プロフィール

フォトアルバム

小林啓倫

小林 啓倫
東京都内のコンサルティングファームで働くシロクマ。吉祥寺近辺に出没中。

家探しをするときに使えるWEBサイトを求めて、日本国内から海外のサイトまで、様々なサービスを探って行きます。

本人は18歳の時に親元を離れ、以来国内で6回・海外で1回の引越しを経験しました。現在は家族(妻1・娘1)と一緒に、賃貸マンションに生息しています。

スマッチブログと共に、POLAR BEAR BLOG(個人ブログ)、シロクマ日報(ITmedia オルタナティブ・ブログ)という2つのブログも更新中です。また有志と共に、社内ブログ/SNS研究会を運営しています。


最近のトラックバック

2010年3月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

実売8,000円の「緊急地震速報機」が登場

最近地震が多い……と感じるのは実はアタマの錯覚なのだそうですが、にしても関東近辺にお住まいの方は、最近何度か地震があったことを思い出せるのではないでしょうか。中にはテレビを見ていたら緊急地震速報が流れて、その後実際に揺れが起きて驚いたという方もいらっしゃるでしょう。そんな緊急地震速報を受信・お知らせしてくれる端末が、8,000円という低価格で登場したそうです:

アイリスオーヤマ、実売8千円の「緊急地震速報機」 (家電Watch)

EQA-001

テレビを付けていればテレビ局がこの速報を流してくれるわけですが、当然ながらずっとテレビを付けっぱなしというわけにもいきませんよね。そこで専用の端末をということになるわけですが、1万円を切る価格であれば、ちょっと買ってみても良いかもという人が増えるかもしれませんね。また、

本製品は、ラジオから流れる緊急地震速報のチャイム音を自動的に検知し、地震速報時のみ音量を上げ、最大85dBの音量で、本体のスピーカーからラジオの 緊急地震速報を流す仕組みになっている。これにより、ラジオやテレビがOFFの状態でも緊急地震速報が分かるため、地震の強い揺れが直撃するまでの数秒間の間に避難するなど、被害の軽減に役立てられるという。なお、待機時はFM放送の音声はOFFになる。

とのことですから、少し離れた場所で作業していたとしても速報を察知することができるでしょう。これもテレビ・ラジオ等にはない利点と言えます。

たった数秒とはいえ、地震の前に身構えることのできる緊急地震速報サービス。安価で使いやすい端末が揃っていけば、今後ますます定着していくかもしれませんね。もちろん「いざ地震!」という時にすぐに適切な行動ができるよう、日頃から備えておく必要がありますから、警報機を手に入れただけで満足してしまってはいけないのですが。

アイリスオーヤマ 地震速報機 EQA-001 アイリスオーヤマ 地震速報機 EQA-001

アイリスオーヤマ
売り上げランキング : 4

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

持ち運び可能な「地震」

残念なことに、今年も地震による大きな被害が出てしまいました。自然災害ですから完全に防ぐことはできませんが、「備えあれば憂いなし」のことわざ通り、揺れがどんなものかを理解しておくことでいざという時に適切な行動が取れるようになるでしょう。しかし誰もが実験施設に行けるわけではないですし、起震車を何台も走らすわけにもいかない——そこでこの度、「持ち運び可能な小型地震体感システム」なるものが登場したそうです:

持ち運びができる小型地震体感システム、鹿島 (ケンプラッツ)

鹿島の公式プレスリリースはこちら:

どこでも大地震を体感できるシステム「可搬型体感用振動台<ポータ震(ぶる)>を開発」

持ち運びできる地震体感システムだから「ポータ震」=ポータブル。うーん、分かりやすい?まぁダジャレはともかくとして、総重量はたったの34kgだそうですから、確かに様々な場所に持ち込むことができそうです。写真を見ると、ご覧の通りの小ささ:



ひと一人が座れる程度のサイズですが、「加速度の大きな直下型地震や長周期地震動を受ける超高層ビルの揺れ幅2〜3mの振動を再現」可能とのこと。小さいながらも性能面で妥協はされていないようです。

この装置、「制震、免震を採用した場合の揺れの低減効果を体感していただける営業ツール」として開発されたそうですが、学校などにも置いておいて避難訓練に使えるかもしれませんね。流石に一家に一台とまではいかないでしょうが、広く防災のために役立って欲しいと思います。

閉じこめられやすいエレベーター!?

少し前、エレベーターの欠陥が話題になったことがありました。痛ましい事故も起きたりと、エレベーターに乗るのが怖くなってしまうぐらいでしたが、基本的にエレベーターは「交換不可能なもの」。自衛するとすれば、エレベーターは使わずに階段で上り下りするぐらいしかありません。

そんな中、大阪市がこんなデータを公開したそうです:

大阪市がエレベーター閉じ込め率を会社別に公表 (ケンプラッツ)

タイトルの通り、大阪市が「エレベーター閉じ込め率」を会社別に公表したというニュース。平成15年度(2003年)から平成20年1月末までに市内で起きたエレベーター閉じ込め事故を集計、保守点検の担当会社別にまとめたとのこと。「市が管理する市有施設にあるエレベーターの保守点検は、すべてメーカーかメーカーの関連会社が担当しているため、メーカー別の分類にもなっている」そうです。

ではどこの会社の成績が悪かったのか……は実際にご確認いただくとして、こういったデータを行政が公表してくれるというのは有難いですね。利用者は押しつけられたエレベーターに乗るしかありませんが、少しでも「どこのエレベーターが危険か」を知ることで、何らかの機会に声を上げたり行動を起こしたりすることができるでしょう。

また新しい物件を選ぶ際にも役立つのではないでしょうか。流石に「この物件は立地も良くて価格もリーズナブルだけど、○○社のエレベーターが使われているからイヤだ!」ということにはならないでしょうが、同じ条件なら少しでも安心したいから○○社のエレベーターがある方を選ぶ(あるいは○○社が使われている物件はパスする)といったことになるかもしれません。そうすれば、エレベーターメーカー/保守担当会社に対するプレッシャーをかけることにもなりますよね。

願わくばこういった情報、住宅情報サイトでもまとめて欲しいところ。実際の統計データを確認できるサイトがあれば、そのサービスに対する信頼性も上がると思うのですが。


長いエレベーター

オシャレな火災予防グッズ

以前 Polar Bear Blog で「オシャレな消火器」というものをご紹介したことがあったのですが、これもなかなかのもの。部屋に置いてあっても違和感のない、スタイリッシュな火災予防グッズを扱うサイトです:

FireInvent

アクセスすると、大きなソファでオシャレに(笑)くつろぐ男女の姿が表示されます。とても防災グッズを扱っているようには見えませんが、上にある"PRODUCTS"のメニューをクリックすると、様々な製品を見ることができます。例えばこれは、モノトーンの消火器たち:



また卵形をした火災報知器なんかも。こちらはこのように、照明器具の上に目立たないように設置することが可能です:



さらにこれらのグッズをセットにした箱まで!



火災の時は、とてもこんなに悠長にはしていられないと思いますが……ともあれ「緊急時に使うモノにデザインなど必要ない!」と仰る方もいるかもしれませんが、普段から身の回りに置いておきたいデザインならば、いざという時にもそこにある確率が高くなるというものでしょう。大切なものなんだけど、どうも違和感があるから室内には置けなくて……という方、検討してみてはいかがでしょうか。



お洒落なものに囲まれて・・・

台風9号

来てます、台風9号。つい先ほど、東京も暴風域に入ったとのこと。東京に大きな台風がやってくる機会はそれほど多くありませんが、それだけに集中豪雨に弱いんですよね。明日早朝まで強い雨が続くということで、ちょっと心配です。

ということで、今日は台風情報が確認できるサイトを1つ:

56年分の台風情報を検索できる「過去台風データベース」(ITmedia News)

天気予報と気象関連情報を配信するサイト「ウェザーニューズ」上に、過去56年間の台風の進路や規模などの情報を検索できる「過去台風データベース」が追加されたとのこと。「台風が発生した年や月、最大風速や最低気圧、上陸したかどうかなどを指定して検索すると、発生日時や消滅日時、気圧や風速、進路などを表示する」そうです。

早速試してみましたが、「台風を検索する」というのはなかなか面白い体験です。デザインもすっきりしていて、過去の台風がどんな進路をたどったか、どこで最大風速を記録したかなどが一目で確認できます(ちなみに進路上に表示される赤い点の上にカーソルを置くと、その地点での中心気圧・最大風速が表示されます)。ま、台風情報を確認する時というのは、そんなお気軽な状況ではないのですが・・・。

ウェザーニュース社は、「過去の台風のデータと比較することで、現在発生している台風の防災情報として役立てることができる」と解説しているそうです。気になる方は、ぜひ確認してみて下さい。そして台風9号の進路上にいる皆様、あと少し注意を怠らないようにしましょう。

携帯電話で耐震性診断

「耐震性診断」というと、難しい機械を持ち出して複雑な調査を行うイメージがありますが、携帯電話のカメラで撮影した画像だけで診断してくれるサービスが期間限定で提供されるそうです:

インテグラル、木造住宅の耐震を携帯写真で無料診断 (日経住宅サーチ)

ソフト開発のインテグラルが、9月1日から30日までの期間限定で行うサービスについて。携帯電話で撮影された住宅の外観写真(四方向から)や、築年数・屋根の種類・住所などのデータをもとにして、簡易版の耐震診断報告所を作成してくれるとのこと。さらに希望者には、どのような補強工事が必要かについてもアドバイスしてくれるそうです。

このキャンペーンはあくまでも「住宅の安全性について考えるための参考にしてほしい」という位置づけだそうですが、確かに耐震性に注意を向けるきっかけになるかもしれませんね。写真撮影と簡単なデータ送付だけならば、ちょっとやってみようかという気になりますし、悪質な業者に調査名目で居座られる……なんて心配もありません。好評であれば、恒常的なサービスにしてもいいのではないでしょうか。

また耐震性診断に限らず、携帯電話と住宅の結びつきは、今後ますます深まっていくかもしれませんね。住宅の内部を撮影すると、お年寄りや子供にとってどの程度危険性があるか「バリアフリー診断」をしてくれるサービス、なんて考えられるかもしれません。

「あくんだぁ」そうです。

いや、これは単にネーミングのインパクトに負けました。テレビ東京のビジネス番組「ワールドビジネスサテライト」で取り上げられていたのですが、地震でドアがゆがんだ場合にも外に出られる装置だそうです:

サンハウジング、ゆがんだ扉を簡単に開ける器具開発——震災用器具を販売 (日経住宅サーチ)

ドア販売のサンハウジングが開発した震災用器具、その名も「あくんだぁ」について。地震が起きた場合、揺れによってドアがゆがんでしまい、逃げようとしても部屋の中に閉じ込められてしまう場合があるのだとか。その際、この「あくんだぁ」はテコの原理を応用してドアを押し出し、女性や高齢者でも簡単に開けられるようにしてくれるのだそうです。

ちなみにこのサンハウジング、カザフスタン政府から地震用ドア器具を一括受注したこともあるとのこと。そんな実績のある会社なのに、新製品の名前が「あくんだぁ」。いや、このセンスは大好きです。ぜひ次の製品には「だいじょうぶだぁ」や「安心だぁ」と命名して下さい。

と冗談はさておき、実際ドアがゆがんだことで逃げられなくなるケースがあるそうですから、こんな器具が普及してくれると良いですね。最近は防犯に力を入れているマンションも多いですから、「あくんだぁ」のような器具を最初から設置して、防災に力を入れているところをアピールするマンションも出てくるのではないでしょうか。

「地震を予報するマンション」拡大中

以前「地震予報するマンション」というタイトルで、「地震速報を教えてくれるマンション」というものが登場したことについて書きましたが、同じようなマンションが増えているそうです:

「緊急地震速報」システム付きのマンション、拡大の兆し (asahi.com)

以前の物件と同じ、気象庁が10月から一般提供する「緊急地震速報システム」を導入するマンションが増えそうだというニュース。三井不動産に加え、三菱地所、大京などの大手もこのシステムを標準装備した物件を計画中だそうです。

不動産経済研究所によると、2006年度に首都圏で分譲された新築マンションへの速報システム導入は1%にとどまっていたそうです。しかし最近も新潟県中越沖地震などがあり、人々の防災への意識は高まっているでしょう。実際、新潟県中越沖地震の際には、システムを先行導入していた長野県の工事現場などで作業の停止を指示したケースもあったそうですから、効果は実証済み。物件探しの際には、「緊急地震速報システム」の有無をチェックする動きも増えてくるのではないでしょうか。

また面白いのは、今回紹介されている物件では「揺れが来るまでの時間や安全確保の仕方などを自動音声で知らせるサービス」なども実現されるという点。前回も書いた通り、確かに警報だけでは逆にうろたえてしまい、適切な行動がとれない可能性もありますよね。単に警報システムがあるだけでなく、そこから安全を確保するためにサポートするシステムと連携していくような進化が、今後も進むのではないかと思います。

1階で寝るな?

木造住宅の1階で寝ていると、大地震の際に命を危険にさらすことになる・・・文部科学省の実験で、こんな結果が明らかになったそうです:

【耐震】命を守る第一歩は「1階で寝ないこと」——実大実験からわかった4つの教訓(1)(ケンプラッツ)

文部科学省の主導で「大都市大震災軽減化特別プロジェクト(大大特)」という研究が行われていたそうです。その中で「木造住宅が倒壊して死傷者が出る仕組み」が再現され、「倒壊した住宅の1階部分には、横倒しになった壁、支えを失った天井、さらに2階部分が折り重なり、すき間なく埋まってしまう」ことが確認されたとのこと。阪神大震災では、この倒壊による圧死者が最も多かったとされているそうです。

というわけで、導き出されたアドバイスは「2階で寝起きして欲しい」(もちろん耐震改修を行うことが根本的な対策なわけですが)。しかし高齢者や体の不自由な方など、階段を使うのが困難な方もいらっしゃるでしょう。本来ならば、簡単な改修で1階部分の倒壊が防げるような仕組みが開発されると良いのですが。

ちなみに今日、僕は実家の木造住宅に泊まります。2階に寝よっと。

壊れやすい家、の方が安全?

クルマの事故について考えてみましょう。パッと考えると、ボディが硬いクルマ=安全なクルマ、のように感じられるかもしれません。しかし実際には、ある程度壊れた方が、衝撃が吸収されるということがあります。そこで最近では、各メーカーとも「壊れて衝撃を吸収する部分」と「中に乗っている人間を守る部分」を設けたクルマを開発しているわけですね。

一方住宅は、と言うと、先日の能登半島地震で興味深いデータが得られたそうです:

【能登半島地震】土壁住宅はゆっくり壊れて逃げる暇を与えた、金沢大の宮島教授が指摘 (ケンプラッツ)

能登半島地震の被災住宅を調査した、金沢大学の宮島昌克教授が指摘した現象について。被災住宅の特徴として、「古い土塗り壁の住宅が多いことや、積雪対策で柱、梁が太いことなど」が挙げられるそうですが、そのことが全壊棟数の割に死傷者が少なかった理由と考えられるのだそうです。というのも、伝統的な土塗り壁は耐震強度が低いものの、地震時に振動エネルギーを吸収しながらゆっくりと壊れるため、住人に逃げる暇を与えるのだとか。また太い柱と梁は屋内にすき間をつくるため、住宅が倒壊した場合でも避難路が確保されたと考えられています。

原理は違いますが、クルマと同様に「壊れやすい」ものの方が人命を守る例と言えるかもしれませんね。「耐震強度偽装」などという問題のある現代よりも、長年の知恵によって造られた家の方が、ある面で安全なのかもしれません。

地震予報するマンション

なんでも「地震速報を教えてくれるマンション」というものが登場するそうです:

緊急地震速報をマンションに、入居者用マニュアルも作成 (ケンプラッツ)

三井不動産レジデンシャルが建設する「パークホームズ府中セントラルプレイス」がそれ。気象庁が提供する緊急地震速報を活用し、

 1. 音声による警報発信
 2. エレベータの自動停止
 3. 共用部のオートロック扉の強制解除

などを実行してくれるのだとか。緊急地震速報とは「地震発生直後に主要動(大きな揺れ)の到達時刻や震度を各地に知らせるもの」だそうですから、地震が起きてから対策が取られるよりも優れた効果が期待できるわけですね。

とはいえ、いくら事前に警報を鳴らしてくれるといっても、急に知らされても驚くだけでしょう。 ボストンで住んでいたマンションには、各部屋の室内に火災報知機(マンション内のどこかで火災が発生すると、ベル+光+音声で危険を知らせてくれるというもの)が設置してあったのですが、夜中に突然鳴り出すとビックリしてあたふたさせられました。そんなことにならないために、パークホームズ府中セントラルプレイスでは「緊急地震速報利用マニュアル」を用意、情報を入手した際の適切な危険回避行動を教えてくれるのだとか。

関東地方では、明日にでも大地震が来てもおかしくないと言われていますよね。以前から耐震構造など、地震に対する備えが注目されていますが、これからはより積極的な対策の有無に注目される時代が来るのかもしれません。特にこういったIT技術の活用は、今後さらなる発展が期待できるでしょうから、注目して見ていたいですね。

「わさびの臭い」で安全な家?

ある空間に入ったとき、人間が最初に感じる感覚は何だと思いますか?健常者であれば、何よりも「見ること」に頼っていますから、視覚が最初だろう・・・と思うのではないでちょうか。実は意外なことに、答えは「嗅覚」なのだそうです。嗅覚は視覚や聴覚に比べ、より直接的に・瞬時に認識されるためで、その分人間の意識に強く働きかけるのだとか。そんな嗅覚に訴えかける、新しい警報機が開発されたそうです:

わさびの臭いで火災警報、耳遠くても気づく警報機開発 (asahi.com)

消防研究センターと民間企業が共同で開発した、「臭気火災警報装置」という警報機について。文字通り、臭いで危険を知らせる装置ですが、「わさびを中心にミントなどを混ぜたにおい」で鼻をツーンと刺激するのだそうです。もともと「火災の警報ベルが聞こえない聴覚障害者や耳の遠いお年寄り」向けに、聴覚に頼らない警報ということで開発されたそうですが、一般の人々にとってもより効果の高い装置ではないでしょうか。

現在でも、と言うよりずっと以前から、ガス漏れを防ぐ工夫として「本来は無臭のガスにタマネギの腐ったような臭いをつける」という工夫がされてきました。その結果いまでは「臭い=ガス漏れ」という判断が条件反射的に出てきますよね。その例から考えても、臭いの警報装置はけっこう効果が高いのではないかと思います。

今回は消防研究センターの開発ということで、警告の対象となるのは火災のみのようですが、当然ながら防犯の面にも応用できるのではないでしょうか。将来的には、臭いを出す装置が最初から、建物のあちこちに埋め込まれた住宅というものも珍しくなくなるかもしれませんね。

「浸水実績図」で安全な家探しを

最近も九州で大きな被害が出たように、豪雨による災害が深刻な問題になっています。一時的な異常気象、と片付けてしまうこともできるかもしれませんが、出来ることならば浸水などのリスクのない地域に住みたいものです。そんな時は、こんなサービスに期待できるかもしれません:

『浸水実績図』を川崎市がHPで公開(東京新聞)

川崎市が市のホームページで公開した「浸水実績図」という情報について。「集中豪雨や台風の降雨による、住宅などへの過去十年間の浸水状況が一目で分かる」地図とのことで、対象は当然川崎市だけになりますが、具体的な住所から詳細な情報を見ることができます。

地方自治体のWEBサービス?と侮ることなかれ。以下はそのスクリーンショットなのですが、なんとカーソルでなめらかにスクロールさせることができます。ピンク色の円で囲まれている部分が浸水実績のある地域で、ここをダブルクリックすると、スクリーンショットのように画面右側に詳しい情報が表示されます:



自ら「ここは浸水の可能性が高い地域ですよ」と警告してくれる不動産業者というのも考えにくいですから、こういった自己防衛を手助けしてくれるサービスは貴重ですね。また川崎市以外でも、同様の情報を手に入れることができるようです:

洪水・はん濫情報の所在地情報(クリアリングハウス)(国土交通省)

全国各地の浸水情報の「まとめサイト」的なサービスです。ページ下部から、各地域の詳細情報にジャンプすることができるようになっています。

こうしたデータを上手く活用して、家探しの際に事前にどの程度の浸水リスクがあるのか確認しておきたいものです。本当は住宅情報サイトから一括で確認できると良いのですが・・・。

「意思決定力」のあるマンション

昨日の日経新聞夕刊で、あるマンションが行った耐震補強工事についての記事が掲載されていました:

■ マンション 安心を求めて(2) -- 見た目よりも耐震性 (日本経済新聞夕刊 2006年6月28日 第1面)

記事によると、名古屋市にある「サンヴィラ野並」という336世帯が暮らすマンションで、大掛かりな改修工事が行われたとのこと。耐震性能向上のため、外壁にはつっかえ棒のような鉄骨がいくつも付けられ、1階の吹き抜け部分はハの字形のコンクリート壁でふさがれたそうです。記事には写真が掲載されているのですが、鉄骨のせいでかなり不恰好な建物になってしまっています。

耐震工事のために外観が損なわれてしまうことについては、住民からも疑問の声が出たのだとか。しかしサンヴィラ野並の理事会は粘り強く対応し、最終的には工事の実施と、修繕積立金を月3,000円値上げすることについて全戸から賛成を得たそうです。問題だったのはどう工事するかではなく、どう住民の間でどう合意形成するかということでした。

そういえば先日も、顧客自身のリクエストが耐震強度を阻害する要因となっていることについてエントリしました(安全への一番の障害は「顧客自身」?)。耐震性能を確保するためには、ある程度デザインを犠牲にせざるを得ないのでしょう。問題はそれをどこまで許すか、費用は誰が持つか、そして最も重要なのは -- それを誰がどうやって決定するかです。

サンヴィラ野並のケースでは、普段から住民同士の交流があったために、合意形成の素地があったとのことです。しかし普通のマンションではこう簡単にはいかないでしょう。事実、全国マンション管理組合連合会の指摘として、多額の費用負担がネックとなって多くのマンションでは耐震性能診断すらできていないと解説されています。

どんな新築マンションでも、いつかは古くなり、改修が必要になります。古くならなくても、新しい設備や機能は積極的に取り入れて欲しいものでしょう。しかしその際に、住民による合意形成ができないからという理由で工事を進めることができなければ、元も子もありません。マンションを選ぶときには、「いま」素晴らしい建物であるかというよりも、「これからも」素晴らしい建物であり続けられるか -- 建物を守っていけるようなコミュニティが住民たちの間に形成されているか、形成される可能性があるか -- という点に注目すべきなのかもしれません。

以前から「マンションSNS」(住民間の交流を目的とした、特定のマンション居住者限定のSNS)という発想について紹介していますが、「意思決定力のあるマンション」を作ることにもマンションSNSは役立つかもしれませんね。SNSというフォーマルな仕組みでなくても、マンションの意思決定力向上のために、IT技術が果たせる役割は大きいのではないでしょうか。

安全への一番の障害は「顧客自身」?

耐震偽装問題などで、住宅の安全性に人々の関心が向いています。しかし耐震性能が阻害されるのは、業者側の意識や法制度だけでなく、顧客自身にも原因があるというアンケート結果が出ました:

“顧客の希望”が耐震性能の障壁に?(ケンプラッツ)

日経ホームビルダーが住宅会社に対して行ったアンケートです。これによると、目標としている耐震性能を達成できない場合の主な理由として、「顧客の希望する間取り」という回答が全体の73%にも上ったとのこと。住宅会社に聞いたアンケートですから、「客に言われたからさー」という言い訳の可能性もあります。しかしダシに使われているだけだとしても、それくらい顧客の要求には無茶なものがあるのでしょう。

もちろん無茶な要求を出された場合は、「それでは目標とする耐震性が達成できません」と答えるのが住宅会社の務めでしょう。しかしお客を失うことを恐れるあまり、何も言わずに要求を呑んでしまいたくなる気持ちは理解できます。耐震性などハナから気にしていない悪徳業者を避けるためにも、消費者の側が賢くなる必要があるのではないでしょうか。

しかし私たち一人一人が本を買って、日頃から勉強するというわけにもいきません。ここはやはり、IT技術で「消費者教育」的なサービスが登場することを期待したいところです。例えば不動産検索サイトで、間取りや構造のパターンの横に耐震性能を表示して、間取り/耐震性の関係を簡単に把握できるようにしたり。あるいは住宅を自由にデザインできるようなソフト/WEBアプリケーションで、間取りから考えられる耐震性能を表示するなど、様々な工夫が可能だと思います。

とはいえ、たとえ耐震性能のためでも「理想の家(間取り)」をあきらめるというのも難しいことでしょう。せめて私たちは、自分自身が欠陥住宅の原因になるということを意識して、様々なサービスを活用することを心がけたいですね。

地震に強い住まいを探す

先日、ちょっと気になるニュースを見つけました:

93%が「大地震に不安」、東京都の世論調査(ケンプラッツ)

東京都が実施したアンケート調査によれば、対象者(20歳以上の東京都民)の93%が「大地震が起きるかもしれなと不安に感じる」と回答したとのこと。さらに「いま住んでいる建物が大地震に耐えられると思うか」という質問に対しては、「耐えられないと思う」が18.4%、「耐えられるかどうかわからない」が42.5%と、約6割の回答者が不安に感じているという結果が出ました。

ここまではよくある調査結果でしょう。大地震は誰でも不安に思いますし、例の「耐震偽装問題」がきっかけで、家の強度に対する不信感が高まっています。気になったのはその後の部分:

また、この約6割の人だけに対して大地震に耐えられる強い住宅を希望するかと尋ねると、「希望する」または「どちらかといえば希望する」とした回答者は77%に上った。
(中略)
一方、耐震住宅にすることを希望しない理由のトップは「お金がない(50.5%)」だった。


つまり「地震が恐いけど、地震に強い家に住むにはお金が足りない」という人々が多く存在するということ。実際、どの程度「地震に強い家」が高いものなのか、実際に住宅情報ナビを使って調べてみました。

まずはお安い物件をということで、中古マンションを探してみましょう。「詳しい条件」にそれらしい条件を探してみると・・・



なんと。地震に関係する条件はありませんでした。中古物件を探している人は、耐震構造を気にする傾向が低いのでしょうか?それとも、中古だけに耐震構造に配慮されている物件が少ないのでしょうか。いずれにせよ、中古物件では「地震に強い」という条件で探すことができません。

それでは、新築マンションを対象に探してみましょう。こちらは以下の通り:



縮小画像なのでちょっと見えにくいのですが、左上に「制震構造」「免震構造」という条件が用意されています。そこで「制震構造」という条件に「東京市部」というエリア設定を加えて検索してみたところ、1件のみ検索することができました(4月5日午後12時現在):

「制震構造」+「東京市部」の検索結果を見る

ちなみに「免震」+「東京市部」という条件では、残念ながら何もヒットしませんでした(同じく4月5日午後12時現在)。また「制震」+「東京市部」でヒットした1つの物件についても、「なぜ地震に強いのか」という詳細な説明はなし。いずれにしても、地震に強いという条件でネット家探しするのは、価格以前の問題でまだまだ難しいようです。

確かに地震はいつ来るか分かりませんから、「地震に強い」という条件は、「駅からの距離」「日あたり」といったより身近な条件よりも優先度が下がってしまうのでしょう。しかし、都民の93%が気にしているということは、それだけ地震に強い家を探したいというニーズがあるはずです。不動産検索サービスがそのニーズを満たせるように、もっと進化してくれると嬉しいですね。

ちなみに我らがスマッチ!ブログでは、「地震対策」もトラックバックテーマになっています:

トラックバックテーマ「地震対策」

こういう形でノウハウを簡単に手に入れられるというのは、「ブログ時代」の恩恵ですね。