つのサイズで理想の家庭をつくろう!」というコーナー。これは様々なテーマで「3つのサイズ」を入力すると、それにピッタリの家具を探してくれる、というもの:

3つのサイズで理想の家庭をつくろう!

テーマには「空きスペースのサイズで家具を探す」といったスタンダードなものから、「家のサイズを測って、理想のコーディネートをマスターする(部屋の数×家族の人数×駅からの時間)」、「二人の愛のサイズを測って、理想の関係を育む(交際年数×体重×愛情温度)」などといったものまで用意されています。



例えば「空きスペースのサイズを測って、理想の家具をゲットしよう」というものをやってみましょう。まず空きスペースの幅を入力します:



続けて奥行き、高さを入力すると、3つのサイズが改めて表示されます:



すると入力されたサイズにピッタリの家具が6つ提案されます。それぞれの写真の上にマウスオーバーすると、詳細データが表示されるようになっています:



家具の色や種類、値段を条件に探すのではなく、「年齢」「交際年数」「心の広さ」といったちょっと変わった条件から家具を提案してくれるというのは面白いですね。住宅検索サイトにも、こんな遊び心があるものがもっとあっても良いのではないでしょうか。

ちょっと真面目に戻って、IKEAの船橋店には、約70もの生活シーンを再現したショールームを設置しているとのこと。つまり単なる「家具屋」という枠を超えて、生活スタイルの提案をしているわけです。もしIKEAがこのショールームを「家具の提案」だけに使うのではなく、「住宅物件も含めた提案」に使い始めたら、不動産業界の強敵になるのではないでしょうか?実際問題として、すぐにIKEAが不動産業界に進出する可能性はないでしょうが、生活スタイルを提案する窓口として「家具ショップ」というのは面白い、そしてあり得る選択肢だと思います。

「男の家探し」

スマッチ!ブログを書き始めてから、いかに「家を探す」という行為が他の様々な行為に結びついているかを痛感しています。家探しというのは単に住居を決めるだけでなく、ライフスタイルや人生設計を定めることとも深く結びついているわけですよね。例えば先日、こんなアンケート結果が発表されました:

女性が嫌がる恋人の居住形態とは?(ケンプラッツ)

タイトルの通り、「恋人の居住形態として好ましくないと思うもの」について尋ねたアンケートの結果が掲載されています。それによると、女性の34.4%が「親と同居」を好ましくないと回答したとのこと(男性で同じ回答をしたのは21.5%)。また女性の41.2%(男性は49.8%)が「友達や兄弟と同居」を好ましくないと回答していて、女性は特に恋人には一人暮らしをして欲しいと考えているようです。

若年層の男性にとっては(それ以外の世代にとっても、ですが)女性からモテるというのは非常に重要なポイントです。この結果から考えると、彼らにとって「家を探す」という行為は、単に「通勤時間を短くしたいから」「広い部屋に住みたいから」といった実利的な視点からだけではなく、「モテたいから」という視点が入ってくるのではないでしょうか。そう考えると、若い男性専用の不動産検索サービスに対するニーズは非常に大きいと思います。

ケンプラッツの記事では、「恋人の部屋でチェックするポイントで多かった回答は、キッチン、トイレ、風呂場などの水回り。また、「部屋のにおい」を気にする人も多かった。」というアンケート結果も掲載されています。そうなると、「水回り」「臭い」といった条件で詳細に検索できる機能を付けたら歓迎されるかもしれません(具体的にどういったメニューになるのかは分かりませんが)。また男性誌や男性向け情報サイトと協力して、「男の家探し(=モテる家探し)とは何か」を考える記事を掲載するなんてのも面白いかもしれません。リクルートさんなら、『R25的家探し』なんてサイトを開設するとか(リクルートさんのことだから、既にそのような企画を実施済みの可能性が高いですが)。

いずれにしても、いまはこれといった「性格付け」が感じられない不動産検索サイト。1つぐらい、「女の子にモテる・女の子が来たくなる一人暮らし専用住宅を探す!」なんて不埒なサイトがあってもいいですよね。

人力不動産検索

いくら検索機能が進化したとしても、何かを探し出すのが難しいことには変わりありません。そんな時、やっぱり頼りになるのは「人に聞く」という行動。当たり前ですが、これが一番確実な道であることには変わりありません。だからこそ、はてなの「人力検索」のように、QA形式で解答が探せるWEBサービスというものも成立しているのでしょう。

先日の新聞に、不動産の検索でも「人に聞く」というサービスが登場したことが報じられていました:

■ 住宅FPコンサルティング、マンション購入支援サービスを開始(日経産業新聞 2006年4月12日)

マンション百貨店」というサービスで、フィナンシャルプランナーが住宅購入のサポートをしてくれるとのこと。相手がフィナンシャルプランナーですから、メインのサービスは購入時の資金計画やシミュレーションなのですが、希望の条件に合致した物件の検索も行ってくれるとのこと。残念ながら関西限定ですが、なかなか便利そうなサービスです。

WEB上の不動産検索サービスは、機械的に入力された条件に合致する物件を返すタイプのものがほとんどです。「マンション百貨店」はWEBベースのサービスではありませんが、今後はWEBからも「人力検索」で物件が探せることを売り物にするサイトが現われるのではないでしょうか。

「不動産人力検索サービス」が登場するとしたら、どんなものになるのか。質問者と回答者の関係から、3つのパターンに分けて考えてみました。

(1) 1対1型

質問する人が1に対して、回答する人(企業)が1のサービス。もし「マンション百貨店」がサイトを通じた質問のやり取りを行うようになったら、このタイプになるでしょう。回答者は専門知識を持った人物か、企業が担当することになります。一般的なオンライン・コンサルティングのサービスを、不動産の分野で行うイメージです。

(2) 1対n型

質問する人が1に対して、回答する人(企業)が複数(n)となるようなサービス。例えば多くのQAサイトのように、誰かが質問を投稿すると、それに対して不特定多数の人々(必ずしも専門家とは限らない)が回答を寄せるイメージです。もしかしたら、不動産分野でもQAに類似したサービスを既に開始しているところがあるかもしれません(あるいは、既存のQAサイトの中で1ジャンルとして不動産関係の質問が投稿されているでしょう)。

またちょっと見た目は違いますが、「希望物件の条件を登録しておくと、それに合致する物件を多くの不動産業者から提案してもらえる」という「エージェント型」あるいは「リバースオークション型」のサービスも1対n型の範疇に入ると思います。

(3) n対n型

不特定多数の疑問に対して、不特定多数の回答者が存在するタイプです。「質問に対する回答」というより、人々が持つ不動産物件に関する知識を、デジタル空間で蓄積するようなサービスでしょう。ちょっとイメージしにくいのですが、例えば不動産物件にみんなでタグが付けられるようなサービスがあれば、例えば「吉祥寺」「安い」「かわいい」「便利」などといったあいまいな条件で物件を検索することが可能になるでしょう。「不特定多数の人々が持つ知識が蓄積される」という点が守られれば、タグ付け以外にも、5段階評価・○×評価・レビュー投稿といった様々なパターンが考えられると思います。

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以上のように、一口に「人力検索」と言っても、様々なパターンが考えられるのではないでしょうか。今後は不動産検索の分野でも、WEBから「人に聞く」ことが一般的になる---そんな可能性があると思います。

ライフスタイルの検索

個人の趣向が多様化するなかで、ライフスタイルにも様々な形態が生まれています。核家族、二世帯住宅、ルームシェアなど「家の住み方」も人それぞれ、千差万別です。そんな多様化に合わせて、こんな住居が登場しました:

積水ハウス、「パラサイト・シングル」向け住宅を提案(日経住宅サーチ)

タイトル通り、「パラサイト・シングル」向けの住宅「カーサ・フィーリア」が発売されるというニュース。「30—40代の独身女性と両親が同居することを想定した戸建て住宅」で、具体的には「パラサイトの女性が使うベッドルームに専用のシャワー室やバスルームなどを設置する」といった工夫がされているそうです。

「成人した女性とその両親が一緒に生活するのに適した住宅」など、従来は考えられなかったでしょう。良い悪いは別として、これまでは「年頃になった女性は結婚して家を出て行く、両親のうちはそれまでの仮の住まいに過ぎない」--そんな社会通念といったものが存在していました。しかしかつて「親と子の二世帯が一緒の家に住みながら、別の家族として独立した生活を営む」という発想が「二世帯住宅」という形で具現化されたように、「パラサイト・シングル」というライフスタイルが今回の「カーサ・フィーリア」のような住宅によってサポートされてゆくのかもしれません。

「二世帯住宅」「パラサイト・シングル向け住宅」そして「高齢者だけで暮らすのに適した住宅」といった新しいライフスタイルに合わせた住まいが一般的になれば、それを検索できるサービスも必要になります。以前、将来の不動産検索サービスは、住環境も合わせた「快適な暮らし(住宅以外の要素も含む意味で)」を検索するサービスになるかもしれないと書いたのですが、さらに「自分のライフスタイルに合った暮らし方」ができる環境を検索するものになるかもしれませんね。自分はどんな人間か、誰と住むのか、同居人とどんな関係を望むのか、同居人の生活サイクルとはどの程度開きがあるか--そんな要素を入力すれば、それに適した物件を一瞬で提案してくれる、そんなサービスになるかもしれません。

もしかしたら、現在のようにあらゆる不動産物件を検索できるサイトがすべてのニーズに対応する、というよりも、個々の消費者セグメントに合わせた専門サイトが進化する可能性もあります。たとえば「ぐるなび」が「ぐるなびシニア」を設立したように、「シニア向け」「子供がいない夫婦向け」不動産サイトが細かいニーズに対応する--そんなイメージになるかもしれないと想像しています。

「高齢者向け住宅検索」サービスは生まれるか?

最近シニア向けのWEBサービスに関心があり、他のブログでも関連するエントリを何度か投稿しています。「高齢者がネットなんてやらないだろう」と思うなかれ。確かに現状ではネットのメインユーザーとは言い難いのですが、シニア層でも日常的にインターネットを使う人々は増えています。また高齢者本人でなくても、その家族や知人が高齢者のために利用する場合もあるでしょう。

そうした状況から、高齢者をターゲットにしたWEBサービスも少しずつ増えています。その代表例は、以前このブログでも紹介した「ぐるなびシニア」。いまやグルメサイトの代名詞ともなった「ぐるなび」から登場した、シニア向け飲食店検索サービスです:

ぐるなびシニア

このサービスでは、「夫婦二人で」「孫と」「老舗」「近くに文化施設がある店」「急な段差や階段がない」「バリアフリー」といった条件で飲食店を検索することができます。まさしく、高齢者のニーズに合ったお店を探せるわけです。

この「ぐるナビシニア」と同じ考え方を、不動産検索サービスにも応用できないでしょうか。既に「バリアフリー」を条件に家探しができるかどうかという点については考えてみましたが、それ以外の様々な条件も加味して家探しができる、そんなイメージです。

まだ高齢者向けに特化した不動産物件というものは少ないのかもしれませんが、「高齢者向きの住宅」というものがあるとしたら、それを探す場合の条件にはどんなものが考えられるでしょうか。ちょっと考えてみたのですが、以下の5つの分野に分けられるのではないでしょうか:

(1) 施設:バリアフリーなど、高齢者に使いやすい構造となっているか。また防犯対策がしっかりとなされているか。
(2) 制度:その住宅、もしくは住宅が位置する地区に住むことによって、法的・経済的なメリットが受けられるか。
(3) 健康:優れた病院が近くにあり、簡単に診察に行くことができるか。また万が一の場合にヘルパーを呼べるサービスが存在しているか。
(4) コミュニティ:生涯学習センターなどといった、余暇を有効に楽しめる施設/サービスが近くに存在しているか。
(5) 交通:買物などで外出する際、往来の激しい大通りなどを通過する必要がないか。一方で極端に交通の便が悪いということはないか。

実際に高齢者の方々に聞いてみれば、もっと別のニーズがあると思いますが、パッと思いついたところではこんな感じです。それでも、現状の不動産検索サービスでカバーできていない分野があちこちにありますね。

例えば「健康」ですが、現状でも「付近にある施設」といったイメージで、病院が近くにある物件を探すことはできます。しかし単に「病院」というだけでなく、接骨院や内科・外科など、個人のニーズに合わせて詳細な検索ができるようになる必要があるのではないでしょうか。また出張介護サービスの有無なども検索できるようになるべきでしょう。

「交通」という部分も、なかなかWEBで対応していない点です。例えばうちの近所には、信号が変わるのが早い大通りがあります。お年寄りが道を歩いている間に信号が点滅することがあって危ないのですが、もし「コンビニが近い物件」ということである住居に住み始めたら、実はそんな危険な横断歩道を渡らないといけない場所にあった・・・などといった事態が起きているかもしれません。「そんなの下見に行けばいい」と思われるかもしれませんが、高齢者が一人で、あるいは高齢者だけで家探ししなければならないとしたら、そう頻繁に・かつ広範囲を下見することは難しいでしょう。そんな場合にこそ威力を発揮しなければいけないのが、WEBサービスだと思います。

これから高齢化社会がさらに進めば、いつかはこんなサービスが生まれてくることでしょう。ですが、時代に先駆けて「高齢者向け不動産検索サービス」を始める企業が現われて欲しいなあと思います(僕が気付いていないだけで、既に存在していると良いのですが)。住宅情報ナビさん、「住宅情報ナビシニア」始めませんか?

意外なところで不動産検索

皆さん「経路検索サービス」を使われていますか?外を飛び回ることの多い仕事をされている人は、欠かすことのできないツールではないでしょうか。僕は「駅探(旧・駅前探検倶楽部)」というサービスをよく使っているのですが、先日あることに気付きました。それは、検索結果の横にこんな表示が出てくることです:



お分かりの通り、三鷹駅(検索の際、始発駅として設定した駅)周辺の不動産情報が確認できるようになっています。最近デザインが変更されたことには気付いていたのですが、スマッチ!ブログを始めていなければ、「不動産」という表示があることを気に留めなかったかもしれません(おそらくデザイン変更前から表示されていたのに、僕が気付いていなかっただけでしょう)。

この「不動産」というリンクをクリックしたところ、以下のような画面が表示されました:



不動産情報を提供しているのは「HOME'S」さんのようです。ちょっと確認してみたところ、HOME'Sさんは駅探以外にも様々なサイトと提携されているようですね:

HOME'Sが提携する主なサイト

ポータルサイトへの不動産情報提供だけでなく、サイボウズやCARVIEWなどといった企業とも提携されています。

実は最近、もう1つ意外なところで不動産情報を見かけました。それはアメリカの新聞、New York TimesのWEBサイト。最近デザインがリニューアルされたのですが、トップページにアクセスすると、以下のような画面が表示されます:



ページ中央右側に、上のような不動産検索コーナーが設置されています。アメリカにはいわゆる「全国紙」という位置付けのものはなく、エリアの大小はあれども基本的には一部の地域に根ざした新聞ばかりです。なので朝日新聞や読売新聞にのトップページに不動産検索機能が付くのとはちょっと感覚が違うのですが、それでも面白い試みですね。

「住まい」は様々な情報と結びついていますから、路線検索や飲食店検索、新聞や雑誌などといったWEBサイトと結びつくのも考えてみれば自然な流れです。今後はいちいち不動産検索専門サイトにアクセスするのではなく、ちょっとした情報を検索しているときに、ふとメニューに促されて不動産物件を見ていた---などといったパターンも増えてくるのかもしれませんね。

本当の通勤時間は?

今回のスマッチ!ブログ「気になる話題」のテーマは「譲れない条件!」なわけですが、社会人の方なら「通勤時間はなるべく短く」というのが譲れない条件だという人も多いでしょう。僕もいまの通勤時間は1時間程度なのですが、最近オフィス移転の話が進んでいて、今のままだと15分ぐらい電車に乗る時間が増えることになります。たかが15分、されど15分。朝は1分1秒でも惜しいですよね。

だからこそ、住宅物件のチラシには「新宿まで電車で○○分!通勤・通学に最適!」といった文言が踊っているわけです。施設や設備といった面も重要なはずなのに、それらを確認する前に「東京まで○○分なんていい物件だなぁ」と思わず感じてしまう、そんな経験を誰しも持っているのではないでしょうか。

しかしチラシに書かれているうたい文句は、当然ながら?すぐには鵜呑みにできません。そんな話が、昨日の朝日新聞にも載せられていました:

■ わが家のミカタ -- チラシの中にヒントあり① 「17分」のはずが、30分(朝日新聞2006年4月5日朝刊第18面)

記事の内容はこうです:

「東京駅へ17分」。朝刊に折り込まれていた分譲中の高層マンションのチラシのこう書いてあった。楽々通勤という会社員の夢がかなう魅力的な物件に思える。朝のラッシュ時、東京都北区の最寄り駅から電車に乗って確かめてみた。

そして実際はどうだったかと言うと・・・

東京メトロ王子神谷駅発8時5分の地下鉄に乗り、同8分に隣の王子駅着。混雑する改札と階段を経て同14分発のJR京浜東北線普通に乗り換えた。東京駅着は同35分。所要時間は30分で、電車に乗っている時間だけでも24分だ。


とのこと。ただチラシには、「日中平常時にJRは快速を利用、乗り換え、待ち時間は含まない」との断りがあったとのことですから、ウソをついたとは言い切れません。しかし「王子駅に快速が発着するのは朝10時20分から」ですから、通勤時に17分で東京駅に行けるわけではなく、誤解を招く表現だと言えるでしょう。実際、不動産公正取引協議会(業界団体)の規定では、通勤時に使える電車の所要時間を書かなくてはならないとされているそうです。

規制があるということは、逆に言えばそれだけ重要で、なるべく短い時間を表示したいのが主要駅までの所要時間だと言えるでしょう。実際、朝日新聞で取り上げられていたチラシは三井不動産のもので、三井不動産会長は不動産公正取引協議会の会長も務めているというなんとも皮肉なお話でした。家探しする側がちゃんと情報武装しておかないと、通勤に便利な物件を探すのは難しそうです。

幸い、WEBには「路線検索」というおなじみのサービスがあります。実際どれだけ正確な時間が出るか「駅探乗り換え案内」で実験してみると、上記の朝日新聞に出てきた「王子神谷を午前8時5分に出発→王子→東京」という経路は、次のようになります:



東京到着は8時35分、と朝日新聞の記事と同じ時間が表示されました。経路検索サービスを利用すれば、かなり正確な通勤時間が割り出せそうです。

とは言うものの、そう一筋縄ではいかないのが通勤。駅までバスを使っている人は、バスの時間も考慮しなければいけません。このバスが曲者で、なかなか時間通りに来ないことはバス通勤・通学をしたことのある人なら身に染みて分かっているでしょう。また電車であっても、よく遅れる路線というものがあります(僕がいま通勤で使っている、東京メトロ南北線がまさにそんな路線)。さらに昨日の晩、京王線で大きな事故があったように、トラブルで電車が止まってしまうこともあります。いわゆる「ダウンタイム」の概念を持っておかないと、本当の所要時間が掴めないのが「通勤時間」というものです。

さらに最寄り駅が始発駅かどうか(=通勤で座れる確率が高いかどうか)、といった別の条件によっても、辛さが変わってくるのが通勤時間ですよね。「主要な駅まで何分で行けるか」「最寄り駅は始発駅か」「どのくらいの確率で遅れるか」「混雑はどの程度か」といった様々な条件を考慮して、自分が考える「通勤に最適な物件」が検索できる不動産情報サービス---そんなサイトがあったら良いですね。

横断検索のチカラ

インターネットが普及して、私達の情報収集はぐっと楽になりました。数年前なら「まず雑誌を」だったのが、今では「まずWEBサイトを」が普通ですよね。しかし逆に困ったこともあります。それは同じようなWEBサイトが多すぎて、あちこちアクセスしなければならないことです。

例えば不動産検索でも、1つのサイトだけを使って物件を探すという人は少ないでしょう。たいていの場合、複数のサイトにアクセスして同じような条件設定(エリアは○○、希望価格は○○万円から○○万円、オプションは「ペット可」「駅徒歩15分以内」「角部屋」などなど)を行い、結果を確認するということを繰り返さなければなりません。また違うサイトで見つけた物件を比較するには、画面を何度も切り替えたり、ウィンドウを並べて表示するなどの手間がかかります。何冊もの雑誌を見比べるよりは楽なことには違いありませんが、せっかくのIT技術なのだから、なんとかして欲しいものですよね。

残念ながら不動産検索ではないのですが、ある住宅関連商品の検索サイトで、最近ユニークな機能が発表されました。それは複数の住宅関連メーカーの商品を一度に検索してくれるという「メーカー横断検索」です:

凸版、住宅関連商品を横断検索できる新サービスを開始(nikkeibp.jp)

そして実際に開設されたサイトはこちら:

住宅設備・建材メーカー横断検索(MediaPress-Net)

凸版印刷と住宅設備卸の大手である橋本総業が協力して開設したサイトで、複数の住宅関連メーカーを対象にした横断型商品検索が可能とのこと。橋本総業が独自に構築した商品情報と、各住宅設備メーカーから収集/編集した商品情報が検索できるそうです。検索はキーワードだけでなく、「洗面化粧台>コンポーネント型>カウンタータイプ」のように、カテゴリを絞り込む形でも行えるようになっています。また下のスクリーンショットのように、結果表示画面には商品の画像も表示され、目で簡単に確認できるようになっています:


サイトを操作してみると分かると思いますが、「複数のサイトにアクセスする手間を省いてくれる」というのは、単に時間の短縮になるだけではありません。得られた結果は同じフォーマットの情報ですから、商品の比較がしやすくなるという効果もあります。また同じサイト内の情報ですから、価格や品番でのソートも可能です。「情報が横断して得られる」というのは、結果として「その後の比較検討がしやすくなる」ということにつながるのです。

このサイトは住宅関連製品を対象にした検索ですが、いつか不動産物件を対象にした「横断検索サイト」というものが生まれるのでしょうか?例えばフォレントCHINTAI NETの情報を一気に検索し、結果を一画面に載せてくれるようなサービスです。もちろんサイト運営者は嫌がるでしょうが、ユーザーにとっての利便性が上がることは間違いありません。いつかそんな「不動産横断検索」が、何らかの形で誕生するように思います。

「楽待」--不動産売買の仲介サービス

私たちがモノを買うとき、ほとんどの場合は自分から買いに出かけます。例えばクルマを買うときは、クルマ情報誌を読んだりWEBサイトにアクセスするなどして情報を集め、条件をある程度決めた上で自動車ディーラーのお店に出かける、というのが普通でしょう。しかし、時には(今ではほどんど見られなくなりましたが)自宅にやってきた営業マンの話を聞いて、購入を決めることもあります。つまり「自分から買いに行く」という場合に加えて、「売り手に売り込みに来てもらう」という場合もあるわけです。

現実世界では「誰がどんな趣味・趣向を持っているか」を逐一把握することは困難ですから、「売り込みに来てもらう」というのは非効率的な手段です。しかしWEBサービスの場合は、これを比較的簡単に行うことができます。ユーザーに好みの条件を登録しておいてもらい、それに合致する情報を提供すれば良いわけです。そんな「売り込み型」サービスが不動産売買の分野にも登場しました:

ファーストロジック、不動産情報のマッチングシステムを開発(日経住宅サーチ)

ファーストロジックが開発した「楽待 らくらく不動産マッチング」というサービスで、不動産の売却希望者と購入希望者を集め、売買を仲介するというものです。投資用マンションの売買などでの利用を想定している、とのことですから、個人の家探しに使えるサイトではないのですが、ユニークなサイトなのでちょっと中を見てみましょう。

「楽待」は次のような仕組みになっています。まず購入希望者に場所・予算・利回りなどの希望条件を登録してもらい、売り手(不動産会社や投資ファンド)が登録された購入希望者の情報を確認、物件情報をインターネットで通知するというもの。ファーストロジックは買い手と売り手の条件が合致すれば、提携先の不動産会社を通じて売買を仲介するそうです。ちなみに利用料金については買い手側は無料、売り手側は登録料(10,500円)と月額利用料(2006年8月まで10,500円)が必要とのこと。

いわゆる「スカウト」機能のある転職サイトを利用したことのある人なら、この仕組みの便利さはよく分かるでしょう。いちいち膨大な物件情報をチェックしなくても、希望にあった物件を営業担当者が売り込んでくれるわけです。登録できる希望条件には、「所在地」「予算」といった基本的なものから、「用途(店舗か事務所、共同住宅など)」「部屋タイプ」「不動産担保力」などを指定することができ、より自分の希望に近い物件を売り込んでもらうことが可能です(提示された物件情報はリスト表示され、管理できるようになっています)。

この「売り込み型」サービス、どの程度成功するのでしょうか?仕組み自体は複雑なものではありませんから、買い手にサービスの利点を理解してもらい、情報登録を促すのは簡単でしょう。問題は売り手がどの程度集まり、物件情報を提供してくれるか、という点です。魅力的な物件情報が集まらなければ、買い手が情報登録をするメリットもなくなり、最後には買い手も離れてしまうという結果になるはずです(登録はしているけれど、ほとんどサイトには訪れないという「非アクティブユーザー」として残り続けるでしょうが)。

売り手にとって重要なのは、このサイトを通じてどの程度の売買が成立するかという「成約率」と、どの程度の価格で売れるかという「平均価格」です。この2つの値が高ければ、売り手にとって魅力的なサイトということになり、他の手段を通じて情報を出す前に「まず『楽待』に出そう」ということになるでしょう。「平均価格」が上がることは、買い手にとって不利益なことのように見えます。しかし多くの売り手と物件情報が集まれば、「あのサイトにはいち早く手に入る物件情報がある」ということになり、買い手にも魅力的なサービスになるはずです。

とはいえ、売り手ばかり重視していては、買い手にそっぽを向かれます。買い手にそっぽを向かれれば、売り手にとっても魅力がなくなりますから、やはりそっぽを向かれます。買い手と売り手、両者に集まってもらうようなバランス感覚が求められるのでしょうね。「楽待」型のサービスがうまくいくかどうか、投資用マンションの売買に興味がない方も、注目してみても面白いのではないでしょうか。

家賃相場の「見える化」

「見える化」という言葉をご存知ですか?最近、経営の分野で流行った言葉なのですが、「物事を数値化・図式化することで全体像を分かりやすくすること」とでも言えばよいでしょうか。例えばお客さまからのクレーム数をグラフ化し、目立つ場所に張り出すことによって、クレームが増えているのかどうか・未解決のクレームは減っているかどうかといったことを皆が気づきやすくなります。これが「見える化」で、「木を見て森を見ず」といった状況を防ぎ、より良い方向に進む手助けをしてくれるわけです。

不動産検索サービスでも、この「見える化」の工夫をしているサイトがあります。例えばつい先日「不動産ポータルHOME'S」の「HOME'S家賃相場」に、面白い「見える化」機能が追加されました:

HOME'S家賃相場

このサービスではまず、路線や駅、エリアなどを指定して家賃相場の一覧表を見ることができます。例えば下のスクリーンショットは、JR中央線の家賃相場リストを表示したもの:



ちなみに表のそれぞれのマスからは、実際の物件リストにジャンプすることができます。

ここまでは他のサイトでも同様のサービスがあります。ただHOME'S家賃相場では、「南向き」「エアコン」といった条件を絞り込んで相場情報を見れるようになっているのが特徴。同じエリアでも、「エアコン有り/無し」などでは当然相場が変わってきますから、細かい条件で絞込みができるのは便利ですね。

そしてユニークなのがこちら。家賃相場の変動をグラフ化してくれるという機能です。相場リストの左サイドに表示されている「地域」をクリックすると、以下のようなグラフを確認できます:



上のスクリーンショットは、東京都三鷹市の賃貸マンション(ワンルーム/1K/1DK)を表示した場合のもの。グラフは過去1年間を対象にしています。三鷹市の相場(赤い線)だけでなく、東京都全体の相場(青い線)も表示され、より相場感を把握しやすくなっています。これを見ると、東京都全体では少しずつ家賃が上昇していますが、三鷹市は下落傾向がようやく止まりつつあるといったところでしょうか。

残念ながらグラフの対象期間を変えることができないので、三鷹市で5月〜8月にかけて家賃が高騰したのが季節的な理由(ICUの生徒は新学期中に家探しする傾向がある?)からなのか、はたまた長期的に上昇傾向にあったのかどうかは分かりません。この辺、グラフの拡大機能など、他にもまだまだ改善する余地があるでしょう。しかしこうして家賃相場が「見える化」されることで、「この地域は3LDK以上の物件が上昇傾向にあるな。家族向けに魅力のある地域になっているのかもしれない」とか、「この地域はワンルーム付近の物件が安くなっている。今なら一人暮らし用で良い物件が見つかるかも」などといった、これまで不可能だった判断ができるようになります。

WEBサービスの発達により、個別の物件情報を入手することが簡単にできるようになりました。しかし個別の物件ならこれまでも足で稼ぐことができたわけで、単純に情報収集を効率化しただけ、と言えるかもしれません。一方、「HOME'S家賃相場」で提供されている情報は、過去の膨大なデータの集計が必要であり、一人の人間ではなかなか得れない情報です。このような「見える化」機能こそ、WEBサービスならではの価値を生み出すものではないでしょうか。

「家売るサーチ」登場

リクルートの「住宅情報ナビ」が、今日3月22日から不動産売却・査定依頼のコーナーを拡充し、「家売るサーチ」として新たにオープンしたとのこと。自宅の査定額が分かるWEBサービスというと、アメリカで話題になっている"Zillow"を連想させますが、「家売るサーチ」はどんなサイトなのでしょうか。「家探し」ではありませんが、同じく住宅関連のサービスということで、ちょっと中をのぞいてみたいと思います。

まずはリクルートの宣伝文句をチェックしてみましょう:

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◆家売るサーチのポイント◆

1.売却したい不動産の種別と所在地から不動産会社を簡単に検索できます。同様に不動産売却事例や家を買いたい人の希望情報も検索できます。

2.「家売るサーチ」で比較検討に使える不動産会社数はなんと250店舗以上!

3.「家売るサーチ」では1度に10社まで一括査定依頼が可能。しかも査定依頼は無料。複数の不動産会社に査定依頼することで、不動産会社の比較検討が可能となるほか、より希望に近い価格で住まいを売却することが可能になります。
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以上、リクルートの宣伝でしたが、「不動産を売りたい」と考えたときに売り先(不動産会社)を探してくれるサービスのようですね。また買い手の希望情報検索・不動産売却事例の紹介など、売却に関連する情報も提供されているようです。

実際にサイトにアクセスすると、この3つの機能(不動産会社検索/売却事例検索/買い手検索)がコンパクトにまとめられています(以下のスクリーンショットは実際より縮小してあります):



僕は残念ながら不動産を保有していないのですが、眺めているだけでもつまらないので、勝手に実家を売り払うことにしてしまいましょう(あくまでも想像ですよ)。

都道府県に「東京都市部」を設定し、「市区郡」を設定しようとすると・・・いきなり問題発生。僕はFireFox 1.5のユーザーなのですが、フォームが正しく動いてくれません(都道府県を設定しても、「市区郡」にプルダウンメニューが表示されない)。僕のブログ(POLAR BEAR BLOG)だと、アクセスしてくれる人の4割近くがFireFoxユーザーなのですが、まだまだFireFoxユーザーは冷遇されているようです。「不動産を売ろう」と考える人々はほとんどがIEユーザーでしょうから、運営側にとっては問題ないのかもしれませんが。

気を取り直してIE7.0でアクセス。こちらでは問題なく動きました。さっそく「市区郡」もセットし、実行したところ、1件の不動産会社が検索されました(以下も実際より縮小したスクリーンショット):



現在検索可能な店舗数は262件とのことで、今後の店舗数拡大に期待、といったところでしょうか。面白いのは「フィナンシャルプランナーによるアドバイスがある」「経験10年以上のベテラン営業マンがいる」といった定性的な絞込条件が用意されている点。これは「家探し用サイト」でもあったら嬉しい条件ではないでしょうか。また画面上部には「このエリアの売却事例」というタブが用意されていて、いちいち画面を戻って同じ条件で「売却事例検索」しなくても、クリック1つで売却事例を見ることができるようになっています。

売却事例には売却価格以外に、「最寄り駅」「所在地」「間取り」「土地面積・建物/専有面積」「築年数」といった項目が載せられていて、選択したエリアの売却相場がどの程度なのかを知ることができます。これは「家を売りたいけど、どのくらいの価格が適正か分からない」という人にとっては便利な機能なのではないでしょうか。

また僕の実家を買いたいという人はいなかったのですが、もし選択したエリアに「買いたい」という人がいれば、検索結果に「このエリアで買いたい人」というタブが表示されます。ここでは「売却事例」と同様、買いたい人がリスト形式で一覧表示され、「希望地域」「予算」「希望間取り」「コメント」などの項目が表示されます。ここでふと思ったのですが、この「買いたい人リスト」に個人が情報登録できるようになれば、仲介業者はいらなくなるのではないでしょうか?もちろん信用の問題などがあり、すぐに「個人対個人(CtoC)」という不動産売買が可能だとは思えません。しかし将来的には、リクルートさんはこのサイトを通じて、仲介業者の機能を代替しようとしている・・・と考えるのは深読みしすぎでしょうか。

全体的に見て、シンプルながらもユーザーのニーズ・使い勝手を満たそうと考えられているサイトだと思います。しかし今後は中古住宅市場が活性化し、こういった売却サイトの競争も激しくなることでしょう。ユーザーが気付かなかったような便利機能を、どんどん実現して欲しいと思います。個人的にはこの「カイカエル!」をもっと活躍させて欲しいところですが。

いきなり謝られても・・・

このブログを始めてから、改めて不動産情報サイトをじっくりと観察してみるようになりました。それまでは「インターネットで情報収集するのが当たり前の世の中だし、不動産情報もきっと便利なサイトが多いだろう」と思っていたのですが、意外に使いにくかったり、機能が不十分なサイトが目につきます。「こんな不満があった」というグチのような記事も書いてしまうと思いますが、「こうなったらいいな」という希望として聞いて下さい。

今日の記事もそんな話。週末は不動産のチラシが山のように新聞に折り込まれてきますが、そんな中で「ピタットハウス」のチラシがふと目にとまりました。チラシにはホームページが紹介されていて、こんなキャッチコピーが唄われています:

お客様ご自身でお選び頂くことから、住まいさがしは始まります。
気がねなく、24時間、どこからでも自由にアクセスいただけます!!


これはさっそく確認してみるしかありません。チラシに書かれていたURL"http://www.pitat.com"にアクセスすると、以下のような画面が表示されました:



緑がテーマカラーとなっている、すっきりとした見やすいサイトです。右サイドバーには検索系メニューが集められていて、「Myお気に入りリスト」というメニューが目を引きます。名前から察するに、検索でヒットした気になる物件を保存しておけるようです。特にユーザー登録などのメニューもないので、アカウントを設定しなくてもこの機能を使うことができるのでしょう。ユーザーのことを考えた、なかなか便利なサイトのようです。

そこで早速「アパート・マンションを借りる」メニューに入り、「通勤・通学時間から探す」を指定して、検索エリアを「東京都心部」に設定。沿線に「山手線」を設定し、「さらに駅を選択する」メニューで駅名を表示させ、仮に「恵比寿・渋谷・原宿」を選択しました。さらに「物件種別」にアパートとマンションを、「賃料」には10万円から20万円を、「間取り」は1LDK・2K・2DKを、「駅からの距離」は15分以内を、「こだわり条件」にはCATV・ペット可・ピアノ可を、「図面または写真」には特定しないをそれぞれセットし、いよいよ「検索開始!」ボタンを押しました。すると・・・



いきなり謝られても・・・。表示されたのは検索結果ではなく、メンテナンスのお知らせでした。

不動産検索は、GoogleやYahoo!といったWEB検索とは異なり、さまざまな条件を設定して検索を実行します。今回の例でも、僕はエリア指定や沿線の指定、条件の指定などを行い、何回か画面の遷移も行いました。その結果がこれでは、ちょっとした脱力感に襲われます。せめてメンテナンス情報は、検索メニューに入る前に表示されるべきではないでしょうか?

メンテナンスでないにせよ、何らかの理由でいったんサイトを離れてしまえば、それまで入力した条件はすべてクリアされてしまいます。後日そのサイトに再度アクセスし、改めて条件入力するのは負担に感じるでしょう。特に「こだわり条件」のようなこまかい条件は設定した/しないを忘れがちですから、「前回検索した時に表示された物件(ただしその時は惹かれなかったので「お気に入り」登録をしていなかった物件)をもう一度確認したいのに、なんど検索しても現われてこない」という問題も起きてしまうのではないでしょうか。

というわけで、残念ながら「Myお気に入りリスト」というのがどのような機能か確認することができませんでした。せっかく良さそうな機能があるのですし、「24時間アクセスできる」と唄っているわけですから、ピタットハウスのサイトにはもう少し頑張って欲しいなあと思います。例えばいっそのことユーザー登録を求めて、諸条件と気になった物件、さらには以前の検索結果一覧をすべて保存できるようにしても面白いのではないでしょうか?ついでにRSS配信などにも対応するなど、先進的な取り組みも行って欲しいですね。

エリア設定を簡単に

住宅情報サイトで検索をする時に、一番困ることって何でしょうか?「家探しに使えるWEBサービスを探す」ブログなのに、のっけからこんな質問でごめんなさい。しかし、普段感じている問題や「こうすれば良いのに」という意見を明らかにしてみることで、何が良いサービスかを判断することができると思います。

僕の場合、一番困るのは「エリア指定」。例えば「関東地方>東京都>23区外」などのように、地域を指定する方法です。広すぎても候補外の物件がたくさん出てしまうし、絞りすぎると結果が2〜3件しかなくなってしまう。特に見知らぬ土地に引っ越す場合、どの地区を含めれば希望の物件が検索できるんだろう?と困ってしまった経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

具体的に考えるために、勝手ながら「住宅情報ナビ」をサンプルにしてみます。分譲マンションを探してみることにしましょう。



最初に表示されるのは、上のような画面。「エリア」と「沿線・駅」から探せるようになっていますが、たいていのサイトでは、この2つの選び方が用意されていますよね。右下に「もっと詳しい条件で探す」というメニューがありますが、残念ながらこれは「エリア以外のもっと詳しい条件」という意味で、「エリア」「沿線・駅」に加えて地域を限定する条件が設定できるわけではありません。



次に「東京市部」をクリックすると表示されるのが、上のような画面。縮小しているのでちょっと分かりにくいですが、左側には各市名が表示され、条件に入れたい市にチェックが付けられるようになっています。また右側にある地図をクリックすると、クリックした市での検索が実行されます。こういったインターフェースも、すでにおなじみのものでしょう。他のサイトでもほぼ同じような仕組みが採用されています。

「沿線で探す」の場合も含め、こうした「エリア(市区町村や駅)を一覧から選択する」という方式が現在の標準です。この方式は理解しやすいのですが、「その土地に対するある程度の知識がないといけない」という難点を持ちます。例えば東京都に住んでいる人でも、三鷹駅周辺で家探ししたいと思ったら、どの市にチェックをつければいいのか正しく答えられる人は限られるでしょう(答え:南口が三鷹市、北口が武蔵野市になっている)。同様に「明大前」という駅が何線にあるのか、誰にでも分かるわけではありません(答え:京王線)。

そこでこれからは、より感覚的なエリア選択ができるサイトが求められると思います。例えば地図を見ながら、そこにカーソルでチェックしたり線を引くことで簡単にエリア設定できるようなサイトです。ヨイショするわけではありませんが、スマッチの「物件マップ検索」も、感覚的という点で優れたインターフェースとなっています。



物件マップ検索では、上の図のように、地図上に物件の位置を示すことができます。表示される物件は、「詳細検索パネル」でセットされた条件に合致するものです(条件には「金額」「面積」「間取り」「最寄駅/バス停までの時間」「築年数」がセット可能)。地図のスクロール、拡大/縮小は自由自在なので、「駅からもうちょっと離れていてもいいかな」とか「この位置なら、JR三鷹駅じゃなくて京王線府中駅を最寄り駅にしてもいいな」など、地図を見ながら柔軟に選択条件をコントロールすることができます。

スマッチのように地図を活用した物件検索は、今後ますます増えてくることでしょう。単に駅からの距離という二次元的な位置関係だけでなく、坂道の多さや交通量といった、より高度な条件も設定可能になると思います。実際に現地で下見するよりも、WEBサービスで地図を見たほうがより多くのことが分かった・・・なんて状況になるのも、もう間近かもしれません。

「くらべる」機能の工夫

「家を買う、をギャンブルにしない。」通勤電車に乗ったら、突然そんなメッセージが目に飛びこんできました。



HomePLAZAというマンション・一戸建て住宅検索サービスの広告で、「家を買うをギャンブルにしない/素敵な住まい『くらべる』サイト」というキャッチコピーが添えられています。

さっそく広告に記されていたURL(www.home-plaza.jp)にアクセスし、どんなサービスか使ってみました。「くらべる」という点が強調されているだけあって、なるほど「くらべる」機能が工夫されているサイトです。

最も特徴的なのが「マトリクス比較」機能。物件を検索し、気になった物件にチェックを付けておくと、後から物件情報を「縦に並べて」簡単に比較できるという機能です(具体的なイメージはこちらのページをご参照下さい)。実際に使ってみると分かるのですが、この機能はけっこう便利。視線を左右にずらすだけで、各物件の比較が簡単に行えます。ちなみに項目(価格や最寄り駅、概観イメージや間取り図など)の並び順はユーザーが自由に変えられるので、重要な項目をまとめて1画面に表示して比較、などもできます。

この機能のちょっと残念なところは、物件の並び順が変えられないところ。画面スペースの関係で、1画面には4つの物件までしか表示することができません。従って5つ以上の物件がある場合には、画面遷移が必要になってしまいます。たまたま比較したい物件が近くにあれば良いのですが、1番目の物件と6番目の物件を詳しく比較したいという場合には、ブラウザの「進む」「戻る」ボタンを多用する結果となってしまいます。また物件名がヘッダとして残らない(下にスクロールすると、どの列がどの物件か分からなくなってしまう)という点も、小さいことですが気になりました。

ただHomePLAZAにはマトリクス機能以外にも、画面をPDF形式で保存する機能などがあり、キャッチコピー通り「くらべる」にこだわっている姿勢が感じられます。家を借りよう/買おうとすれば、物件情報を集めて比較するのが普通ですから、「情報を集める」という点だけでなく「比較する」という機能が充実しているサイトというのは評価したいですね。これで「家を買う」がギャンブルから投資になるかどうかは分かりませんが、「もっとよく確認しておけばよかった」という後悔は減らすことができるのではないでしょうか。

不動産検索のお手本「Trulia」

はじめまして。本日からスマッチでブログを書くことになりました、小林啓倫と申します。どうぞよろしくお願いします。

個人でPolar Bear Blogというブログを書いているのですが、これまでウェブ上で利用できる様々なサービスをご紹介してきました。このスマッチブログでは、家探しに使えるウェブサービスをご紹介したり、「そもそもウェブを通じてどこまで家探しできるのだろうか?」という疑問について考えてみたいと思います。

さて、第1回目の記事に何を書くか迷ったのですが、家探し用ウェブサービスの代表例とも言うべき"Trulia"を取り上げてみたいと思います。Truliaは米国のサービスですが、最近ネット上で話題となったので、ご存知の方も多いでしょう(スマッチの中でも取り上げられていますし)。不動産検索サービスなのですが、価格やサイズなどの条件で検索できるのはもちろんのこと、Google Mapsを活用することにより物件の位置が簡単に把握できるようになっています。



上の図はニューヨーク市で検索した時のスクリーンショットですが、左側に結果のリスト、右側に物件の位置が表示されています。また平均相場の表示など、検索以外にも様々な機能が提供されています。詳しい内容については、Polar Bear Blogに書いた記事をご参照下さい。

このTrulia、サービス開始直後から人気を集め、ベンチャーキャピタルからの追加資金調達にも成功しています。確かに使ってみると、見た目や操作性の素晴らしさにまず目を引かれます。また周辺地域の相場情報、住民の平均年収、犯罪発生率など、家探しに必要な付随情報も提供している点にも、使い勝手の良さを感じます。さらにTruliaは数多くの情報を集めるために、他社の不動産データベースからデータを取得する努力を続けているとのこと。不動産情報は標準化・正規化されていないものが多く、他社のデータを参照するのは非常に難しい作業であるにもかかわらず、です。

様々な技術によって、「目を奪う」ウェブサービスを作るのは簡単になりました。実際にTruliaの登場後、Truliaに似たサイトが現れてきています。しかしTruliaが本当に人気を集めているのは、使う側の立場に立って、「家探しをするときに大切なことは何か」を考えてサービス設計しているからでしょう。「なるほど、物件情報を地図上で表示すればいいんだな」程度の発想でTruliaをマネしているようなサイトは、いずれ見向きされなくなると思います。日本でも、Truliaのユーザーインターフェース以外もお手本にしたサイトが増えてくることを願います。