集合住宅における「防犯」といえば、防犯ベルや監視カメラを設置するなど、どちらかと言えば受身的な対策がこれまでは主流でした。しかし警察と協力するなど、積極的な防犯に乗り出すマンションが登場しているそうです:
■ 章栄不動産 警察とマンション守る -- 犯罪情報を交換(日経産業新聞 2006年6月19日 第20面)
ウェブ上でも同じニュースを報じている記事がありました:
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章栄不動産が広島県警と連携、子ども見守りなど防犯で(NIKKEI NET)
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ソフト面でマンション防犯(中国新聞)
これらの記事によると、マンション分譲を行っている
章栄不動産が、警察と協力するなど積極的なマンション防犯活動を行っているそうです。以下、取り組みをまとめると:
○ 広島県警と協力し、県警から犯罪や不審者などの情報をマンション入居者に伝える。
○ 管理人が子供の帰宅時に屋外で見守る。
○ 子供が危険な目にあった時に逃げ込める「子ども110番の家」として機能する。
○ 警察はマンションへの立ち寄りを増やしたり、防犯教室を行うなど予防活動も強化する。
こんな感じです。これらの施策は広島県警がソフト面での防犯対策を重視した「セーフティ・ステーション化」構想に応じたもの、とのことです。
セーフティ・ステーションという言葉で連想したのですが、この取り組みはマンションを防犯の「基地」としてとらえる試みかもしれませんね。集合住宅が内部に対してだけでなく、外部に対して防犯拠点として機能するようになれば、地域全体の犯罪抑制に効果を上げるかもしれません。防犯に向けた一種の公共設備として、集合住宅が活用される場面が今後増えて行くのではないでしょうか。
一方、今日の日経流通新聞にはこんな記事が載っていました:
■ わき出す地域パワー -- 千葉県浦安市 ネット軸に顔見える交流(日経流通新聞 2006年6月19日 第13面)
ネットを使った地域交流について解説した記事なのですが、この中で、千葉県の新浦安地区限定サイト「新浦安ナビ」が防犯に活用されたケースが出てきます。記事によれば、新浦安地区で女子高生二人が男から威嚇される事件が起きた際、警察の依頼を受け事件発生の数時間に「新浦安ナビ」のトップページにこの情報が掲載されたそうです。同サイトは個人運営のものですが、集合住宅の住民限定のメーリングリストを原動力に成長したとのことで、これも一種の集合住宅を活用した防犯活動と言えるでしょう。
かつて集合住宅は、人間関係が希薄な都会生活の象徴として、犯罪の抑制よりも醸成の方に影響が大きい存在として考えられてきました。しかし監視カメラやIT設備といったハード面と、均質性やコミュニティ意識などのソフト面をうまく活用すれば、このように地域における防犯の要として機能させることができるのではないでしょうか。企業は必要経費として防犯設備を捉えるのではなく、積極的な防犯活動の拠点となることを目指し、様々な仕組みやサービスを実現して欲しいと思います。
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