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小林啓倫

小林 啓倫
東京都内のコンサルティングファームで働くシロクマ。吉祥寺近辺に出没中。

家探しをするときに使えるWEBサイトを求めて、日本国内から海外のサイトまで、様々なサービスを探って行きます。

本人は18歳の時に親元を離れ、以来国内で6回・海外で1回の引越しを経験しました。現在は家族(妻1・娘1)と一緒に、賃貸マンションに生息しています。

スマッチブログと共に、POLAR BEAR BLOG(個人ブログ)、シロクマ日報(ITmedia オルタナティブ・ブログ)という2つのブログも更新中です。また有志と共に、社内ブログ/SNS研究会を運営しています。


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偽装する監視カメラ

以前、こんな記事を書いたことがありましたが:

窓のない場所でもOK!なブラインド

今回はさしずめ、「偽装ブラインド」に続く偽装シリーズ第2弾といったところでしょうか。一見、普通の監視カメラのようにも見えますが……

CCTV birdhouse (Boing Boing)



よーく見てみて下さい。レンズがあるべき部分が空洞になっていて、その下には奇妙な突起があります。実はこれ、監視カメラに見せかけた鳥の巣箱とのこと。なんで監視カメラを偽装しなければいけないのかよく分かりませんが、こらなら1台の値段で2つの効果が得られる、といったところでしょうか?もちろん監視カメラとしての機能は付いていないので、単なる「カメラがあるぞ!」という脅しにしかなりませんが……。

ちなみにこの巣箱、個人が面白半分で作ったものではなく、スイスのサイトですがちゃんと売られています。どうやら本気の様子。しかし泥棒が侵入しようとしている時に、住人ならぬ住鳥が帰ってきて巣箱だとバレてしまう、なんて事態になったらどうするのでしょうね。

警視庁の「犯罪発生マップ」に注目!

家探しをする時の定番ポイントといえば、間取りや立地などいくつかあると思いますが、周囲の治安というのもその1つでしょう。しかし間取りなどと違って、数回足を運んだだけではなかなか分からないのが治安。ということで、こちらのサイトはかなり役立つものになるかもしれません:

犯罪発生マップ:警視庁

警視庁によるウェブサイト。東京都内限定ですが、犯罪の発生率を、地図上で簡単に確認することができます。また犯罪の内容を、「ひったくり」「住居侵入」「車上狙い」といったジャンルによって確認することも可能。例えば以下の地図は、三鷹市周辺の住居侵入を示しています:



ほうほう、やはり三鷹駅周辺に広がっている集合住宅が空き巣などの被害にあっているようですね(色が赤い方が犯罪発生率が高く、緑の方が低い)。駅から少し離れた場所、もしくは武蔵境寄りの物件を選んだ方が、住居侵入が心配な人にとっては良いようです。ちなみに各犯罪については、警視庁からの対策アドバイスを読むことができます(例えば住居侵入に対するアドバイスはこちら)。

今年もあと12時間あまりになりましたね。年末年始は何かと忙しく、家を留守にすることも多い季節。空き巣にあう、またはお酒を飲んで外を歩いてトラブルにあうなどといったことの無いように、皆さまご注意下さいませ。そして良い2009年をお迎え下さい!

ハロウィンドウ


日本にもなんとなく?根付いてきた感のあるハロウィン。レストランや雑貨屋さんなどに行くと、魔女やコウモリ、ジャック・オ・ランタン(カボチャをくり抜いて顔をつけた飾り)などで飾られているのを目にすることがありますよね。しかしクリスマスと違い、まだまだ自宅を飾り付けるという人は少ない……なのでこれはちょっと勇気が要りますが、何かハロウィンで変わったことをしたい!という方にはオススメのグッズです:



Hallowindow



「ハロウィン+ウィンドウ」でハロウィンドウ(Hallowindow)。このネーミングから想像できるかもしれませんが、自宅の窓にハロウィンにちなんだ映像を映し出せる、というものです(ただし販売しているのは映像が収められたDVDだけで、プロジェクター等は自分で用意する必要があります)。



百聞は一見にしかず、ということで、実際にどんな風になるのかを見てみましょう:






……なかなか良くできていますよね。途中だけ見たら、驚いて逃げ出す人もいるかもしれません。もしかしたら、夜間に外出する際の防犯グッズになるかも!?



ということで、「実際にこんな仕掛けをやってみよう!」という方は自己責任でお願いします。日本からも32カナダドル(約2,700円)で買うことができるそうなので、ご興味のある方はオーダーされてみては?





落書きを見張れ!

「家に対して行われる犯罪」というと、放火を始めとして様々なものがありますが、頻繁に行われるものの一つが「落書き」でしょう。個人だけでなく、商店や自治体など様々なレベルで問題になっている落書きに対して、防止のための技術が開発されたそうです:

Invention: Graffiti warning system (New Scientist Tech)

オーストラリアにある Curtin University of Technology の研究者らによって、「落書き防止システム」なる技術が開発された、というニュース。実は残念ながら、ペンキ等を使って色を塗る落書きではなく、壁などの表面を削って描くタイプの落書きを防止するための技術です。

仕組みはこんな感じ。落書き犯が壁などの表面を削ると、当然ながら削る音がします。その音を壁に設置されたマイクがキャッチして、マイクにつながったコンピュータが「落書きによる音かどうか(つまり普通に街中に溢れているノイズではないか)」を判断、落書きの場合には家主や警察に通報、という流れです。

ここでのポイントは「落書きによるノイズかどうか」という点ですよね。「音をキャッチして通報」であればこれまでのテクノロジーでも可能だったと思いますが、これでは夜間でもなければ使えません(通行人が通りがかっただけでも通報されてしまいますし)。しかし落書き特有のノイズパターンを判断できれば、誤報は防げる——この発想を発展させれば、例えばスプレー缶を振った時にでる「カシャカシャ」という音をキャッチして、スプレーによる落書きが行われるのを把握できるかもしれません。

まぁこのような技術がなくても、「監視カメラをセットすればいい」という話になるかもしれませんが。しかし犯罪だけを把握できるというのであれば、プライバシーの面からは今回の発想の方が優れているかもしれません。

進化するオートロック

最近はエントランスホールの入り口にもオートロックがあり、不審者が簡単に入って来れないようになっているマンションが普通になりました。これなら居住者しか中に入って来れないから安心……と言いたいところですが、「居住者がドアを開けた際に一緒に侵入する」ということまでは防げません。そこでこの度、マンションの受付サービスなどを手がけるアスクという会社が、この「共連れ」を防止するシステムを開発したとのこと:

マンションエントランスにおける共連れ防止システム 共連れ防止の用心防を開発 (Press Partnerz!)

アスク自身による解説(PDFファイル)はこちら:

マンションエントランスにおける共連れ防止システム 共連れ防止の用心防TM を開発

ちょっと理解しづらいですが、以下のような仕組みで「共連れ」を防いでくれるとのこと:

1. 居住者がキーでロックを解除、もしくは自室にいる居住者がインターフォン経由でロックを解除
2. センサーが作動し、その時点で指定されたエリア内にいる人物の数を把握
3. ドアが開く
4. その時、エリア外から侵入する人物がいないかどうかをチェック
5. 不審者の侵入を確認した場合、警告信号を発信、マンションエントランス内の大型モニタ及びパトライトに共連れ侵入を警告

こんな感じ。以下の図と一緒に読むと分かりやすいかもしれません:



青い部分がエントランスだとすると、この中にいる人間の数をロック解除時に把握、ドアが開いている時間に外から侵入する人物がいないかどうかをチェックする——というわけですね。これだと「あっ、○○さんがロックを解除したところだ!ラッキー、一緒に入っちゃおう!」という横着な居住者にも反応してしまいそうですが、確かに不審者を「共連れ」してしまうリスクを防いでくれそうです。

本当はこんな「進化」が必要ない世の中になってくれると良いのですが。オートロックも文字通り自動で閉まるカギから、センサーと連動したシステムに発展しつつあるのですね。

セキュリティーマンションでも玄関に新聞が届く、という発想

「セキュリティーマンション」などというご大層な名前を使わなくても、最近はロビーの部分にしか部外者が立ち入れないようになっているマンションが多いですが、そういったマンションの悩みの1つは「朝、1階まで降りないと新聞が取れない」ということですよね。そんな悩みを解決してくれるシステムを、三井不動産レジデンシャルが開発したとのこと:

セキュリティーマンションでも玄関まで新聞が届く (ケンプラッツ)

要は事前に登録した特定の会社、または人物に特殊なカードキーを発行し、その人なら自由にエントランスを通過できるというシステム。となると盗難が心配ですが、ロックを解除するためにはキーだけでなく暗証番号が必要になっていたり、紛失したカードキーでは解錠できないように制御可能などの対策が施されています。さらにセキュリティーを高めるため、訪問者は監視カメラで録画されるとのこと。

この話、実は新聞だけでなく、集金や配達に訪れた人々にどう対処したらいいか?という問題に関連していますよね。うちにもよく「〜配達ですのでロビーの鍵を開けて下さい」「〜の検針ですので……」という方々が来るわけですが、実はウソをつかれていたらどうしよう?という気持ちになります。あらかじめ信頼できる企業・会社だけがシステム的に入館を許されるという仕組みになっていれば、そういった不安も解消されますよね。

ちなみにこのシステム、中古マンションに後から設置も可能とのこと。うちにも導入されないかなぁ。

セキュリティ安心

絶対に安心な?ドアロック

ネタです。防犯対策というのは永遠に終わらない問題なわけですが、この度画期的な方法が考案されました。これなら泥棒撃退間違いなし!というドアロックです:

maze lock (swissmiss)



一目瞭然、扉を留める片方が迷路になっているというチェーン錠「メイズ(迷路)・ロック」です。これなら泥棒が外そうと四苦八苦しているうちに、誰かが気づいて……まてよ、内側にいるということは既に泥棒が侵入した後のはずで。この錠に四苦八苦するのは、泥棒じゃなくて家の住人なのでは?(遅刻しそうなのにどうしても迷路が解けなくて……とか。)

しかも外から侵入する時は、チェーンを工具で切断してしまえば一発なわけで。いまいちアイデアとして良いのか悪いのか分からないチェーン錠のお話でした。

地域防犯機能としてのマンション

集合住宅における「防犯」といえば、防犯ベルや監視カメラを設置するなど、どちらかと言えば受身的な対策がこれまでは主流でした。しかし警察と協力するなど、積極的な防犯に乗り出すマンションが登場しているそうです:

■ 章栄不動産 警察とマンション守る -- 犯罪情報を交換(日経産業新聞 2006年6月19日 第20面)

ウェブ上でも同じニュースを報じている記事がありました:

章栄不動産が広島県警と連携、子ども見守りなど防犯で(NIKKEI NET)

ソフト面でマンション防犯(中国新聞)

これらの記事によると、マンション分譲を行っている章栄不動産が、警察と協力するなど積極的なマンション防犯活動を行っているそうです。以下、取り組みをまとめると:

○ 広島県警と協力し、県警から犯罪や不審者などの情報をマンション入居者に伝える。
○ 管理人が子供の帰宅時に屋外で見守る。
○ 子供が危険な目にあった時に逃げ込める「子ども110番の家」として機能する。
○ 警察はマンションへの立ち寄りを増やしたり、防犯教室を行うなど予防活動も強化する。

こんな感じです。これらの施策は広島県警がソフト面での防犯対策を重視した「セーフティ・ステーション化」構想に応じたもの、とのことです。

セーフティ・ステーションという言葉で連想したのですが、この取り組みはマンションを防犯の「基地」としてとらえる試みかもしれませんね。集合住宅が内部に対してだけでなく、外部に対して防犯拠点として機能するようになれば、地域全体の犯罪抑制に効果を上げるかもしれません。防犯に向けた一種の公共設備として、集合住宅が活用される場面が今後増えて行くのではないでしょうか。

一方、今日の日経流通新聞にはこんな記事が載っていました:

■ わき出す地域パワー -- 千葉県浦安市 ネット軸に顔見える交流(日経流通新聞 2006年6月19日 第13面)

ネットを使った地域交流について解説した記事なのですが、この中で、千葉県の新浦安地区限定サイト「新浦安ナビ」が防犯に活用されたケースが出てきます。記事によれば、新浦安地区で女子高生二人が男から威嚇される事件が起きた際、警察の依頼を受け事件発生の数時間に「新浦安ナビ」のトップページにこの情報が掲載されたそうです。同サイトは個人運営のものですが、集合住宅の住民限定のメーリングリストを原動力に成長したとのことで、これも一種の集合住宅を活用した防犯活動と言えるでしょう。

かつて集合住宅は、人間関係が希薄な都会生活の象徴として、犯罪の抑制よりも醸成の方に影響が大きい存在として考えられてきました。しかし監視カメラやIT設備といったハード面と、均質性やコミュニティ意識などのソフト面をうまく活用すれば、このように地域における防犯の要として機能させることができるのではないでしょうか。企業は必要経費として防犯設備を捉えるのではなく、積極的な防犯活動の拠点となることを目指し、様々な仕組みやサービスを実現して欲しいと思います。

集合住宅の苦情第1位は?

先週の土曜日、日経新聞の土曜版「NIKKEIプラス1」に面白いアンケート結果が載っていました。

■ 何でもランキング -- 集合住宅、本当は言いたい苦情(日本経済新聞 NIKKEIプラス1 2006年6月10日 第1面)

タイトル通り、集合住宅で暮らす人に「言いたいけど言えない苦情」を尋ねたもの。第20位までの結果が公開されているのですが、果たして1位になった意見は何だったと思いますか?ヒントはこの記事が「防犯」にカテゴライズされていることです。

--- さて、答えが決まったでしょうか。実はランキングは以下の通りになっています(数字は回答者数を示しています):

1. 顔をあわせたら、きちんとあいさつして (242)
2. 駐車してはいけないスペースに車を止めないで (231)
3. 子どもの騒ぐ声やたてる物音がうるさい (215)
4. 階段を上ったり廊下を歩いたりする足音がうるさい (189)
5. 自転車置き場の使い方を守って (170)
6. 自転車を放置しないで (157)
7. ごみは決められた曜日、時間に出して (152)
8. ペットの飼い方に関する規則を守って (148)
9. ベランダでたばこを吸わないで (137)
10. ごみはきちんと分別して出して (135)
11. 玄関の前に自転車を置かないで (125)
12. 物品販売などの勧誘にこないで (117)
13. 早朝や夜間は玄関の開け閉めを静かにして (115)
14. 共用スペースで立ち話をしたり、子どもを遊ばせたりしないで (97)
15. 廊下や階段などの共用スペースに物を置かないで (89)
16. 引越しのあいさつをして欲しい (87)
17. テレビや楽器の音がうるさい (83)
18. 来客用の駐車場を独り占めしないで (67)
19. ベランダで水を使うときは気をつけて (63)
20. ペットの鳴き声がうるさい (62)

こんな感じなのですが、予想と合っていましたか?全体を見ると、やはり騒音に関する苦情が多くランクインしていますね。

僕は個人的に、「きちんとあいさつして」というのが1位だったのは意外な気がしたのですが、記事に載っていた理由を読んで納得しました。「あいさつをして顔を知っておかないと、不審者が入ってきても分からない」「いざというときにせめて助け合える関係は作っておきたい」などといった意見が掲載されていて、防犯上の理由から挨拶を望む人が多いようです(16.の「引越しのあいさつをしてほしい」も恐らく同じ理由からでしょう)。もちろん何となく挨拶しない人は感じ悪いといった感情的な理由もあるでしょうが、最近嫌な事件が続いていることもあって、防犯に関する意識が高まっているのが反映された結果ではないでしょうか。

残念ながら、こうした集合住宅の「ソフト面」とも言うべき側面はなかなか分からないものですよね。間取りや設備といった「ハード面」はいくらでも検索可能ですが、どんな人が住んでいるかまではWEBサイトで知ることはできません。今後はECサイトなどで一般的な「ユーザーからの評価」的な機能が不動産サイトでも普及することを期待していますが、しばらくは実際の住人に聞いてみたり、周囲の住人と話をするなど探偵のような行動が必要だと思います。気になる物件を見つけたら、現場に行って住人のフリをして挨拶してみる -- そんなテストも有効かもしれません。

参加型防犯の重要性

最近、子供たちに「地域安全マップ」を作ってもらおうという動きが広まっています。これは子供たちが自分の目で見て「危険だ」と感じた場所を地図にまとめてもらうという活動で、子供の実際の行動パターンに即した安全対策ができるばかりか、子供自身の防犯意識を高めることもできるという効果を持っています。

例えば最近も、岩手で小学生たちが地域安全マップを作ったことが報じられていました:

小学生が地域安全マップ作り (IBC News Echo)

また小中学生の教員を集めて、マップの作り方の講習会を開くという動きも広まっているようです:

犯罪から児童を守れ!「地域安全マップ」講習=三重 (livedoor ニュース)

この「地域安全マップ」、広い範囲だけでなく、自宅の周囲や集合住宅の敷地内など狭い範囲での防犯にも役立つそうです。例えば昨日の朝日新聞には、具体的な実例付きで「子供の目から見た高層マンションの死角」が解説されています:

■ 子どもを守る -- 見えにくさ 危険 子どもが見つけた高層マンションの「死角」!(朝日新聞朝刊 2006年5月30日 第23面)

自転車置き場が「電灯がなく塀が高いので見えにくい」から危険、非常口付近も「高いドアがあって見えにくい」から危険など、実際に子供の目から見ないと分からない部分が意外とあるものです。大人でも男性・女性で「怖い」と感じる場所に差があるぐらいですから、子供の立場で考えることは大切でしょう。

このように「地域安全マップ」を作るという行動が示しているのは、大人の専門家だけでなく、一般人の子供やお年寄りなどが防犯対策に参加することの重要性だと思います。多くの人の意見を集めることで、「そこは気づかなかった」という盲点が減らせるはずです。家探しで現地を下見するときなどにも、親だけが現地に行くのではなく、可能であれば家族揃って出かけることが必要でしょう。

最近はWEB2.0の思想により、ネット上で人々の意見を集約することが簡単に行えるようになりました。例えば Wiki や SNS 的な仕組みを使い、ネットで地域安全マップを作ることもできるでしょう。不動産のWEBサイトには、情報を一方的に提供するだけでなく、そのような「参加型防犯」を可能にするようなサービスを期待したいですね。

フランスと警備員

さてここで問題です。フランスと警備員から連想されるものは何でしょうか?・・・正解はこちらの記事でどうぞ:

中央住宅、仏風の戸建て住宅 (日経産業新聞 2006年5月22日 第22面)

ポラスグループの中央住宅がさいたま市で分譲を始めた「ボゥ ヴィラージュ美園」について。中央住宅からは、以下のようなプレスリリースも出ています(ページ下部にボゥ ヴィラージュ美園の写真が掲載されたPDFファイルへのリンクがあります):

中央住宅、さいたま市の大型戸建分譲「ボゥ ヴィラージュ美園」を販売開始 (中央住宅)

というわけで正解は「フランス風の外観と警備員による防犯対策が売り物の分譲住宅」でした。なんのこっちゃ、と思われるかもしれませんが、答えが想像できた方は相当頭が柔らかいに違いありません。中央住宅のプレスリリースによれば、「通学路に警備員が立ってお子様の安全を守る」ことは先駆的な試みだそうです。それに加えて「フランス風」という価値を打ち出して売り出すというのは、ちょっと意外な感じがするのではないでしょうか。

最近また、小学生が犠牲者になる嫌な事件が続いています。住宅は個々の建築がどうこうどいうだけでなく、周囲の環境の安全性も含めて選ばなければいけなくなってしまいました。今後は専属の警備員がいることも、一般的なものになっていくのでしょう。もしかしたら「ボゥ ヴィラージュ美園」は、「防犯」という要素が欠かせない時代の住宅の象徴なのかもしれません。

しかしこの住宅、フランス風というだけあって目立つ外観をしていますね。ウチの近所にもイタリア風のゴテゴテ邸宅があるのですが、目立ちすぎて泥棒も避けて通るだろうといった感じです。もしかしたら、ハデにしてるのも防犯対策の一環?
<追記>

ネタフルアネックス!さんでもこの「ボゥ ヴィラージュ美園」が紹介されていましたので、リンクしておきます:

ボゥ ヴィラージュ美園 (ネタフルアネックス 住宅ニュース速報!)

なるほど、最大級のAEONが近くにあるのですか・・・フランスと警備員とAEON、お腹いっぱいって感じ?

防犯カメラの安心感

独立行政法人の建築研究所が、集合住宅における防犯対策と住民の安心感について、興味深いアンケート結果を発表されています:

「共同住宅における防犯に関するアンケート調査集計結果概要」の公表について(PDFファイル)

これによると、共用玄関やエレベーター、駐車場・駐輪場といった共用部分に対する防犯カメラ設置のニーズが強いとのこと。特に共用玄関に防犯カメラを設置した場合、共用メールコーナーや共用階段など、他の場所でも安心を感じる傾向が強くなったそうです。また6ヶ所以上に防犯カメラを設置して初めて安心感が不安感を上回ったとのこと。

先日、子供がマンションから投げ落とされるという痛ましい事件が起きましたが、この時は「防犯カメラには抑止力としての効果は無いのではないか」ということが盛んに言われました。事件の犯人が、カメラの存在を知りながら犯行に及んだとされるためです。しかし実際の効果は別にして、住民の安心感を高めるためには共用部分への防犯カメラの設置が効果が高いようです。

最近の集合住宅は、個人スペースの充実と共に、共用部分の充実にもされる傾向にあります。しかし今回のアンケート結果を見ると、実はそんな「誰でも入れるスペース」というのは不安感をもたらすものなのかもしれません。例えば緑豊かな公園が付いている、というとちょっと素敵に思えますが、実は木陰や藪がつくりだす死角で逆に危険を感じる--悲しいですが、それが現状なのでしょう。

そうなると、今後ますます防犯カメラの「安心感醸成効果」というものに注目が集まるかもしれませんね。もはや単に「あるか無いか」だけでなく、「いくつあるか」「どこにあるか」という点が関心を呼ぶようになると思います。本当は「防犯カメラを誰がチェックし、どう防犯に結びつけるか」ということが重要なわけですが・・・。

「マンションSNS」の時代

スマッチ!ブロガーのNAGASAKIさんが、「マンションSNS」に関する記事を書かれていました:

マンションSNSはくるか(近未来の「家」ってこんな感じなんだ)

「マンションSNS」とはその名の通り、マンション住民を対象としたSNSサービスです。Mixiの参加者が、「ライオンズマンション三鷹(仮想)」の住人に限定されているようなもの、と想像していただければ分かりやすいでしょう。

そんな参加者が限定されたSNSに意味があるの?と思われるかも知れませんが、NAGASAKIさんも記事で解説されている通り、マンションSNSは住民間のコミュニケーションツールとして効果を発揮することが期待されています。「集合住宅は住民間のつながりが弱い」と言われますが、SNSが存在することにより、住人同士で1つのコミュニティを形成することが促進されるかもしれません。

もちろん、SNSは万能のツールではありません。SNSさえ作れば自動的にコミュニケーションが促されるわけではなく、NAGASAKIさんの言うとおり、それはあくまでも「リアルな関係を補完するもの」です。現実世界での関係が希薄すぎては、そもそもSNSに参加してもらうことすら難しいでしょう。「マンションSNS」は、ごく一部の物件だけが導入するような例外的な存在なのでしょうか。

ところがいま、「住人のコミュニティ」を作ることの重要性が再認識されつつあります。先日の日経産業新聞の記事「マンション・動き出す新ビジネス(中)価値支える管理の質」(日経産業新聞2006年2月27日第26面)によると、東急コミュニティーが2005年9月〜10月にかけて調査した結果では、マンション住人の防災訓練への参加率は、2年前に比べ7.6ポイント上昇して32.1%、イベントやサークル活動への参加率は5ポイントアップの17.7%になっているそうです。記事ではこの結果を、「侵入窃盗の増加などで入居者自身がコミュニティーを重視しはじめている」と解説しています。

こうした「コミュニティの再評価」が進んでいることは、マンションSNSにとって追い風となるに違いありません。リアルでの活動が増えれば、デジタルでのつながりも確保したいというニーズが生まれるはずです。SNSという形に落ち着くかどうかは分かりませんが、住民間でのコミュニケーションツールを求める声は今後大きくなっていくのではないでしょうか。

また住宅を供給・管理する企業側から見ても、マンションSNSの価値は大きいでしょう。企業が住宅の安全を守るためにできることは、「防犯カメラを設置する」などといったハード面でしかありません。しかし住民達がコミュニティを形成し、ソフト面でも安全な住宅を作り上げてくれれば、そのマンションの資産価値は大きく向上するはずです。また企業と入居者の間の連絡にもマンションSNSが活用できますから、企業にとってはまさに一石二鳥といった存在に違いありません。

マンションSNSが物件の資産価値を上げることが認識されれば、建築当初からシステムを構築し、SNSの存在を売り物にする企業が増えてくるのではないでしょうか(実際、SNSではありませんがこんな物件もあります:サンメゾン守口ミンスターコート--この物件の場合、端末も最初から設置されています)。それが家を選ぶ側の意識も変えて、「マンションSNSの有無を家探しの条件にしよう」なんて人々も増えてくると思います。将来、不動産検索の条件の1つに「マンションSNSの有無」なんてオプションが付く日が近いかもしれません。

中古マンションも防犯強化へ「IT武装」


既に皆さんご存知だと思いますが、マンションの15階から子供が投げ落とされるという悲惨な事件が起きました。しかし犯人の出頭により、事件は一応の解決を見ています。犯人の男は41歳で、「新聞を見て逃げ切れないと思い」自首することを決意したそうです。



今回、犯人を追い詰めるきっかけとなったのが防犯カメラ。防犯カメラが捕らえた映像を公開することで、犯人が「もう逃げられない」という気になったわけです。カメラをいたるところに設置するという「管理社会」型の防犯には賛否両論あるでしょうが、少なくともこの事件に限っては、カメラが設置してあったことが重要なポイントだったことは間違いありません。



先週の金曜日、日経産業新聞に気になる記事が載っていました:



■ 資産を磨く -- 長谷工アネシス>中古マンションにIT(日経産業新聞2006年3月31日第26面)



中古マンションにインターネット用の配線を敷設するなど、「IT武装」を進めることで物件の資産価値を高めるケースがある、という内容です。そのIT武装の一例として、防犯システム構築が取り上げられています:



マンション管理業務を受託する子会社(※注:長谷工アネシスの子会社の意味)の長谷工コミュニティ(東京・港)と連携、首都圏と関西圏のマンション管理組合を対象に防犯対策に関するコンサルティングサービスを始めた。
長谷工コミュニティが管理するマンションの約二千組合が対象。監視カメラをどこに何台程度設置すれば効果的かなどを考え提案する。モニターや録画装置を結ぶシステム構築需要を取り込みITを軸に中古マンションの資産価値を工場、ストック事業の柱に育成していいく。


新築マンションの多くは「防犯」に何かしらの配慮がなされています。従って中古マンションも何らかの対応をしなければ売れないわけで、そこに長谷工コミュニティのような企業が活躍する場が出てきているのでしょう。今後は「中古だから」というのが「防犯に対する配慮が無い」の言い訳にはならない時代になりそうです。



ちなみにいま「住宅情報ナビ」で中古マンション物件を検索しようとすると、次のような詳細条件を設定できるのですが:





この中に「防犯カメラ付き」という条件が加わる日も近いかもしれません。さらに防犯カメラの有無だけでなく、「長谷工コミュニティによって設置された」のように、実績のある防犯関連企業が設置/コンサルテーションしたことがステータスとなる可能性もあると思います。



本当は上記のような予想がすべて外れて、防犯がマンション選びの重要なポイントにはならないと良いのですが。悲惨な事件が少しでも減ることを祈ります。



防犯装置の疑似体験

先日このブログで、セコムがWEB上に開設している防犯診断サイトについて記事を書きました(ネットで防犯対策)。これまで防犯サービスのユーザー層(中高齢者)はインターネットのユーザー層とは一致していませんでしたが、次第に30代のネットユーザーが防犯サービスに関心を持つようになっており、防犯サービス分野の企業はネット戦略に力を入れだしているそうです。例えばセコムと同じ大手警備会社であるALSOK(綜合警備保障)のサイトでも、ちょっとユニークな機能が提供されています。

ALSOK:綜合警備保障

上記のサイトの右下に、「井上康生と行く!ALSOKホームセキュリティー7体験シミュレーター」と書かれたバナーがあるのが分かるでしょうか?これはその名の通り、ALSOKが提供している家庭警備サービス「ホームセキュリティー7」の疑似体験ができる機能です。普通の人にとってはあまり馴染みのない「ホームセキュリティー」というサービスを、動画をまじえて分かりやすく説明しています。

さっそくどんな感じか見てみましょう。シミュレーターにアクセスし、しばらくすると以下のような画面が表示されます(以下、スクリーンショットはすべて縮小されています):




ちなみにこの画面が出るまで、ちょっと重いです。ブロードバンドでない人は覚悟した方が良いでしょう。画面右下に出演しているのが、柔道の井上康生選手。彼がナビゲーターとなって、このシュミレーションを進めてくれます。この画面で「ホームセキュリティー7実体験シミュレーション」をクリックすると、以下のように、シミュレーションの舞台となる邸宅と家族のキャラクターが登場します:



この後「防犯(侵入感知)」、「非常(非常通報)」、「火災(火災感知)」、「料金(料金について)」という4つのメニューが左サイドに表示され、それぞれのシミュレーションを行うことができます。例えば「防犯」を選択すると:



まずこのような操作パネルが登場し、防犯機能のセット方法が説明されます。その後、以下のようにドロボウが登場し:



邸宅に侵入しようとしますが、警備システムに阻止されます:




一連の流れは動画で説明され、ホームセキュリティー7がどのようにドロボウを防ぐかを目の前で見ているかのように感じることができます。

バリアフリーや結露対策といった設備であれば、下見や紙媒体の資料などからあるていど雰囲気を把握することができます。しかし防犯設備は実際にドロボウに入られでもしなければ、その効果を実感することは難しいでしょう。従ってALSOKが提供するようなシミュレーション機能は、防犯装置の必要性や有効性を見極める上で、重要な情報を提供してくれると思います。最近は最初から防犯サービスが付属している物件もありますし、それが実際にどう働くかを理解するのは家探しにおいても役立つでしょう。

ただし1つだけ注意しなければならないのは、こういったシミュレーションには「ワナ」が仕掛けられている可能性があるという点です。(ALSOKのサービスにワナがあるという意味ではありません)。コンピュータを使ったシミュレーション機能は、多かれ少なかれ恣意的なものです。IT技術を通じて行われる説得行為を研究した書籍『実験心理学が教える 人を動かすテクノロジ』では、このような一説があります:
コンピュータ・シミュレーションでは、時間を短縮して原因と結果の間の関係をその場で示すことができるので、ユーザーは態度や行動を変えやすくなる。
(中略)
ただし、因果関係シミュレーションではそのシミュレーションに内在しているバイアス(偏り)をユーザーが認識できない可能性があることを忘れてはならない。ユーザーがシミュレーションに入り込んでしまって忘れがちになるのは、そのシミュレーションの結果はシミュレーションの設計者が定義した規則で決められたものであり、設計者がシミュレーションにバイアスをかけている可能性があるという点である。これを忘れてしまうと、シミュレーションの結果が真実であると思い、正確なものとして受け入れてしまうのも当然である。


つまりシミュレーションはあくまでもデジタル空間上に作られた環境に過ぎず、現実に同じ結果が起きるとは限りません。シミュレーションの中で首尾よくドロボウが撃退されたからといって、現実でも必ず撃退されると保証されているわけではないでしょう。こういったシミュレーションで知ることができるのは「機能」や「仕組み」であり、あくまでも「結果」をシミュレートするものではない、ということを肝に銘じておく必要があります。

とはいえ、こういったシミュレーションがサービスの理解促進に役立つことは違いありません。これから同様の機能をWEB上で見かけることも多くなると思いますが、「宣伝」であることを忘れずに、有効活用していきたいですね。

ネットで防犯対策

最近、物騒な事件が続きます。ピッキングによる侵入や、セールスや宅配を装った強盗など、家の中にいても安全ではありません。「防犯」という点も、家を選ぶ際に大きく気になるポイントです。

昨年の12月、総合セキュリティ会社のセコムが「セコムとチェック!あなたの家の防犯診断」というサイトをスタートさせました。その名の通り、家の防犯対策がどれほど十分かをチェックできるサイトです。今回はこのサービスを使ってみた感想を書きたいと思います。

診断をスタートすると、まずポップアップウィンドウが開き、フラッシュによるアプリケーションが実行されます。診断は「あなたの住んでいる街にドロボウが入ってきたらどうなるか?」という仮定で、ドロボウの視点に立って4つの領域(ご近所/家のまわり/敷地の中/家の中)に分かれて進められます。それぞれの領域で10問程度の質問が用意され、すべての質問に答えると、診断結果が表示されるという仕組みになっています(各質問にどんな意味が隠されていたのかは、診断結果画面で確認することができます)。

さて、我が家がどんな結果になったかというと・・・なるほど、もうちょっと対策が必要のようです。

このサイト、いま住んでいる家の防犯対策に使えるだけでなく、家探しをするときにも大きく役立ちそうです。検討中の個別物件に当てはめて診断してみたり、それぞれの質問をチェックリストとして検索の条件にする、などといった使い方ができそうです。うっかり見落としがちな「言われてみれば確かにそうだ」という質問がありますから、いま家探ししていない人でも一度診断を受けてみることをおすすめしますよ。

ある物件自体が防犯対策されているかどうかは、物件の情報を見ればある程度分かります。しかし周囲の環境となると、実際に下見をしてみないとなかなか分からないでしょう。今後は住宅情報サイトでも周囲の防犯状況が分かったり、セコムのように防犯対策情報を提供してくれるなどの工夫が進むと良いですね。